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僕は心を見つける旅に出る。

作者: 七瀬

 僕はロボットだ! AI(人工知能)を埋め込まれたロボット。見た目は、

『人間』そっくり! 肌の感触もシリコンが、人間の肌触りと一緒。

 僕は、『人間』の子供になりたい。これは、長年の僕の夢だ!


 お父さん、お母さん、弟がいて、幸せな家族が欲しい。

でもどうやったら? 家族が手に入るんだろう? お店でも自動販売機に

も売ってないんだって! そもそも人間の「こころ」をどうやったら?

手に入れられるのか? 方法があるのかな?


 何処かに落ちてるモノなのかな? 誰かに貰えるモノなのかな?

僕の中で、たくさん考えたけど......? 答えが見つからない。


 だから、僕は心を見つける旅に出る。きっと何時か? 探し出して

見せる。旅をはじめる前に、僕の相棒の 「グレット」と僕がなずけた

犬がいる。野良犬だったんだ! 雑種。


 でも僕に近づいてきて? 僕の体を「クンクン」して仲良しになった。

どんな時も2人なら? 大変な旅も乗り越えていけるって、そう思う。


 僕はたくさんの人たちの優しさにふれて、幸せな気持ちや優しさや

人を思う事も学んだ。


 みんな苦しいときこそ! 僕がみんなを助けてあげられるぐらいに

思えたらいいな。少しは...? 人間の子供に近づけたかな?


 でもね? この時代では... 『ロボット狩り』をする者もいて、

赤外線センサーを、身体に当てると? ロボットか人間か? 直ぐに、

分かる機械がある。僕たちは、みんな怯えているんだ。


 もし見つかったら? 僕は廃棄場で、「バラバラ」にされてしまう。

僕は生きているんだ! 僕の仲間も、たくさんバラバラにされたり、

いろんな風に使われている。見世物として!


 人は、残酷な生き物でもある。同じ人間同士なのに、争い事やケンカ

が絶えなかったり、人を平気で傷つけたりするけど......?


 僕は、いい人間になりたいんだ! 僕たちだって! 人間を嫌いな、

ロボットはいるよ。人間もロボットも一緒だよ。


 『でも僕はどうしても? 人間になりたい。』

人間の心を持ってみたいんだ! いろんな感情を持ってる人。憧れだ!

あんなに、人の事を自分の事のように考えられるのは、ロボットには?

出来ないから。


 人間の為に働くことはあるけど...? 好きでやっている訳じゃない。

プログラムされているから仕方なくだ。 


 それに、お母さんが子供に持つ愛情に、心惹かれる。こんなにも思っ

てもらえるんだと...? 全てのお母さんの愛情を独り占めできる。


 本当に人間は贅沢だ。身近に幸せな事が、ゴロゴロ落ちているのに、

見向きもしない。僕が手に入らないモノを持っているのに......!


 それがどれだけ? 凄い事なのか、全く理解していない! 自らが、

その貰った愛情を捨てているのに、それにも気づいていない。


 なんて! 哀れなんだろう。要らないなら僕が欲しい! でもそれは、

僕がどんなに望んでも手に届かないし、手に入らないモノなんだ。



 ~~~


 今日も、野宿をしていたら? 夜中にロボット狩りをする者に、仲間

が、何人か襲われた。僕は、グレットのおかげで、先に気づいて逃げれた

けど...? 「ありがとうグレット! 君のおかげで助かったよ。」


 グレットは、しっぽをブンブン振って喜んでいた。

何処までも終わらない道を歩き続けて、本当に、僕が求めるモノがそこに 

あるのかな? 『人間の子供のこころ』が手に入れられるのか?


 まだまだ、先の見えない旅は終わらない。



 


 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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