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プリスティンの宿

懐かしい顔だった


この子のことはよく覚えていた


最後に宿を利用したのはたしかLv500というとんでもないことを達成した時だったと思う


彼をお祝いしようと集まった仲間達でこの宿は埋め尽くされ豪華な料理や美酒が惜しげもなく飛び交っていた


その中心で彼は騒ぐでもなく、己の力を誇示するでもなく自分に祝いの言葉をくれた相手1人1人に丁寧に対応し『ありがとう』と言葉を紡ぐ


彼らはそうして半日程この宿を貸切状態にした後徐々に去っていった


残されたのは祭りの後のような名残惜しさと床に散らばったアイテムの数々


アイテムは取りにこないことを確認し奥にある倉庫へと入れた


彼らがいらないアイテムだろうとこの村にとっては宝の山である


実際にひどい傷を負った者や病気で苦しむ者がこの村から出ても倉庫にあるアイテムを使えばたちどころに回復した


村が貧困におちいった時も数点のアイテムを商人に売ることで立ち直ることができた


50年が過ぎた今でもアイテムは大事に倉庫に保管している


50年ぶりに見た彼はあの頃と全く変わっていなかった


黒い瞳も紐でまとめただけの女のように長い黒髪も装備にいたるまで当時のままだった


あまりに懐かしさに笑みがこぼれる


人族の彼が50年たっているにも関わらず老いていないのか気になりはしたが彼はLv500の冒険者だ


自分のおよび知らない経験などいくらでもしていよう


どう接するか悩むが自分が彼に最初に言うことなど遠い昔から決まっている




「いらっしゃいませお客様、癒しの宿り木にようこそ」



今さらですが主人公は女性がプレイしていた男キャラです

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