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世天六刀の神殺し(レガリア) 作者:taishi
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全ての始まり

 プロローグ ~出会い~


 『日本多種族間和平条約』
初めて聞くだろうと思う方も大勢だと思う。 いまから5年前、日本である大地震が起きた。震度6~7ぐらいあるだろうか。日本全体が揺れ、日本は壊滅かと思われた。だが、揺れている最中である大きな光が日本を包んだ。そして、その光が消える頃には地震が収まっていた。壊滅は免れたと思った。だが、我々の目の前に信じがたい光景が入ってしまった。 そこには、猫・・・・の耳と尻尾が生えた人々やエルフ、ラミア、ケンタウルスなど、現代ではあり得ないものがそこに現れた。 彼らは我々とは異なる種族『多種族』である。彼らは、別の世界で生活をしていたのだが突如、光が彼らを覆い、気が付けば日本にいたと言う。日本政府はこの出来事を『異変』と唱えた。日本政府は直ちに多種族との和平交渉に乗り出した。多種族の中には、魔法を得意とするエルフ。怪力を持つドワーフ。など、次元を超える種族がいたりする。そんな彼らと事を構えると勝ち目がない。日本にとって戦争は、悪夢でしかない。もう一度血で血を洗うようなことは避けたい日本。それは彼らも同じらしく、すぐに交渉が成立しこのとき、『日本多種族間和平条約』が結ばれた。 和平の最大の決まりが、『平等』だと言うこと。人間と多種族に差別をなくすことで、争いが起きないようにするのだろう。

和平が結ばれてから5年後。争いもなく、他種族と人間が共同に暮らしている。 最初は結構いざこざなどあったが5年も経てばそれもなくなっている。完璧にではないが。多種族の犯罪なども5年前は多発してたが、現在は減りつつある。そして5年前、ある組織が誕生した。

『国防省直轄陸上自衛隊特殊作戦部隊』 通称:N.J.S

和平と同時進行で発足した部隊である。いわば、特殊部隊。多種族の問題の解決もそうだがもう1つが、他国との問題だ。実は、異変が起こったのは日本だけ。その他の国では異変が起こってない。これは5年経った現在でも、解明されてない。そして各国は多種族を狙っている。多種族は人間とは違い心身ともに特殊、丈夫である。そのため研究材料や研究用のモルモットにはうってつけなわけだ。実際に各国の密偵が不法入国し多種族を連れ去る事件がいくつかあった。その中で無残な姿で発見された多種族もいた。それらを阻止するべく誕生したしたのが、先ほどの特殊部隊だ。そして、この俺もその部隊の1人だ。

 俺、名前を 神佳和かみかわ 龍己たつき と言う。19歳で去年高校を卒業。特技は武術と料理。趣味は特にない。 ここで疑問に思ったと思う。『18歳で卒業してすぐに特殊部隊に入れないんじゃないか?』 確かにその通りだ。普通は入隊しても3年やそこらで入れるとは思わない。そう、普通であればね。
俺はある特殊能力を持っている。今はまだ言えない。まぁ特殊能力が俺にあるとわかり、俺は中学を中退し特例で陸上自衛隊に入隊。その後はすぐにNJSに入隊。数々の功績をあげ、今では『第一作戦部隊』の隊長に昇進まで登りつめた。陸上自衛隊発足以来の天才児だとかでテレビや新聞で多く取り上げられた。 今になって考えたら、すごいことしたんだな。俺は・・・・。そんなこんなで時が経つにつれ、俺は中途半端に学生生活を辞めちまったため学生生活に少しだが心残りがあった。そこで、国防省に『学生をやりたい。やり直したい。』と申し立てたところ国防省はこれを承諾。一時的に部隊から外れ、去年まで『私立城華たちばな学園』で学生生活を送っていた。卒業後は再び部隊に復帰し今に至る。学生生活を送っていた頃、部隊の方は副隊長である、桐原きりはら 天音あまねが隊を支えてくれた。彼女は俺と同年代で、去年まで自衛隊の高等科にいた。また、彼女も特殊能力を持っているためNJSに入隊。高等科時代から成績も良く、また特殊能力もかなり優れているため第一部隊の副隊長に昇進。彼女も同じく天才児として各メディアに採り上げられた。
特殊能力者は世界に十数人といない。つまり貴重な存在として扱われている。数年、数十年に1人2人存在するかどうかと言うところだ。そのため、特殊能力者は自衛隊、又は軍に入る事が義務とされている。これは、異変が起こる前から定めていることである。

