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第一話 第十三部 藍い目をしていることは、俺以外は知らない。
「おい、元気ないぞ。」
体育の着替え中、俺は生田に方をポンポンと叩かれて呼ばれた。
「あぁ…すまねえ。」
「なんだ? 好きな人でも出来たのか?」
「う、うるせぇ。」
図星だ。しかし好きだけれども朝のあの状況のことを思い出すと顔が上げられなくなる。
「白羽根にもついに好きな人できたか。」
「誰なんだ。」
そういって教室に残っていた2・3人の男子が寄ってきた。これは答えるまで外に出られなさそうだ。どうせ好きな気持ちは変わらないんだ。
「…六道。」
「六道?」
「六道撫子だよ。」
俺が口を開くと生田たちは口をポカンとさせた。やっぱり彼女の魅力を知らない人たちだ。
「ほら、アイツの目って青色に輝いてみえるじゃん。」
俺は一生懸命に説明したがさらに生田たちは驚いた様子に変わっていった。
「え? アイツって目茶色だけだぜ。青色なんてどこにも見えないじゃねえか。」
「なんで? 生田には見えないのか?」
「いや、全然。」
ソレを聞いて確信した。あのネットに書かれていた女性は六道のことだった。本人にも直接聞いたが他人から聞くと確実に分かってくる。
「熱あるんじゃねえか?」
「ねえよ。」
「それにしても白羽根が六道だなんてなあ。」
そういって生田たちは教室を出て行った。六道…。俺は胸が苦しく感じた。




