第六話 第九部 藤浪が目黒に、本音を漏らす。
「美幸、何が食べたい? 俺が買ってくるから。」
「私はフランクフルトとポテトかな。」
生田と目黒が食べ物の会話をしている。そして藤浪たちも同じような会話をしていた。
「私はやきそばね。できれば高いものを。」
「お前、何様だよ。」
「女王様。」
「藤浪は女王様か、へー。」
そういって磯見もご飯を買いに行った。俺と撫子はゆっくりとご飯を食べていた。撫子はちょこちょことナゲットを口に入れていた。
「あとでどれ乗りたい?」
「ウォータースライダー!」
よ…よりによってそれか。俺はおでこをテーブルの上につけた。かなりの脱力感と疲労感が襲ってきた。
「まだまだよ! もっと遊ぼう!」
「これは…明日筋肉痛になるな…。」
「香織ちゃん、楽しい?」
「楽しいよ。」
目黒と藤浪は二人でジュースを飲みながらくつろいでいた。俺と撫子は会話していたので何を話していたかはわからなかった。
「本当に?」
「………まぁ。ちょっとあるけどね。」
そういって藤浪は飲み物をテーブルの上にコトンと置いた。
「やっぱり気になるのよ。以前撫子とは喧嘩しちゃったし。」
そういって藤浪は手を震わせていた。
「あの藍い目。すっごく怖かった。今普通にみても茶色の目にしかみえないけど…。あの撫子は怖かった。きっと白羽根にはずっと藍にみえているのだと思う。だけど私に見せたものとは全く違うと思う。」
すると目黒が肩をポンと置いてさすった。
「大丈夫だよ。きっとあの目はね、撫子の心の傷から生まれたものなのよ。私は知っているんだ。撫子がどんな人で、どんな辛い思いをしてきたのかを。それは…きっと私たちにはわかりえないほどのものだと思うの。」