 ある日の午後。 NJS本部第一部隊室。

「天音。あの事件はどうなったんだ?」

「ああ。あれでしたら、翌日主犯格が逮捕され現在聴取中です。身元が割れてますので、いま家宅捜索令状を発行しているとのことです。じきに仲間も身元が割れて逮捕されると思います。」

あの事件とは一昨日発生した都内での銀行強盗のことだ。しかも多種族によるもの。そこで、NJSが事件を担当し翌日、主犯格であるオークを逮捕。いまは事後捜査をしている。NJSは特殊部隊であるが、多種族が起こす犯罪の捜査。言わば、多種族専門の警察みたいでもある。普通の警察は多種族に対して逮捕権などないため、NJSが多種族に関する事件の捜査を行っている。

「我々は自衛隊なのに、どうして警察みたいな仕事をやるのですかね。」

天音が不満を言うのもわからなくはない。だが・・・

「それが、俺たちの任務なんだよ。条約によって警察や一般市民は多種族に危害を加えることは出来ない。与えたら、戦争だのなんだの起こされたら、たまったもんじゃない。だからこそ俺たちがやらなければならないんだ。」

平和。それが俺のモットーなのだから。

ビィー‼ ビィー‼

本部内に警報が鳴り響く。 

『緊急指令。緊急指令。第三区科学センター内において多種族が人質とられたと警察庁からの応援要請。犯人は他国の密入国者。人数は不明。武装している模様。第一から第五部隊は緊急出動。繰り返す・・・・』

「天音。隊の皆を招集。3分後に出動する!。」

「了解‼」

・・・・・・・。


 第三区科学センター。

科学センターを囲むように部隊が構えている。

「現在、人質にとられているのは、『猫人族』の家族三人です。」

「わかった。突入はまだ避けた方が良い。犯人共が何をするかわからん。」

窓が全てカーテン等で遮られているため迂闊な行動ができなかった。せめて、犯人グループの人数でもわかれば・・・。

「失礼します。神佳和隊長。国防省から通達。『最後の警告を無視した場合、執行許可を受理する』っとのことです。」

隊員の1人がそう伝えて・・・。

「・・・・了解。」

出来れば、やりたくないが仕方ない。

『犯人グループに告ぐ。人質を解放し投降しなさい。さもなくば、条例により刑殺する‼』

刑殺。言わば死刑執行。

NJS は特例により、犯罪者やテロリストが抵抗する場合武器での制圧。または刑殺が可能なのだ。刑殺の場合、国防省の許可が必要だが。

「応答が無いな、・・・・よし。 これより、『刑殺』を執行する‼」

俺は施設の入口前に立ち、自動ドアを・・・・

「・・・・・せいやぁ‼」

ガシャーン‼

破壊した。手に出現した『刀』によって。

そう。これが俺の特殊能力『インストール』である。俺の特殊能力は異次元空間に武器などを常備することができる。そして異例なのか、俺はもう1つの特殊能力を持っている。それが・・・

「・・・『炎霊』。」

刀身から瞬く間に炎が現れる。
これがもう1つの特殊能力『六属聖アスタリスク』である。俺の体内に六つの属聖を宿している。炎・氷・雷・風・闇・光 全ての属聖を俺は操り、武器に宿らせ戦っている。俺みたいに特殊能力を2つ持っている者は、俺を含めて3人いる。

『おい!! 話が違うぞ!? 日本には特殊能力者はいないと聞いたのに!!』

『あのじじい、嘘の情報を言いやがったな!!』

『くそぉ!!どうするんだよ!?』

日本語でない言語だが、どうやら奴らは特殊能力者がいることを予期していなかったのであろう。すごく慌てている。犯人共の中心に人質の多種族がいる。

(今がチャンスだ!!)

