第四話『神々』
『何曜日にしようかどうか悩み中』
『それでは本編へどうぞ』
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人間は悪。そう神々が言う。私は……神だけど人間が好き……
でも、人間は業で悪……だから分からない……
知識戦争神や全知全能雷迎神は人間の味方じゃない……
人間は私を作り私を大切にしてくれた……けど……もう分からない……
だから……可能性に賭けて、人間の味方でありたい……
抗い……子を倒した人間……怒りよりも……希望が見えた……
人間の味方で戦女神の思いに答える人間……彼女になら私は味方でありたい……
人間は悪……だけど……それと同時に善でもある……
私は人間が好き……だから次に起きたら……彼女の神になり彼女の為の神になる
死んだ希望灯火神にも顔向け出来る。彼の希望は私が次ぐ……だから、力を貸して……希望の力を……希望の炎を……
人間は違う……人間は抗う……抗い抵抗し命の業を燃やす……
私は……違う……違う!
人間が……
もう…………
やっぱり……彼女は他の神とは違う。それだけ分かれば良い。唯一味方する神……考えてる事は合ってた。問題は彼女が信じた神……希望灯火神を調べるだけ……
確か……神話上は炎を人間に与えて発展の手助けをした神のはず……となればそれ相応の何かあるとは思う……けど、この場には何も……
……?
主神級の神は駄目……信用出来ない……特にギリシャと北欧は……
人間をモノ……私達を人間と同列に考える……私が信用出来るのは……
日本神話……少なからず……同等と見てくれる……あわよくば……
最後……私が死んだら……私はその人間の神として傍に居る……例えそれが私を殺す相手だとしても……私はその人間のモノとして居る……
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腕が僕を薙ぎ払い抉って吹き飛ばした時に見てしまう。この感覚……分からないけどこれがそうなら……僕は黒い炎で木々を伝いながらダメージを抑えてそのまま反転して走った
走ってくるのと同時にヒビが入る音が聞こえてくる。黒い炎の剣で防ぐがそれすらも破壊しようとしてくるのをそのまま足で弾いて蹴りで腕を木に叩きつけてから思いっきり黒い炎の剣で突き刺して、そのまま走りつづける
ただ、ここまで動ける事に驚きつつも急いで建物……化け物の居る建物の方へと向かった
ただ、何処までが僕が見た未来で何処までが僕が体験しなかった未来か分からないから。仮に先に進む前に未来で体験したのなら……その手はもう使えない事は確定してしまってる。使えたとしてもその先で止められるのなら……意味の無い未来の選択となってしまう
どの道、選択した可能性があり且つ確定して倒せる未来を取るのには……今は目の前の未来を取るしか無い
建物の目の前まで来て周囲を回ってから窓を突き破って中へと入った。勿論……分かってる。コア……核となる場所の部分は。だから、そのまま真っ直ぐと……
「っ……!?」
腕が有り得ない方向から向かってくるのを仰向けになりながら躱したの同時に斬り落として、そのまま蹴って腕を窓の外へと弾き飛ばした
そのまま態勢を建て直して走って向かう。黒い影が差してそのま後ろへと飛び引いた
目を見開き、周囲を警戒した。目の前には正しく……人の背丈程の球体人形が立っていて、攻撃しようと機械的な動きで向かってくる
そのまま引き裂いて破壊して、走って向かう。多分……罠だろうけど、未来改変のお陰なのかそのまま壊れたままだったから……無視しても良かったかもしれない
それでもこの先が分からない。ひょっとしたらまた繰り返すかもしれない……でも、進むのならそれでも構わない
ただ、それでも……勝ちたいよりも、これが何なのかを知りたいし、終末を知りたくなってしまったから……それでも、止める為には見えてる核に向かって、黒い炎の剣で突き刺した
崩れていく人形の建物から脱出する。流石に巻き込まれて第一回戦終わりとかは……第一回戦……いや、違う。まだ終わってない。それに……まだ対戦相手の姿を見てない
ただ、『天之原初神』が出てくるにしては遅すぎる気がするし、見物……?とかじゃ無さそうだし、神が考える事は分からん……
ただ、見てるのなら……まだ敵対するのすら認められてないて事になる気がする
