隣の席の女の子と休み明け
みこちゃんと仲良くなってからの初めての土日と入試休み。今まで以上に休みの期間が長く感じた。特にすることがないので、花屋の手伝いをしていた。どうせだったらみこちゃんと遊ぶ約束でもしておけばよかった。何回か連絡を取ったりはしたが、最後の3日間は何も話していない。深刻なみこちゃんロスだ。
学校に行く木曜日。1週間も残り2日なのになんで行かなきゃいけないんだ、、、少し憂鬱かも。
園芸部の水やりは顧問の先生がやってくれているらしいから、久しぶりの休日だった。
少し早起きして朝ごはんを食べる。母がキッチンに立っていた。そういえば今日は母が食事当番の日だったな。
「おはよー母さん。」
「おはよう。夕弦。朝ごはんできてるよ。」
「ありがとう。」
眠い目を擦りながらトーストを口に入れる。
「そういえばね。昨日、夕弦と同じ制服の女の子が店に来たの。そして、お母さんにあげる用の花束くださいって。」
“お母さんにあげる用の花束”?そういえばみこちゃんが言ってたなぁ、、、
「お母さん、その女の子可愛くて仕方なくて少しサービスしちゃった!吹奏楽部でクラリネット吹いてるんだって。お母さんも高校生の頃吹いてたなぁ、、」
確かみこちゃんもクラリネット、、、
「花束渡すときに話したんだけど、その女の子は最近園芸部入ったらしくて、お母さんとそこまで一緒でびっくりしちゃった!お父さんとはそこで出会ったのよね〜」
最近園芸部に入ったって、、もう完全にみこちゃんじゃん。
「確かそう言えば夕弦も園芸部だったわよね?お友達?」
トーストを一枚食べ終えた。
「うん。最近できた友達。」
「あらー!!あんな可愛い女の子が〜!」
「ごちそうさまでした。」
「あら、もう行っちゃうの?」
「学校の花たちに水あげないと。歯磨きしたらもう家出るね。」
「気をつけてね〜その女の子とも仲良くしなさいね。」
「はーい。」
そう言って歯磨きをし、家を出る。今日はみこちゃんと登校する予定もないし、少し寂しさを感じながらものんびり学校へ向かう。
校門まで着くと、みこちゃんがいた。
「みこちゃん!?おはよう。」
「おはよーゆーくん!」
「朝早いね。」
「うん。早起きしちゃった。」
「誰か待ってるの?」
「ゆーくんのこと待ってた。」
え!??聞き間違いじゃない?マフラーをつけていて口元があまり見えない。寒さで耳が赤くなっているのが可愛い。久しぶりのみこちゃんで好きな気持ちが止まらなくなる。
「まじで?」
「まじまじ!ガチのマジ!」
嬉しい、、、もうこの笑顔が大優勝だよ。これは世界を平和にする笑顔だ。
「今日吹部は?」
「実はないんだ〜!昨日丸一日あったからね!スプリングに向けて練習中!中庭でやるから来てね〜」
「行く気しかないから安心して。」
「うわ、かっこいい〜」
久しぶりの会話。安心感がすごくある。本当に話せて嬉しい。学校来て良かった。幸せ。