相手が隙を見せている瞬間に相手の間合いに迫る。

『!!』

相手がこちらに気づき・・・・、

『こうなれば・・・』

相手の1人がポケットから何かを取り出す。

『捕まっちまうぐらいなら・・・・』

『此処もろとも全員吹き飛ばしてやる!!』

手に持っていたのは、起爆装置。そして周りのあちこちには・・・・

「ーーC4!?」

プラスチック爆弾。


『死ねーーーーーー!!!!』


「全員伏せろーーーー!!!!」


カチッ


ドカァァァーーーーン!!!!


爆風が凄まじく迫る。炎と熱風が襲う。

(まずい!!)

爆弾の衝撃で身体が施設から外に吹き飛ばされ、地面に叩きつけられる。叩きつけられた衝撃で息苦しく、また粉々に散ったガラスの破片が身体に刺さって激痛がはしる。

(やば・・・っい 身体が・・・)

中にはまだ人質が。激痛がはしる身体をなんとか動かし、壊滅している施設に入る。
瓦礫が散乱しているが、激痛を耐えながらも人質を探す。

(たとえ手遅れになっていようが、必ず見つけ出す!!)

懸命に痛みと戦いながら探すと、瓦礫の中から微かに姿が見えた。

(あれは!?)

瓦礫をどかしてみるとそこには・・・・

多種族の人質がうつ伏せになっていた。既に息はない。

「守れなかった・・・・・」

もう少し慎重に行動していれば・・・。そう悔やんでいると、ふと疑問に思った。

「人質は3人のはず。けど、ここには2人だけ・・・。」

もう1人は? そう思った瞬間ーー

ーーーグラッ

!?

2人の遺体が微かに動いた。

(まさかー!?)

2人の遺体を退かすと、   



そこには多種族の女の子がいた。



すぐさま脈を確認すると、

(微かに脈がある!!)

生きている。まさに奇跡である。

「救護班!! こっちだ!! 生存者だ!! 早く!!」

すぐさま救護班を呼んだ。俺の身体はボロボロだが懸命に意識をつないだ。

(絶対に死なせない!!)

すぐに救護班が来て、女の子が運ばれていく。 途端に俺の意識もそこで途絶えた。


・・・・・・・・


ーーー身体が軽い。  まるで浮いているようだ。  このままどこまでもーーーーー

「た・・・ちょう。  たい・・・ちょう。   隊長!! 隊長!!」

「う・・・ん・・・。」

此処は・・・何処だ? 寝ているのか? 
見えるのは真っ白な壁・・・いや、天井か。横には点滴。ってことは、俺は今病院にいるのか? ん? 点滴の横には泣いている・・・天音か。よかった、無事だったんだな。

「隊長!! よかった、よかったよぉ。  うっ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁん」

天音が横で子供みたいに泣き始めた。 ・・・そうか、それだけ俺のことを心配してくれたのか。 横で泣きじゃくる天音を優しくなでる。

「隊長、搬送される時は心肺停止状態だったし。蘇生完了したかと思えば、意識が回復しないままだし。・・・・どれだけ私が心配したか・・・グスッ」

「悪かったな・・・・、心配かけた。  俺はどれぐらい眠ってたんだ?」

「一週間です。 もう、これ以上は心配させないでください・・・。」

「あぁ、わかったよ。」

まさか一週間も眠っていたとはな。それほどまで重傷だったということか。

「ん・・・。そういえば、あの子は?」

「あの子?」

「猫人族の女の子だよ。」

「あ、あの子ならーーー」

 ガラッ

病室の扉が開いた。そこにはーーーー

「---!! 君は!?」

そこにいたのは、猫人族の女の子。 人質にされてた子だ。

「あの・・・神佳和・・龍己さん・・・ですか?」

「あ、あぁ。そうだよ。 俺が神佳和龍己だ」

金色の短髪で、目が若干青く、身長は少し低く、痩せ細い感じの子だ。 かなり怯えている。そりゃそうだ。

「あ・・・あの、助けて・・・くれて・・・・ありーーー」

「本当に申し訳なかった!!」

「え?」

彼女はおそらく、感謝の言葉を言おうとしていた。 俺はそれを受けることはできない。許されない。

「君たちを助けに来たが、結果的に君の両親を救う事ができなかった。俺がもっと慎重になって行動をとっていれば、君の両親を失うことはなかった。君に感謝される資格なんて俺にはない。むしろ、俺の事を憎むべきだ。俺のせいで君の両親が死んでしまったんだから・・・。」

