第七話 第七部 売り切って、目黒の手伝いして。
「ありがとうございました。」
一時間以上たっただろうか、かなり売れてきた。もう残りも少ない。買い物に来る客をみているといろいろな人がいる。身長の高い人や低い人、ぽっちゃり体型や痩せ体型、いかにもオタクっぽい人もいればいかにもギャルっぽい人たち、丁寧な人もいれば乱雑な人もいた。まるで人間の古今東西だった。
「よし、残り二十冊。佐藤さん、係の人に残り二十冊だって報告しておいて。」
「わかった。」
俺は立ち上がってものすごい人ごみの中を歩いていき、最後尾列の係の人のところに移動した。
「すみません、係の人でしょうか?」
「はい、そうです。」
「残り二十冊になりましたので人数の制限お願いいたします。と無光闇無さんから。」
「わかりました。」
すると係の人は拡声器 (メガホン)を取り出して声を出した。
「えー、残り二十冊になりました。係の人は人数制限の方、宜しくお願いいたします。」
列からはため息と罵声が聞こえてきた。それはそうだ。ものすごい列がまだあるのだから。でも一時間たってもまだこんなに残っているなんて。撫子、もとい無光闇無はどんだけ有名なんだよ。
「ありがとうございました!」
最後の客が購入を終えて、全ての品が売り切れた。ここまで暑い中本当に俺たち頑張れた。暑い、とにかく暑い。
「お疲れ、ありがとう佐藤さん。」
「ああ、暑いぜ…。」
「この中に飲み物入っているから飲んで。」
「ああ、ありがとう。」
俺はゆっくりとカバンから飲み物を取り出して飲み始めた。なんてこの飲み物が輝いて見えるのだろうか。本当にオアシスみたいなものだ。ゴキュゴキュと一気に飲み物を飲んでいった。その間にも撫子は椅子から立ち上がって移動し始めた。どこに行くのかをみると、目黒のいるところだった。
「佐藤さん、荷物全部こっち持ってきて。」
「あいよー。」
俺は撫子と俺の荷物すべてを持って目黒のところに移動した。ってか俺は荷物係かよ。なんつう男のやるような作業なんだ。




