ヨハネ
君の名はヨハネ。誰が名付けたか。
名というのは不思議なもので、名が無いものを人は恐怖する。
肘や肩の痛みを、体が熱くなり咳が出る現象を、何故か人を避けてしまう心理を、
それぞれ「関節痛」「風邪」「人見知り」という風に名づけると
何故か人は原因が分かった様な気がして安心する。
「関節痛」の、「風邪」の、「人見知り」の原因は何もわかっていないのに
「これだ」と名前を特定できるとホッとする。
ヨハネ、君も名もない何かだったのだろう。
しかし、君を畏怖する存在が君に名という呪いを掛けたのだ。
実際、君をヨハネと呼べるだけで君の事を知ったような気になれる。
「ああ※△、どうしてあなたは※△なの」というセリフも、
きっと同じ疑問を抱いたからに違いない。
…あら、どうしたヨハネよ。そうか恐れているのか。
名づけられていないからね。