フルフルッ

彼女は首を振った。

「お父さんと・・・お母さんが・・・死んでしまったことは確かに悲しいです。でも・・・、憎みはしません。だって、私たち家族を助けようと必死で闘っていた人たちを憎んだりとか間違っています。それに、あなたは血だらけになりながらも私を助けてくれた。両親が命と引き換えに私を助けてくれたなら、憎しみとかにおぼれずただ
、両親の分まで生きていきたいんです。だから・・・・」

彼女は涙を流したままーーー

「両親を・・・私を助けてくれ・・・・ありがとうございました・・・・」

ポロッ

気づけば俺は泣いていた。彼女の優しさに、心の広さに、そしてーーーー、どれだけ彼女の両親が大切に育てたか。 
 幻覚かな。彼女の両親が彼女の後ろで微笑んでいる。そしてゆっくりと消えていく。最後まで微笑みながら・・・。

「ーーー申し遅れました。 私の名前はーーー」

彼女はまっすぐ見つめてーーー

「『ヒナ・フレイヤ』です。」



ーーーー夏に入る少し前。俺と彼女の日常が始まっていくーーーー。



 第一話 『神殺し(レガリア)』


チュンッチュンッ

朝だ。スズメの鳴き声が聞こえる。まだ寝ていたい、けど起きなければ。身体を起こしてまぶたをこすり、目を開ける。

「・・・さぁ、起きるか。」

時刻は朝の5時。俺の朝はランニングから始まる。いつものコースをいつものペースで走る。距離は5㎞ぐらいだ。走り終わり部屋に戻る。シャワーを浴びて、それから朝食を作る。その頃には時刻は6時になっている。朝食は日本人らしく和食。白飯に焼き魚に漬物に味噌汁。 うん、和食だ。 朝食を2人分作り終えた。そう、2人。

 ガチャッ

「お兄ちゃん、おはよ~」

「おはよう、ヒナ。」

そう、あの人質であった猫人族のヒナと現在一緒に暮らしている。事件から一か月後、ようやく退院した俺はヒナが一時的に預けられている施設に行った。ヒナは施設では1人寂しく、孤独状態になっていた。そこで俺はヒナにーーー

『俺のところに来ないか?』

っと言った。ヒナはうなずき、俺は現在暮らしているNJSの隊舎へ招いた。隊舎は一見、都会にありそうな高級マンションだが住人はもちろん全員NJSの隊員だ。中にコンシェルタントが居るが、もちろんNJSの隊員。隊舎にはいろいろな設備があり、下手すればそこらの高級マンションよりは住み心地が良いかも知れない。
ヒナと暮らし初めて一ヶ月ぐらい経つ。今は暮らしに慣れているが最初の頃は、オドオドしてて落ち着かない感じだったな。俺の呼び方も最初は『龍己さん』だったが、俺が親しみやすい呼び方でって頼んだら何故か『お兄ちゃん』になった。 まぁ、別にいいけど。

「朝ごはん出来てるから、顔洗ってきな」

「はぁい」

まだ寝起きなのか、若干寝ぼけてる。ヒナは朝が弱いらしく、毎朝若干だが寝ぼけてる。

「・・・洗ったよー」

顔が濡れたまま帰ってきた。

「・・・顔を拭いてこい」

こんなやりとりも日常茶飯事だ。
その後、俺とヒナは朝食を終えて片付けている。皿洗いはヒナがやってくれている。

「此処の生活にも慣れたかい?」

「うん!」

「それはよかった・・・。」

俺がヒナと一緒に暮らしているのには理由がある。それは・・・



 ”償い”



