遺伝子
天夜「なんでもっと早く言わないダーッ」
俺が能力者なのは当然らしい
なぜなら親が能力者だからだ
淡雪(父)「っははっわるかったな。いやー自覚した方がつかめると思ってな」
天夜「クッソー…」
淡雪「あ、今日の雨止めたのお前か、やるな」
天夜「お、おう。俺の能力…天候を操れるのか?」
淡雪「そうだな…漢字に雨冠が付くのは操れる。霧とか雷とか雹とか…」
天夜「…それだけ?」
淡雪「頑張ればこんな風に雹を出せるぞ」
出した雹を酒の入ったグラスにいれてゆく親父。
天夜「…頑張ればか…あ、お母さんの能力は…」
淡雪「あぁ…撃ち抜く能力だ」
天夜「は?意味わかんねぇし」
淡雪「とにかく撃ち抜くんだ。ただ人に向けて撃ちたがらない。」
天夜「そうなんだ…妹はまだ能力者になってないのか」
淡雪「心配しなくてもそのうちなるわ」
天夜「お、おう…」
まて、待ってくれそういや俺は何故命が狙われている。そこだ。そこも気にしなければならない。篝火勇気。何故だろう…。
せめて篝火勇気を潰せるくらいの力にあげないとな…。
淡雪「ただ…。」
天夜「ん?」
淡雪「暴力だけに使うなよ」
天夜「あ、あぁんなもんわかってる…」
淡雪「…妹の能力だが…あ、いや…」
天夜「なんだよ。」
淡雪「いや、いい。顔出してやってくれ」
天夜「なんだ…変だな今日は」
淡雪「疲れてんだよ。どっかいけ」
疲れてる顔はしてなかった。不安な顔をしていた…とりあえず妹…蘭を見てやるか。蘭と話すのは3ヶ月ぶりになるな。特に仲悪いわけじゃないけど…ようがなければ話さないのがお互い。それが3ヶ月続いただけ。
天夜「おい、入るぞ。」
蘭「兄ちゃん。どうしたの?」
天夜「いやーあまりにもお互い話さないもんだからな。ちょっと声をかけようと思ってな」
蘭「同じ事考えてた。三ヶ月も兄妹なのに話さないのはまずいかな〜なんて思ってさ」
天夜「そうだな…」
蘭の部屋が血生臭い…何故…確かに蘭は中2でもう生理がくる時期だが…いや、流石に部屋が血生臭くなるまで血が出るわけじゃないだろ…
蘭「…兄ちゃん?」
この血生臭さはなんだ…それに…
蘭の指先…少し赤いな…まさか…
天夜「…お前…バカな事考えるなよ」
蘭「…え?」
天夜「たった一人の血のつながった兄妹だろ…自殺なんて」
蘭「するわけないじゃない」
天夜「んですよねー」
リストカットしたかと思ったけど考えすぎであった。
天夜「んじゃな。またくるわ」
蘭「同じ家に住んでるのにその言い方」
天夜「そうだな、また話そうぜ」
蘭「うん…」
血生臭い…いや考えすぎかもしれないけどすっげぇ気になる…