Episode13:Chapter3/Side:ira 霊の戦い・第三節―――黙示録の戦《アポカリプス》⑤
よぉ、久しぶりぃ。大マジ、新しい話だよ!
ふつふつと、心の奥底から湧き上がってくる熱いナニカ、とでも言うのだろうか。あるいは、降り注ぐ雷のようなナニカ、とでも言うのか。輝夜は、そのナニカの正体に気付けないまま、醜くも、叫び続けていた。
「ああああああああああああああ! アアあゝ嗚呼!」
仲間を目の前で奪われた怒り。それは、今までの怒りとは比べ物にならないほど、自らの力をなお一層高め、それと同時に、内側から、蝕んでいた。叫び出していた声は徐々に徐々に小さく、掠れていき、しかしながら、叫び続ける。密室でない、屋外。だが、その声は天で響き、何重にも聞こえる。
体温が、上がっていく。絶望が、消え去っていく。その充血した目には、鎖で縛られた白香と、その縛った張本人である三春だけが映っている。今、中継は繋いでいると思うが、その会場にいる誰もがこう思うだろう。
(アイドルがしてはいけない顔をしている)
と。だが、そのような他人の評価など、気にしている余裕はなかった―――否、そもそも気にしていないというのが正しいか―――。ボルテージが上がる! あらゆる物が熱されて見える! 全てが、燃えている! そう感じられるほど、彼女の“想像力”は、彼女を強化していた。心拍数は、常人ならば気を失っているであろう値に。血圧が高くなりすぎて、血管が切れているが、それに気づく様子もない。彼女の弱点は一体全体、どこに行ってしまったのだろうか。
―――その時、遂に限界を超えた。
「うがアアあゝ嗚呼嗚呼! あ、あァァァ!」
あまりの熱さに、悶え苦しむ。だがしかし、そこに苦痛は一切なく、あるのはただ熱さだけ。悶え苦しむという表現も変だろう。正確には、理性をなくし叫んでいる、といったほうが正しい。その姿はまるで世界の終末を告げる大いなる獣のようであった。
「……穢らわしい。私が―――いや、三春が一度認めた人物が、このような獣にまで成り下がるとは。失望してしまった、と言っても過言ではない。―――早急に処す」
三春がそう言い、一体の悪魔を召喚しようとした、その時だった。ズゥゥゥン……という大きな鐘の音でもなりそうな、雰囲気―――というよりも覇気―――を漂わせ、叫びが止まった。その覇気に、一瞬、三春が怯む。だが、それでも進み続ける。天使としては参考にすべき姿だろう。だが、今はその時ではない。
「うがァァ……」―――我に近づく不届き者は誰ぞ?―――
声なき声。その脳内に直接語りかけてくるような圧。それが、そこには居た。六百六十六の王冠を被り、まるで狼のような身体となった輝夜―――と言ってもいいのかわからない存在。
「……あなたは、誰だ。先程からの悪魔ではないようだが」
「ア、あゝ嗚呼ァァ……」―――そうだな、大天使ミカエルよ。貴様は恐らく知っているであろう名だ。今更語る必要もないと思うが、名乗っておく。
我は、黙示録に記されし人の悪の結晶! 憤怒の形たる、サタン。またの名を……『666の獣』である!―――
そろそろ書こうと思っていた設定をここで暴露します。
まず、この世界、色々とおかしいと思うのですが、それはまぁ……どちらかと言うと世界大戦とか、そういう物が原因でこうなりました(例:大和国とか)
まあ、大体こんな感じです。用語解説が……全然やれてない。




