第七話 第四部 撫子の位置は、壁サーだった。
「さて、ここだよ。」
撫子が指をさした。その場所は他のところと違って壁側に設置されているところだった。どうしてここなのだろう。
「私はこっち!」
目黒が少し離れたところで指をさした。そこは同じく端側で撫子のところから三つほど机をはさんだところにあった。
「いいなぁ美幸ちゃん、並びやすい位置で。私のところちょっと並びにくいところだよ。」
「でも人数はそっちの方が多いじゃん。羨ましいなぁ。私も撫子ちゃんみたいに有名になりたいよ。」
あ、なるほど。有名な人たちは端側に寄るんだ。こういうのをなんて呼ぶんだろうか。壁側だから…。
「私たちは壁サーって呼ばれてるんだ。」
「え? なんで俺の考えていたことがわかったんだ?」
撫子がフフッと笑い始めて、そして大笑いに変わった。
「アハハハッ! だって拓斗…口に出してたもん!えへへっ、っあーーーーっ。苦しいーー。」
な、何だって…。俺が口に出していた? マジで? そうだったのか?
「た、拓斗…ごめん…ツボッた……。」
撫子が腹を抱えて地面に倒れた。いくらなんでも笑いすぎだろ。ちょっとだけショック受けてしまうわ。
「ごめんごめん。そろそろ準備しなきゃね。」
そしてそのタイミングで一つ台車を持っていく係の人がいた。
「無光闇無さん、持ってきました。」
「ありがとう。それとkaReNのところにも持っていってあげて。」
「わかりました。」
あ、ここでは目黒はkaReNって呼ばれているのか。英語表記だったのか。そうか。ここでは俺は撫子と呼ぶべきでなく、無光闇無と呼ばなければならないのか。なるほど、気をつけていかなければ。




