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白亜の神殿
白亜の神殿で、小さな女の子がじっと何かを見上げている。
それは光を浴びて美しく煌めく、薄い青緑の、透き通った人型の結晶だ。
祈るように胸元で握られた手は、もう女の子を抱きしめることはない。
眠るように伏せられた瞳は、もう女の子に笑いかけることはない。
女の子の母は、美しい姿のまま、その時を止めた。
小さな女の子は、じっと立ち尽くしたまま、長い間物言わぬ母の姿を見上げていた。
やがて女の子は、母に背を向けて歩き出した。
小さな拳を握りしめて。
第一章よろしくお願いします。
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