因縁
「気になってると思うけどまず勇者を探すのが先、理由は勇者だけがさらわれた言う事は勇者に用があってさらったということ」
「そして旅人が死んでないということは勇者だけに因縁があるという事だから魔王軍関連では無い」
「そしてその場で勇者を殺さずにさらうだけという事は勇者だけが知ってる情報を聞き出そうとしてるからかもしれない」
「そして店主がさらったから確認だけど、アニメとかでありがちな別の人物が店主と入れ替わってるかもしれない可能性を考えてとりあえず探索してみるか」
「色々言ってるけど店主が別の人物と入れ変わってるという事は正解みたいよ、どうやら拘束から抜け出したみたい」
「理由は分からないけど偽店主が拘束してた場所に水が大量に撒かれていたけど」
「なら結構前に変装してたな」
「どうしてそう思うのよ」
「それは食器棚の裏に空間があるけど見た感じかなり中は広い、だけどスコップとかで壁を掘ったみたいな感じだ」
「本物の店主が新しく作ったなら部屋として機能する程度の設備は付けるだろう」
「確かに、でも偽店主が魔法とかで掘ったりとかも出来るはずよ?」
「偽店主が居た場所に水が大量にあった、つまり偽店主は生物などではなく水の魔法で生成されて偽店主になったという事だろう」
「確かに水の魔法で何かを生成は出来るけど偽店主みたいな生物を操るなんて不可能に近いわ」
「操るのは出来なくても単純な命令を出したりすればどうだ?」
「それならまぁ出来なくは無いけど出来るとするなら水魔法特化の魔法使いが出来るってだけよ」
「でもほとんどの魔法使いは色んな魔法を操るけど一つの魔法だけを極めるのは不可能と言っても過言じゃないわ」
「何故なら魔法は魔法の才能があると認められた人物だけ魔法専門学校に通えて会得するんだけど学校で学ぶ時は色んな魔法を使えるようになってから魔法の修行をしてその実力が認められたら卒業となるんだけどここが重要」
「色んな魔法が使えるようになったら魔法の威力や精度等がバランスよく割り振られるの、だけど修行すればある程度はその魔法のステータスが上がるけどそれも限界がある」
「でも人によってはステータスの上がり幅が変動すると同時に上限も変動するの」
「運が良ければ上がり幅も上限も凄いことになる人も居るかもしれないわ」
「なら既に魔法を会得してる人が他の人に1つの魔法を教えるのは?」
「無理よ、言ってなかったけど才能があると判断された人物だけに魔法が使えるから才能が無い人がいくら魔法を使おうとしても全然使えないし魔法を使える才能がある人自体多くは無いの」
「しかも魔法を使える才能がある人に教えようとしても才能がある人が使おうとした瞬間魔法が暴走して二度と使えなくなるの」
「何故なら魔法自体不安定な要素だからそれを上手く扱えるようにさせるのが学校に居る各魔法最上位陣だけなの」
「あらゆる魔法の各種最上位の人物のみが使えるけど、どうやって安定化させて使えるようにさせるのかは分からないの」
「私も使えるようにしてもらう時も気絶させられて起きたら使えるようになったの」
「色々言ったけど分かった?」
「なるほどね、色々言われたけどやっばり水を操る奴が偽店主を生成したとしか考えられないな」
「まぁ証拠が大量の水だけだからね」
「仕方ないけど取り敢えず今までスルーしてた旅人を助けるか」
「あっ......完全に忘れてたわ」