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僕は夏のインベーダー  作者: まおりん
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惨劇の肘

 端の方に皺が寄っていた。

僕はそれを指で弄りながら彼女の首から血が滴っているのを見ていた。

ほんの数刻前まで当たり前に在った彼女の笑顔を、あの男はエルボー一発で奪っていった。


「モリオカレン」


 口にする度に、その単語のもつ異質な感触は僕の口腔をざらつかせ、憎悪を掻き立てる。

あの男は彼女の返り血のついた眼鏡を拭い、さも何事もなかったかのように自転車に跨った。


「僕のエルボーが地球を守ったぞ」


 男は満足気に呟くと、傍らにいる男に話しかけた。


「名前を教えていただけますか」

「杉山モノです、特許権者、Ⅹ大学大学院修了、守岡流柔術準師範、大林流合気柔術初段、公益財団法人宇宙健康スポーツ協会公認スペーススポーツリーダー資格取得、C級B級スペースボール指導者ライセンス試験合格、宗教法人シニアソサエティ会員、作詞歴約22年。

ちなみに本名は大森満です。」




 惑う星雲を転移し誰もが生き恥を晒してきた。

いつでも年配のかたを敬いつづけ銀河鉄道や星間バスで席を譲っている。

若さを誇っていた新星の日に覇権と上昇の螺旋をのぼっていた。

揺らぎ揺らがぬ星の色をながめ未来の分水嶺を選択している。

流星群の日、望遠鏡をもっていない人をみかけ僕の望遠鏡で一緒に星を見てかえった。


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