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隣の席の女の子と好きバレ


「自分の好きな女の子を振った男に対して優しくできるかよ。」


少しぶっきらぼうに言った言葉も、この雨と一緒に流れてしまえばいい。


さらば、俺の高校生活。


お昼休みの途中、急に雨が降ってきた。にわか雨だろうか。焦る秋山くんとは反対に僕は何故か落ち着いていた。もう全てを諦めているからだろう。このことがみこちゃんの耳にでも入ったりしたならば、終わった。せっかくみこちゃんとも少し仲良くなれたのに、終わった。


「夕弦!?どした?急にぼーっとして。雨!!当たっちゃうぞ!?」


「あ、ごめん。」


俺らは急いで教室に駆け込んだ。秋山くんは聞かなかったことにしてくれるのか、その日は何も問われなかった。


が、放課後、部室にて、


「君に15分、時間を与えてしんぜよう。何故、お主はお昼休みに日向とお食事へ!??!??」


ほっぺを膨らまして怒るみこちゃん。怒られる俺。それを横目に見つつ本を読む先輩。


「俺も急に誘われてびっくりしたんだけど、そんな大したことなかったよ。」


「何話したんだ?」


先輩まで俺へのお説教大会に参加してきた。

「えっと、、その、、なんか色々?」


「はぐらかすな。」


先輩厳しい、、、裏腹に顔はにこにこ満点笑顔なんだけどな。本当にこういうの好きだよな。


「えっと、、、恋愛相談?されました、、」


みこちゃんの表情がみるみる変わっていく。


顔は真っ赤になり、口はへの字に。


「なんで私じゃなくてゆーくんになのよ!?」


みこちゃんに関する相談なのだけれど、それは言わないでおこう。


「いや、まぁ、振ったからじゃない?」


「え、心琴、振られたのか?」


「先輩は黙ってて。」


ちょっとしょげる先輩。まぁそれも演技ですぐに本を開く。


「やっぱり振った女の子とは気まずいよね、、まぁ、それはそれとして、校庭で食べてたから雨濡れてたよね。風邪ひいてない?大丈夫?」


みこちゃんっっっなんて君は優しいんだ。聖女だ。異世界転生したら前世で徳積みすぎてるから絶対みんなから愛されるし、いいことありまくりだ。今世ではできたら俺が幸せにしたい。


「大丈夫だよ。少ししか濡れてないし。」


「そう?風邪ひかないでね。今私が心置きなく喋れるのはゆーくんだけなんだから。」


確かに今まで仲良くしていた女の子たちの間ではちょうど今、望月さんの惚気話で持ちきりだもんな。


「水やりの時もお前のことずっと話してたんだぞ。」


先輩が横槍を入れてくる。そうだったんだ。嬉しいな。


みこちゃんは時計に急いで目をやる。


「もう15分経っちゃった。もっと話したいことあるけど、吹部あるからもう行くね!!またね、ゆーくん先輩!!ありがとうございました!」


「またなー。」


急いでみこちゃんは音楽室へ去っていく。部室は静かになり、今は先輩と俺の二人きりだ。


「嵐のような子だよな。心琴。」


「本当に可愛らしい子ですよね。」


「もしかしてお前、心琴のことが好きなのか?」


「へ!????!」


思わず声が裏返った。


「うるさいうるさい。」


「なんでわかったんですか!?」


「お、好きなんだな〜!」


声がうきうきになる先輩。しまった。“わかった”なんて、、、、


「で、どこが好きなんだ?確かに、心琴っていい女だもんな〜女の私でも惚れるくらい。」


恋バナを始めようとしてくる。


「おい、なんだよ。私だってこういう話好きなんだぞ〜!聞かせろよ。藤田!」


「先輩、そういうのってセクハラじゃないんですか?」


「ここは職場じゃないぞ。」


にこにこ笑顔で僕を見つめる。


「先輩。用事を覚えたので水やりしたら帰ります。失礼します。」


こんな時は強行突破。全力で屋上に向かう。部室からは、「逃げるな」という声がうっすらと聞こえてくる。


はぁ、、、レッツ逃亡♪







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