32/390
第三話 第六部 商店街で、いつかランチを。
学校が終わるとクラスの人達は部活に向かっていった。生田たちも藤浪たちもみんないなくなった。このまま帰ることにしようとしたが、六道が提出物を出したいということで一緒に職員室までむかった。届けるとそのまま一緒に帰ることになった。
「なあ、六道。」
「なに?」
「どこかよっていくか? 喫茶店とか。」
「んー、ごめんね。今日は絵の仕事でやらなきゃいけないことがあって。」
「そうか。じゃあどこにあるかだけの案内はいいかな?」
「いいよ!」
よかった。機嫌もよくなって、目の輝きを取り戻してくれている。でもいつ崩れるのか怖い。そんなときでも俺は六道を守っていかなければならない。六道は俺の彼女だ。だから守り抜いてみせる。
「ほら、ここだよ。」
「うわぁ…きれい。」
商店街の一角にある喫茶店を指差した。俺も小さいときからよく寄った店だ。朝はサンドウィッチで昼は日替わりランチがすごくおいしく、夕方は俺はまだ飲めないがお酒とそれに合う料理が良いらしい。俺もいつかお昼に六道と訪れてみたい。
「それにしてもここの商店街は昔懐かしい雰囲気があるけど、いつもにぎわっているよね。」
「そうだな。」
「この景色を描くととても綺麗なんだろうなぁ…。」
さすが六道。こういうときでも絵のネタは仕入れているのだな。きっとこれが才能の塊なのだろう。




