第三話 第四部 約束は、守らなければ。
「……六道…。」
「もうやめて…うっ…私のことで喧嘩…したくない…ひぐっ…お願い…お願い!」
…俺はなんてバカなんだろう。六道を守るためにやったことが逆に傷つけてしまった。六道を精一杯守るがために俺の気持ちだけで動いてしまった。それに俺は六道の絵のことまで言いそうになってしまった。彼女になるって言ったあと、学校では絵の話はやめてって言われたはずだ。それを俺は破ろうとしてしまった。なんて最低なやつなんだ俺は。六道に誤りたいけど何か大きな岩が目の前を立ちはだかっているような重い気持ちがのしかかってきた。俺の今やれることは…六道を傷つけず、大好きだということを証明させなければならない。そして六道の望むことを頼んでやらなきゃ…。
「皆、いつもどおりに過ごしてくれ。もうそれぞれ席に移動してご飯とか食べてくれ。最後に一つだけ言いたい。俺は六道のことを世界一愛している。誰にも渡さない。俺の彼女だから!」
俺が言うと怯え震えていた六道が顔を上げた。周りは呆然と立ちすくんでいる。だが生田は俺の話をわかってくれたのだろうか、音を立てずに自分の席に戻っていった。それにつられて生田たちの男子たちはいつもの表情に戻してそれぞれの席に移動していった。藤波たちのグループは俺たちをにらみつけながら教室を出て行き、磯見は自分の机を蹴り、扉を思い切り閉めて教室から去っていった。教室は一時の日常が戻ってきた。
「たべれるか?」
「…うん。」
六道はいままで辛い思いを抱え込んでいたものを必死に隠すように、俺に笑顔を見せた。その目にはいつもの輝きは無かった。一時の日常はもうすでに薄れていた。生田たちはいつもの感じで話しながら食べている。本来なら俺があのグループにいるはずだが…。そんな面影があるのだがいつも教室で食べている藤浪たちは教室にいない。たしかに教室にいるとまた喧嘩が始まってしまうのではないかと思っていたが、俺が望んだのはそんなことではなかった。




