第五話 第三十二部 ブレスレットを、購入して。
「うわぁ、これかわいい!」
そういって撫子が手にしたのはなにやら透き通った宝石…?をつかったかのようなブレスレッドがあった。たしかにものすごく丁寧で可愛らしい。しっかりとした出来で丈夫そうだ。
「それは私が作ったものよ。」
そういっておばあさんが紅茶の入ったカップを音を立てておいて、立ち上がった。
「これ、とても綺麗です!」
「あら、嬉しいわ。」
「つけてみてもいいですか?」
「どうぞどうぞ。」
そういって撫子の手にブレスレットをはめた。
「うわああ! 何かこれをつけてみてみると心がすっきりするような感じがする。」
「不思議な感性を持った子ね。」
おばあさんが撫子の様子をみてそうつぶやいた。おばあさんの言うとおりだ。撫子にしかない雰囲気、そしてこの青色の目。すごく不思議な子だ。俺はバッグから財布を取り出した。
「おばあさん、これください。」
「ありがとう。」
そういって俺とおばあさんはレジに向かった。
「えっ、拓斗?」
「プレゼントだよ、可愛い彼女への。」
「良かったわね。」
そういうと撫子は赤面して顔を隠してしまった。こんなところがあるから本当に可愛いと思える。そして俺はブレスレッドを購入した。お値段は千円、これはかなりお得なお値段な気がした。そしてお釣りをいただくと再び店の中を見渡した。
レジから右側を見ると絵画が飾ってあった。二つある。なんだろう…二つとも引き寄せられるような雰囲気がある。俺はその絵に吸い寄せられるように近づいていった。
「あ、これ私の絵だ。」
そういって撫子が近づいてきた。右側の絵を指差している。絵の題名は白銀の秋。秋をいろどりながら雪をちらつかせたなんとも不思議な絵だ。
「わたし、この二つとも展示会で購入させてもらったのよ。」
おばあさんが俺と撫子のところに近づいて言った。
「あなたが無光闇無さんね。綺麗な絵よ、とても気に入っているわ。」
「ありがとうございます…。」
「それとね…この左側の絵もとても綺麗なのよ。」
左側の絵、題名は…英語じゃない? なんて読むんだ。
「これはね、ヴィクトリア・レーフグレーンちゃんって子が描いた絵よ。」