俺はヒナの両親を救えなかった。

助けに行ったはずなのに助けられなかった。

だから、ヒナが1人で・・・自立できるまで俺があの両親の代わりに育てると決めていた。それがヒナやヒナの両親への償いなのだから。

(食事も後片付けも終わったし、あとすることは・・・・・掃除と洗濯ぐらいか。)

今日は日曜日、休暇である。掃除洗濯は前まで1人でやってたが、今はヒナがいるから楽で助かる。しかしそれが終われば・・・・、やることがない。 ヒナの日用品はあらかたヒナが住んでた家から持ってきたから、買いに行く必要がない。まぁ、行ったとしても・・・服などを買いに行ったぐらいか。

(あの時は部隊の女性陣に任せたが、帰ってきた時のヒナの姿がなぜか『あしたの〇ョー』みたいな感じで燃え尽きていたからな・・・・。)

・・・一体何があったのか? 女性陣は皆、満喫した顔だったが。

「・・・・なんもすることないから暇だ。」

「そうだね~。 休日ってなんでか暇になるよね。」

ソファでぐったりしていると、


ピロロロロロッ ピロロロロロッ


「あ、私の携帯からだ。」

ズボンのポケットに入ってる携帯を取り出し

 ピッ

『もしもし、ヒナ? 香奈よ。 今、暇かな?』

相手はおそらく、ヒナの友人である。

「暇だよー、香奈ちゃん。 やることやっちゃったから暇なのさ。」

ヒナは現在、俺が卒業した『立華学園』の高等科1年に在学している。立華学園は多種族をも生徒に加えている、数少ない『多種族歓迎』を掲げている教育機関だ。
ヒナが学園に入った当初は、歓迎されたが・・・

『それでヒナ・・・。 龍己さんはいるのかな・・・?』

「いるけど・・・」


『なら、一緒に遊びに行きましょ!!!!  ぜひ、龍己さんも!!!!  いや、絶対に!!!!』

「う、・・・・」

ヒナは苦笑しながらこっちを見てきた。 俺は頷く。

「わかった。 お兄ちゃんも良いよってーーー」

『ホントに!?  なら、12時に第二区のアメリア(ショッピングモール)で待ち合わせね! 絶対に来てよ、龍己さんと一緒に!!』

「う、うん。」

『はぁぁぁ!! やったー! 龍己さんとご一緒に遊べるなんーー」

 ブチッ

ーあ、切った。

「・・・・お兄ちゃん、」

「なんだ・・・?」

「相変わらず、人気者だよね・・・」

なぜ俺が人気者なのか。
実は、俺が立華学園の高等科3年だった頃に学園である事件が起きた。 


『立華学園人質立てこもり事件』


世間でかなり騒がれた事件で、10人組のテログループによる立てこもり事件である。立華学園はそれなりに有名な裕福の生徒が集う学園である故に、起きてしまった事件。それに俺も巻き込まれた。 生徒の大半を人質にとり、学園や各生徒の実家に身代金を要求。学園の至る所に爆弾を設置。これで誰も手は出せない。
って、この時のテログループは勝ち誇ってはいただろう。 だがまさか、生徒の中に特殊部隊の隊長が居たとはあいつ等は知らなかっただろう。  とりあえず俺は、生徒を教室内で監視していた3人の行動を見計らって瞬時に制圧。銃を持っていたため、3人の内の1人の持っていたナイフを奪い銃を撃つ前に手足などを斬りつけ相手を動けなくした。 その後は特殊能力を使い残りの人数を制圧。事件はあっさりと解決した。これをきっかけに俺は学園の危機を救った英雄として称えられた。さらに俺が特殊部隊の隊長であることもバレてしまい、さらに人気上昇した。
ヒナが学園に入った際も、どこから情報を入手したのか、俺と同居していることが知られ一気に人気になった。


 ーPM0:30-

 - 第二区 アメリア内 ー

約束した時間通りに待ち合わせ場所にいるが、

「香奈ちゃん、約束した時間に遅れたことないのに・・・」

約束した時間から30分は経っている。 何かあったかと思うと心配になる。

「とりあえず、探してーー」



 ドガァァァァーーーーン!!!



