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#1こうして勇者は魔王となった。
勇者昭はかつて魔王を倒し、魔王が支配した仲の地を解放し、その代表として国を治め、世界の英雄として名を馳せた。
しかし英雄として魔王がいなくなった世界に、英雄は次の活路を見出すことができなかった。そこで、勇者かつて旅をしていた時に、いくつかの諸侯を訪れ、これらの諸侯を悪政を敷いたとして弑逆し、自らその領土と国を吸収し、猛政を行い、昭はその統治に異を唱える者、犯罪者を取り締まった。その苛烈な方法は大胆であったが、腐敗しきっていた諸侯の民からみればその行為は解放そのものであり、得てして民の喝采を浴びた。この時点において勇者昭自身は、自らの行動は魔王が倒された後の天の差配であると感じていた。一方、天は勇者の行為を認めず、勇者とその土地を天の加護を外した。
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