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付き合っていない清楚系美少女がなぜか俺にだけ甘えてくる  作者: 柊なのは
7章 変わるきっかけ
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瑞季は、俺が守るから

 12月25日、クリスマス当日。駅前のイルミネーションに行く前に瑞季が俺の家に来て一緒にクリスマスケーキを食べていた。


「陽菜乃さん、このケーキはどこで?」


「商店街で買ったケーキよ」


「そうなんですね。とても美味しいです」


 母さんと瑞季は、知らないところで仲良くなっていた。メールでどんなやり取りをしているか非常に気になる。


「なぁ、母さん。瑞季といつもメールでどんなやり取りしてるんだ?」


 瑞季がケーキに夢中になってる中、コップに水を入れにいくついでにキッチンにいた母さんに尋ねた。


「あら、気になるの? 瑞季さんとはよく料理の話をするわ。どうやら瑞季さん、今、いろんな料理に挑戦してるようなの。碧に食べさせてあげたいのかしら」


 ふふっと笑う母さんは、そう言って今日の夕食を作り出した。


「瑞季さん、夕食食べていかない?」


「いいのですか?」


「えぇ、親御さんから許可をもらえるのなら是非食べていってほしいわ」


「では、ご一緒させてください。親にはちゃんと伝えておきます」


 食べ終わり、食器を片付けにきた瑞季は、母さんにそう言う。


「じゃあ、瑞季ちゃんの分も作るわね。ケーキも食べ終わったことだけど、夕飯の時間まで2人は、どうする予定なの?」


「そうですね、夜からは駅前のイルミネーションを見に行くのでそれまでは碧くんとゆっくり過ごそうかと。碧くんは、何かしたいことはありますか?」


 瑞季にそう言われやりたいことを頭に浮かべた。瑞季が言うように家でまったり過ごせるのなら俺は、それで十分だ。


 どこか出掛けるのもいいが、夜にイルミネーションを見に行くためやはり家で過ごすのがいいなと思ってしまう。


 そう何度も外へは行きたくない。クリスマスなので外はかなり人がいて何かしようとしても並ぶことになりそうだ。


「家で瑞季とイチャイチャしたいかな」


「い、イチャイチャですか……わかりました」


「いいなぁ~私も瑞季さんとイチャイチャしたいわ。碧だけずるいわよ」


 母さんが料理しながらそう言うので俺は、瑞季の手を優しくぎゅっと握った。


「瑞季とイチャついていいのは俺だけだ」


「あら、瑞季さんかなり碧に愛されているのね。むぎゅ~もしたらダメなの?」


「むぎゅ~が何かしらんが、ダメだ。瑞季、あっち行こう」


 キッチンにいてはダメな気がして瑞季をリビングへ連れていく。


「えっーと……何しますか?」


 リビングのソファに座ったものの何をするか特に決まっていない。


「イチャイチャとか言ったけど瑞季がやりたいことでいいよ。何かある?」


「そうですね、先ほど陽菜乃さんが仰っていたむぎゅ~でもやります?」


「むぎゅ~って何?」


「えっと、私にもわかりませんが、こ、こうですかね?」


 瑞季はそう言って俺に抱きついた。母さんは、料理に夢中で見ていないと思うが、いつか見られるんじゃないかとドキドキした。


「そ、そうなのか……」


「多分こうです。あ、あの……」


 瑞季が俺の服をぎゅっと握り、真っ直ぐと見つめながら何かしてほしそうな顔をする。


(これは……どういう表情なんだろうか)


 キス……じゃない。ハグ……でもないか。これであっているかわからないが、俺は、彼女の頭を撫でた。


「碧くん」


「ん?」


 何かと思っていると瑞季は、母さんがいる方向から見えないよう手で隠して俺にキスした。


「こういうキスは嫌でしたか?」


 瑞季は、唇を離した後、コソッと耳打ちしてくてきた。


「いや、すっごいドキドキした……」


「ふふっ、なら良かったです」


「そう言えばさっきは、頭撫でてほしいってアピールしてたのか?」


 そう聞くと瑞季は、顔を赤くして小さく頷いた。


「頭撫でられるのが1番好きです。碧くんにされると落ち着くので」


 落ち着く……だからいつも寝てしまいそうになっているのだろうか。


「陽菜乃さんは、優しい方です。ハンバーグの作り方とか陽菜乃さんに教えてもらったんですよ」


「そうだったんだ……。俺も教えられるんだけどな……」


 そう言うと瑞季は、クスッと小さく笑った。


「碧くんが知らないところでコソッと上達したかったんです。そしたら碧くん驚くでしょう? ですが、碧くんに教わるのもいいかもしれませんね。私より断然料理上手いですし」


 瑞季に褒められ、嬉しくなる。料理は、まぁ、ほどほどにできておこうと始めたものだが、やっていて良かったと思う。将来、瑞季ばかりに頼ってたらダメだもんな。


 頭を撫でた後、ハグをして人の温もりを感じていた。母さんがいることなんて忘れて完全に2人の世界に入りきっていた。


「碧に瑞季さんのような大切な人ができて良かったわ。碧、大切にしなさいよ」


 料理を終えた母さんは、こちらに来て俺にそう言う。


「わかってるよ。瑞季は、俺が守るから」


 そう言うと聞いていた瑞季は、顔を赤くして俺の胸にポスッと寄りかかり顔を隠す。


「あら、可愛い。碧がそんなカッコいいこと言うから」


「なんか俺のせいみたいな感じだが、困らせることは言ってない」


 母さんの言う通り、俺にだけしか見せないこういう表情は本当に可愛らしい。大切にしたい、その気持ちがグッと強くなる。


「じゃあ、行ってきます」

「行ってきます、陽菜乃さん」


「行ってらっしゃい。人が多いと思うから碧、瑞季さんとはぐれないようにするよね」


 母さんにそう言われて俺と瑞季は、互いに顔を見合わせて頷いた。


「はぐれないためにも家から手繋いでおくか?」


「はい」


 差し出した手を彼女は、優しく握った。

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