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92.ヤナギムカエアタック 1

92.

 ヤナギムカエアタック 1



 魔物が這い出て、ハンターたちを襲っている。


 魔物もゴブリンが多い。

 だから、『楽だろう』と思っていたのだが、SやAランクのハンターたちが手こずっている。


「何故だ?」とハンターたちが思っているが、これはジェネラルのせいだ!

 後ろのジェネラルが指揮を執っているからだ。


 ゴブリンが剣を持っていても、それほど恐怖にはならない。

 だが、近接戦闘と思い剣士が前に出ると、ゴブリンアーチャーが弓を放ち、弓で応戦すると、ゴブリンライダーがかき乱す。


「わざとゴブリンだけ投入して、後ろのオーガやフルフルを使わない様だな」

「つまり、ゴブリンだけで十分だと」

 そのような会話が聞こえてきた。


 しかし!


 たった一人で、Sランクになったハンターは、そんなことでは怯まなかった様だ。


「爆裂せよ!」と言うと、フルプレートのジョニーが剣を地面に叩きつけた!


"ドカーーーン"と、爆裂が起きると、身体の小さいゴブリンどもは、遥か彼方まで吹っ飛ばされていた。


 そして、天井から、ゴブリンのミンチ汁が垂れ落ちてきたようだ。


「汚いぜ!」



 ジェネラルとフルプレートが対峙している。

 お互い、爆破が得意ということで、思うところがあるのだろう。


 このまま、オレたちは、二人の対決を見ていて良いのだろうか?

 勝ち抜き戦を戦っているのではないのだ。

 上手く連携した方が良い。


 しかし、それを躊躇(ためら)わせるのは、国軍兵士だ。

 どうも、あの様子では、将軍の部下か、心酔している者なのだろう。そんな奴らの前で、一対複数というのは、やりにくい。

 そんなところでも、この男は『先手』を取っている。


――闘いとは、先手である。


「おい、誰かが手伝わないといけないのではないのか?」と、国軍兵士に聞こえるように言っておいた。

 いつまでも勘違いするなよ。あれは魔人族の部下になったのだと、わからせるためにも。


 ミスター・タンクマンが、後ろから前に出てきた。

「オレの大楯こそが、爆破の衝撃を緩和できると思うぞ」


「ハンターどもは、勘違いしている。お前たちの相手は魔物で十分」とジェネラルが言うと、爆破した箇所から、魔物が現れた。


「なんだ! まだ魔物がいるのか?」


 今度は、ゴブリンだけではない。オーガもいる。それと、コウモリ?


「毒堀、コウモリは爆弾でも運ぶのか?」

「おい、やめてくれ。あれは吸血コウモリじゃ。血を吸われると廃人になるぞ」

「勘弁だよ。毒堀の旦那ぁ」

「オレも勘弁だ」


「ふん、私に任せなさい!」

「アニー!」


「ファイヤーシューター!」と右手を挙げて、追尾機能付きファイヤーボールであるファイヤーシューターを数発、空中にはなった。


 コウモリのスローな飛行能力では、たちまち餌食になってしまった。


「意外と弱かったな」と、ホッとしてしまった。


 そして、ジェネラル・イシワラと闘うジョニーを見ると、その時、巨大な爆発がした。


 この広間、全体に爆破が広がった。

 ハンターも、兵士も魔物も焼かれた。


「これが、南部戦線で幹線街道を爆破した魔法、“ヤナギムカエ”だ」というジェネラルの前には、誰も立っていなかった。



***



 一方、港では、高速船がアルキメデス砲で焼かれ、火を噴いていた。


 乗組員はボートで脱出しようとしていたが、ギルド支部の屋上から、これをアルキメデス砲で攻撃していたのだ。


 しかし、ボートは的が小さいので、なかなか当たらない。

 それでも、豕喙人は楽しんでいた。


「それ、逃げてみろよ。ハンターども」

「遅いぞ。もっと早く逃げないと焼かれるぞ」


「お前ら、楽しそうだな。これは何というおもちゃなのだ?」

「なんだ?」

「お前ら、こんなものを作って、楽しんでいたのか。今すぐ、潰してやるわ」と、男が言うと、猛烈な突風が吹いて、アルキメデス砲の銅板が吹き飛んで行った。


 そして、豕喙人もミンチとなり、吹き飛んで行ったのだ。

「フン! 他愛のない」


 ついに、西の英雄のヤマモトがプリンスオブホワイトの街に参上した瞬間であった。


 が、毒堀の最高傑作は、もうない……




 次回の空手家は、ジェネラルのヤナギムカエでハンターは……

 後のことはヤマモトがやるの?


この作品も、終わりが近づいてきましたね。


最後も近いので、高評価をお願いします。

頼むよ!

お願い!

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