探す……?……にしても、何処を探せばいいのか分からない。せめて向こうから来てくれれば……
といいと思って、暫く森の中を歩いた。何処に居るかなんて分からない。けど、未来が見えてしまってる時点で場所が分かってしまう。だから目の前の最高神が居る場所まで来ていた。地面まで伸びきっているが整ってる顔立ちに動きやすい着物姿の神
多分……『天之原初神』だとは思う。日本神話の最高神なら堂々としてるとは思うけど……それでも……考えてるのがそうなら……様子が少し変な感じがする
主神(向こう)の意思決定権に逆らえないからなのか、逆らえるがどうしてものやむを得ない事情のせいでそうなったのかは分からないが、どの道……対戦相手として出て来たのなら殺るしかない
と、思った時に金属の破片が地面に落ちる音が聞こえて、光り輝くと周囲を閃光が広がって体がいきなり抱えられるような衝撃と共に閃光が遠ざかっていく
やがて降ろされると目の前には機械の少女が簡素な服で立っていて見下ろしていた
攻撃の意思は無さそうだけど、それでも警戒してしまう。彼女は僕を見てそのまま明後日の方向を見て
『面倒な趣味。あの主神は操られてるだけ。多分……面倒になった神が争う気の無い神の闘争心を焚き付ける為にしただけ』
この違和感はそういう事か……
あのアマテラスが言っていたのはこういう事か。だけどアマテラス自体も焦っていたとなると、人類側に味方する神は排除するか利用して諸共……てことか。性格悪すぎだな
『混ざってるのなら……出る幕じゃなかった。けど……私の子を倒したから……面白いから助けてあげる』
そう言うと指輪を手のひらに置いた。その時に彼女は僕を押すと下へと落下していくのと同時に無数の衝撃波の後に爆発し煙が周囲へと広がっていた
そのまま、落下地点ギリギリで体勢を変えて何とか着地をしてそのまま走った
何が何だか分からない……ただ、分かるのは、この第一回戦の対戦相手の『天之原初神』が出て来たから本番になった
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第一回戦を眺める主神。その主神は映像を見ながら満足気だけど、不満があるのか……
『やはり、人類側神は居たか。愚かな神だな。それもあまつさえ……主神とあろう神が。
本当にこれを守って意味あるのか?』
そう主神……──回戦出場者がそう言うと呆れたような顔をしていた。それを眺めてつまらなそうにただ見るだけだった
『どうあれ滅ぼすのは決まった事だ。それに……いや、兎に角終わらせよう。下らない祭りをな。あの戦女神が始めた事だからな』
『まぁ、支配はしてる。決して戻ることは無い。アレの想定外をしなければ直ぐに終わる』
そう言って目を伏せるとつまらなくなったのかそれ以降は見なくなっていて、他の神は目線をずらして不敵な笑みを浮かべて居た
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木の影に隠れて息を殺していた。この第一回戦が変だとは思うし……何より、僕がログインから確定してからが早い気がする
何か変な感じがする。神々が乱入するのは分かるし、これがタイマンじゃないのは分かる。ただ、日本神話を僕に宛てがうのが分からないし……いきなりだし……
考えても分からない。取り敢えず……今はこの戦いに勝たない事には……ただ、僕が戦女神に選ばれた時に始まったとすれば……
他の戦女神は決まっていた……もしくは強化する為に除外されて、最後がブリュンヒルデが決まった時点で進むストーリー
そう考えるしかないが……まぁ、考える余裕が無くなりそうな程に斬撃音が聞こえてくる。これ以上は隠れても仕方が無いし目を伏せて覚悟を決めてから黒い炎の剣を手にした
それと同時に神が無数の武器が展開されて引き金を引くのと同時に無数の弾丸が降り注ぐのを、何とか躱しつつも黒い炎の剣で弾きながら近づいて飛び上がろうとした時に……
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『勝利希望』
……起動……選択
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衝撃と共に意識が覚醒して冷や汗をかく。この未来では即死するのは確定してしまったのだから、もう使えない手になってしまった
