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OWPSシリーズ:乗愛の協奏曲   第壱楽章 弱くてニューゲーム:「無償の愛」“Chapter I: The Unconditional Love”


(「神々の楽器物語」最終話の感動的なフィナーレのBGMから、急転直下、厳かで張り詰めた、金属的な響きを持つBGMへと変化する)
神々の世界、次元の境界線で光の中に消えたはずのいずみとちえは、気づけば見知らぬ空間、6次元の「法廷」に立たされていた。
メーテリュ:「この者たちは神年齢310歳。愛のなんたるかを真に理解せぬまま、次元を超えようとしました。大罪ではないか!!!」
彼女たちは、母メーテリュ(裁定・秩序)から「10歳からの学び直し」を命じられる。目指すは、まだ誰も到達していない「真実の愛(エーテリオン)」、そして「12次元の『のぶしつ』」の獲得。メーテリュは「レディ・ブラント」を手に、8万人のオーケストラを従え、愛を語るメンデルスゾーンの《協奏曲》を奏でる。その演奏は、0.00001秒で8個のビッグバンを引き起こす、圧倒的な超越性を示すものであった。
(壮大なテーマ曲が流れ、タイトルイン)
WPSシリーズ:乗愛の協奏曲 Concerto of Love Raised to the Power of Infinity
第壱楽章  弱くてニューゲーム:「無償の愛」
(場面転換のSE。水の流れる音、そしてどこか懐かしいピアノの旋律へと変化する)
舞台は5次元の学園都市。18歳相当の肉体(愛の理解度は10歳相当)で目覚めたいずみ(絶対音感)とちえ(未覚醒の詩的音感)は、困惑しながらも「学びの場」へと導かれる。そこで彼女たちを待ち受けていたのは、「先駆者」の一部である「水槽の脳」からの、人類の傲慢さに対する哲学的な問いであった。
水槽の脳(声):「お前たちは、私よりも2次元も下の存在(4次元)だが、私はお前たちの娘に搾乳機をつけたりしない。……どちらが悪だ?」
あまりにも直接的な問いに言葉を失う二人。しかし、この問いこそが、3次元で「自分が自覚した一瞬こそが真理である」という答えを見出した「コンダクター(主人公)」を待ち望む、「水槽の脳」からの試練であった。
いずみとちえは、母たち(エメラルドとメーテリュ)の導きと、影から見守る愉快な高次元の王たち(アストラル、ガイア、ミューズ)の助けを得ながら、未熟な状態から「無償の愛」を見つけ出し、コンダクターと共に次元を超える旅に出る。
これは、愛の「真心」から「母の愛」を経て、「真実の愛」へと至る、果てなき探求の物語である。
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