シュレーディンガーは猫
【第2週:シュレーディンガーは猫】
金曜昼のワイドショー「ぐるザンス!」、3週連続特集「あなたのすぐ隣にある境界線」の第2弾。
本日お届けするのは、高度な文明を築いた「もう一つの人類」に迫る衝撃の記録(?)です。
観測するまで、その正体は誰にも分かりません。
君は知っているか。かつて猫たちは高度な知能を備え、今の人類より遥かに高度な文明を築いていたことを。
君は知っているか。それにもかかわらず、猫たちがあえて猫であることを選んだ理由を。
彼らは、我々人類をこう呼ぶ。「さる人類」と。
今、語ろう。あえて猫であることを選ばなかったもう一つの人類。「猫人類」の物語を。
そう、私が出会った、「猫人類」の物語を。
シュレーディンガー。彼は、そう名乗った。彼を見るまで、その存在を私は信じることはできなかっただろう。まさにシュレーディンガーの猫である。
観測するまで生きているのか死んでいるのかわからない。観測した瞬間にその確率が収束する。
故に私にとって猫人類は存在してしまった。
「吾輩はねこでゅある。さる人類のシュレーディンガーというやつはひどいやつだにゃ」
一匹の茶トラ猫と向き合い、そんな妄想をしている。今日もだるい。猫になりたい。
おわり。
追記
しなやかな体躯、柔らかな毛並み、野性的な匂い。どことなく丸い。
自由で、知的で素敵。完璧だ。
だが、一つ言わせてくれ。壁をひっかくにゃ。
壁をひっかかなければ、猫人類こそが世界の覇者だったのかもしれません。だるい日常を生きる「さる人類」の皆様、来週の最終回もぜひご覧ください。