そのまま持ち直すて、神は両手を広げて再展開していた。読んだよりも……同じ攻撃をしようと……
だけど、違った。今度は剣を手に取って振るって向かってくるのを、後退りしかけた時に、目の前まで迫って片腕の腕力だけで一気に吹き飛ばされ、背後の剣により突き刺さっ……
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『勝利希望』
……起動……選択
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冷や汗が止まらなくなる。どう未来を見ても回避出来る気がしない所か進まない気がしてきた。兎に角……どうするか考える訳だけど……目の前の最高神がどう動くのが読めない……分かるのは確実に仕留めに来ることだった
目を伏せてから深く息を吸ってから吐いて再度構え直してから目を開けて一気に走り出す。この場合なら……
展開されるのは……剣でも刀でも銃でもない……広がるのは三又の槍でそれを構えて歩いてくるのを、構わず刀で横から攻撃を仕掛けるが、槍の持ち手で防がれ、そのまま横へとずらされると三又の槍がこっちに向かってくるのを、刀をもう一振取り出して弾き返して、そのまま攻撃を仕掛けようとするが……
もう片方の手で腕から顔に掛けて引き裂かれるように弾かれて吹き飛ばされ地面へと叩きつけられる
血が滴り落ちて片目が潰れてしまう。だけど……僅かながらに未来が進んだ……これで正解ぽい……だけど、目の前まで来ていた神に対応出来ずに、三又の薙ぎ払いで、そのまま体を引き裂かれながら吹き飛ばされ、体を狙いに投擲の槍が向かって来る……
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『勝利希望』
……起動……選択
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滴る血を見てから飛び引くと、さっきまで居た場所の地面がひび割れていて、視界が神を捉えていて、そのまま攻撃を仕掛けてくるのを、刀で防いだが勢いにより更に吹き飛ばされ地面へと叩き付けられる
未来が動かないから……兎に角は耐えるしか無さそうだけど、多分……そうさせてくれは無さそう。攻撃が向かってくるのを刀でいなしてから神を見る。槍を地面で引きずりながら歩いてくるのが目に入った
攻撃自体が即死になるのなら受けない方がいいけど、傷で思う様に動けない
となると……視線が僕の心臓を見てる。その視線を利用するしかない……そう思って攻撃を構えて仕掛けようとしたが、やはり一枚上手なのか、弾かれて蹴りで吹き飛ばされ壁に叩き付けられ血反吐を吐く。視線を上げると影が差して……
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『勝利希望』
……起動……選択
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蹴りを黒い炎の剣で防いでそのまま弾いて、もう一振で神の胸辺りに傷を何とか入れる。血が滴るが気にする様子せずに、攻撃を更に仕掛けてくるのを、刀で防ぎつつ、首を狙うが槍で防がれ、そのままの勢いで三又が僕の首へと迫っていて
しゃがみ込むと目の前に膝が迫っていたのを腕をクロスにして防ぎながら吹き飛ばされる
そのまま骨が軋む音が体で響きながら何とか態勢を変えつつ地面へと最小限のダメージへと抑えた
けど、腕が使い物にならない状態に……気が付くと目の前まで迫ってる最高神。黒い炎の剣を掴もうにも手から零れ落ちて、槍が目の前まで……
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『勝利希望』
……起動……選択
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零れ落ちた黒い炎の剣を足で柄を踏んで立てて突き刺すと血飛沫が舞って神は刺さったまま後ろへと下がった
未来は切れた……けど、さほど変わらないと分かって口元を拭いながら黒い炎の剣を手に……と思ったけど、神は刀を引き抜くと地面へと捨てて傷を見てから僕を見て敵意を向けて構える
一言も喋らずに向かってくるのを見て違和感を感じつつも次の攻撃を対処する為に再び構えた。何かしらの策略があるとは思う