29/39
第弐拾九話:ハンノキ滝 ― 感情の湧出
(称名滝の隣に出現する、雪解けの季節限定の幻の滝。その落差500メートル。いずみは修行の終わりに、言葉が解けていくのを感じた)
エメラルド: 「難しい理屈はいらないわ。愛は、もっと柔らかくていいのよ。……萌え萌え、きゅん」
エメラルドがアトランティス大陸へとワープしながら放った言葉。それは、硬い知識の殻を破り、**「ひらがな」**のように丸く、優しい愛の言語へといずみを導いた。
いずみ: 「お……かあさま、……ありが、とう。……だい、すき」
いずみの「絶対音感」が、鋭利な刃から、万物を包み込む**「萌えの波動」**へと変化し始める。
(修行は続く――)