『きゃぁぁぁぁ!!』『なんだなんだ!?』『うぁぁぁぁぁ!!』

モール内が揺れる程の爆発。沸き起こる悲鳴や叫び。

「くっーーー ヒナ、大丈夫か!?」

「---うん。こっちは大丈夫。」

モール内で起きた大爆発。周囲は当然パニックに陥っている。

『おい、東出入口が爆破して出られないぞ!!』

爆破されたのはモール正面出入口。なら向こうにあるもう西出入口からーー




 バラララララララッ!!!




今度は銃声。いったい何がーーー

『おい。なんなんだあいつ等!?』

西出入口から現れたのはーーー



『お、オーク・・・!?』



オーク族。多種族の中で最も好戦的な種族。 多種族が起こす犯罪も大半がオーク族によるもの。
モール西出入口には30体の数のオークがいた。

「なんで、オークが!?」

「お、お兄ちゃん・・・」

ヒナがオークの大群を指さす。

「あ、・・・あれ・・・。」

「なん・・・・だーーー!?」

そこには、身体中が痣や傷でボロボロにされた全裸の女の子。

「か、・・・・香奈・・・ちゃんーーーー!?」

「なっーーーー!?」

香奈。此処で待ち合わせていた、ヒナの学園の友人であった。

「一体何があった!?」

「香奈ちゃん・・・・ 香奈ちゃん!!」

ヒナが叫び声で呼んでも返事がない。 すると、オークの連中が高らかな笑い声で、

『ギャッハハハハハ。 やっぱり人間の女は最高だぜ!!』

『何度ヤっても、癖にくる身体だぜ!』

『こいつ。何回ヤられたかわかんないよな?』

『何度も「助けて、助けて」って叫んでたけど、次第に声出さなくなったよな?』

『こいつ、生きてんのか? ぎゃははははは!!』


 ・・・・・


 なんて酷いことをーーーー

『酷すぎる・・・』

『最低よ・・・・』

人々の罵声が次々と聞こえてくる。


『うっせぇぇぇぇぞ!!  人間ども』


 オークの1人が声を荒がける。

『てめぇら人間ごときがオーク族に逆らえるかよ!!』

『下等種族の分際でいい気になるなよ!!』

罵声をあげるオーク等。

『下等種族はそこで眠っとけ!!』

すると、オークの数人がロッケトランチャー構える。

『殺れーーーー!!』

一斉にロケットが発射される。

人々はうずくまり悲鳴をあげるーーー



「---”絶ち向かえ”『絶壁マスタング』」



 ドガァァァァン!!



 ・・・・・。

『な、何が起きた・・・・!?』

オーク達の前には巨大な金色の壁。 それがスッと消える。

「・・・・おい、オーク共。」

全身からくる熱く燃え上がる殺意ーーーー

「お前らは・・・・、この俺を怒らせた。」

こんな気持ちは久しぶりだ・・・・。

「命は無いぞ。覚悟しとけ!!!」


 ゴゴゴゴゴゴゴッ!!


地面が揺れ始める。

「『我、血の契約を契し者。今、六つの剣となりーーー』」

足元から陣が現れ、陣から放たれる光に包み込まれーーー、

「『願いを持って、断罪の剣となる!!』」

光が赤く染まりーーーー、



「『ーー血に染まれ”紅桜”(べに ざくら)』」



一気に光が放たれる。


そこにいたのは、


黒い袴に白の道着。どちらにも赤い桜が刺繍されており、髪色が黒から金色に変わり、背中にはーーー

『六つの剣に”十字架”!?』

六角形になるように刃先が外側に向いた剣。その中心にある十字架。

『間違いない・・・・奴はーーー』

そう。この世に6人しかいない、世界最強の戦士


世天六刀ロストギアの1人ーーーー




  ”神殺し”(レガリア)の神佳和龍己だ!!!』




























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