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ご、ごめんなさい! ゲームになるとあまり周りが見えないみたいで

 誰なんだ? 瑞季はどこに……あれ、確かさっき瑞季がお婆様が帰ってきたとか言ってたよな?

ってことは、この人は……。


『君が瑞季の彼氏、鴻上碧くんだね? いつも可愛い孫と仲良くしてくれてありがとね』


「えっと、あの……」


 自己紹介なく知らない人に名前を知られており、反応に困っていると瑞季がスマホを取り上げたのか画面に瑞季が映った。


『すみません、碧くん。お婆様、喋るなら誰であるか名乗ってからにしてください』


『それはそうだね。瑞季から鴻上くんとのことをよく聞くから────』

『本人が聞いてますから、それ以上は言わないでください!』

『いいじゃないか。瑞季はね───』

『お婆様、ストップです!』


 あちらがどういう状況かわからんが瑞季とお婆ちゃんは仲いいんだな。


『んん、すみません、碧くん』


 何事もなかったように瑞季は咳払いし、謝った。


「いや、仲良さそうでいいな。そう言えば瑞季のお婆ちゃんって体育祭までいるんじゃなかったのか?」


『体育祭まででしたが、まだいるとのことで。あっ、そろそろ切った方がいいですよね? カップケーキ出来上がったかと思います』


「あっ、すっかり忘れてた。教えてくれてありがとな。じゃあ、また明日」


『はい、また明日』




***




「急遽参戦してもらうのは、さやちゃんとりっくんです」


 バスケットコートを借りて集合した夏休み初日の土曜日。最初は、4人でやるつもりだったが、人数が多い方がいいとなり、陸斗と支倉さんに来ることになった。


「で、チームはどう分ける?」


「んー、3、3でグッパしよっ!」


 香奈の提案によりチーム分けを行った結果、俺は香奈と陸斗。そしてもう1チームは、瑞季、晃太、さやかだ。


「瑞季、前山くんよろしくね」


「こちらこそよろしくお願いします、さやかさん」


「香奈情報によると瑞季は、バスケ上手いらしいじゃん。期待してるよ」


 ポンポンとさやかに肩を叩かれ、瑞季は、あまり期待はしないでくださいと言う。


「露崎さん、バスケの授業とか結構活躍してたなぁ~」


「ちょっと、前山くん!?」


 同じ学校であった晃太は、笑いながら瑞季を困らせようとしていたので後ろから俺は後ろからぺしっと叩く。


「困らせるな」


「へいへい。そっちはもう作戦バッチリか?」


「もっちろん! こっちには元バスケ部の碧くんがいるからね」


 香奈はそう言うがあちらのチームにもバスケ部がいる。晃太も元バスケ部で俺より上手い。


「私、吹奏楽部だけど活躍できるかな……。瑞季は元バドミントン部。前山くんは、元バスケ部。足手まといになったらごめんね」


「大丈夫ですよ。一緒に頑張りましょ」


 瑞季は、さやかにそう言うと彼女はできるだけ頑張るねと返す。



────1戦目



「みっちゃん、怖いよ~」


「ご、ごめんなさい! ゲームになるとあまり周りが見えないみたいで」


 瑞季、容赦なくボール奪い取ってたもんな。そりゃ香奈が怖くなるのもわかる。


「ゲームバランス考えて香奈と支倉さん変わろっか」


 俺がそう言うと香奈は、先ほどまでもうバスケやりたくないみたいな感じだったが、瑞季と同じチームになった途端、彼女に抱きついて嬉しそうな顔をする。


「碧のチームをボコボコにするぞー!」


「ほ、ほどほどにしましょうね。ですが、必ず勝ちましょう」




 ────2戦目。 




「晃太、中々やるなぁ~。さすがキャプテン」


 晃太と中学が同じ陸斗がそう呟くとさやかは口を開く。


「へぇ~キャプテンだったんだ。ところでここのチーム、ずっと負けてるけど1戦ぐらい勝ちたくない?」


「そうだね。1回は勝ちたい」


 晃太に何度も負けているのはさすがに悔しい。1戦でも勝てれば……。




────3戦目




「勝った~! 陸斗、鴻上くん、やったね!」


 3人は、はいタッチして感動している中、瑞季達は、コンビニにアイスを買いに行く。


「私達も何か買いに行く?」

 

「俺、何か飲み物買いに行きたいから自販機行くけどさやかと碧は?」


「俺も自販機に。支倉さんは?」


「私も行く~」


 あまり一緒にいることがないメンバーだが、一緒に楽しい。


「そうだ、瑞季いないし聞いちゃおうかなぁ~」

 

 自販機で飲み物を買っていると買い終えた支倉さんがニヤニヤしながら近づいてくる。


 えっ、俺、何されるんだ……?


 怖くて支倉さんと後ろへ一歩一歩下がっていき、距離を取る。


「誰にも言わないからさ瑞季とやらしいことしたか教えてよ」


「ごほっごほっ」


 予想外の質問にさっそく飲もうと口に含んだものを吹くところだった。


「は、支倉さん!?」


「ん?」


 ん? じゃねぇーんだわ。まだストレートに言わなかったのはいい。けど、その質問来るとは思わんわ。


「おい、大丈夫か?」


 飲み物を買っていて支倉さんの発言を聞いていなかった陸斗が俺の背中を優しくさすってくれた。


「だ、大丈夫じゃない……」


 いろんな意味で……。


「で、どうなの? キスはしたの?」


「してない。てか、何でそんなこと聞くの?」


「だって、気になるんだもん。私の前なら惚気話しちゃっていいからね。呆れるとかないから遠慮せず近況報告してね」


 支倉さんは、恋愛トーク好きなのか。見た目からしてそんな感じしないけどこれはまだまだ支倉さんのことがわかってない証拠だな。


 って、まてまて。近況報告って何!?


「キスはロマンティックなところがいいと思う。例えば遊園地とか、水族館とか────」


(何の話?)


「私、恋愛トーク大好きでさ。自分も恋愛したいって思うんだど、やっぱ友達とかの恋愛トーク聞いてる方が楽しくてさ────」


(そ、そうなんですね……)


 どう反応していいかわからない俺、そして支倉さんと陸斗が一方的に話し、この場はカオス状態になっていった。


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