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刀霊奇譚  作者: まみ
悪霊左府編
4/8

悪霊左府編第3話

お久しぶりです。初めて読んでくださる方、いつも読んでくださる方ありがとうございます^^*


更新頻度が極端に減るかもしれません。すみません。


旅立ちの場へ、とてつもない速く走る、鉄塊が滑り込んできた。


「ひかる様。お気をつけてください。ばあやは何時でもあなた様の味方です。」京子がそう私に語りかけてくれる。

「京子さん、お元気で。また逢う日まで。」

そう言い、鉄塊に乗り込む。

自分の席に座りパソコンを開く。ミチカは徒人には見えない姿になることもできるが、本来刀霊なのに、猫の姿をとることで、現世に関わりをもつ事が出来てている。しかし、徒人には猫の姿をとると視えてしまう。だが、徒人には視えない姿になると、霊力の消耗が激しく、下級、中級刀霊と同じように、天下五剣の一振りの、ミチカでもその姿を保ち続けることは骨の折れる作業であった。


これから、祓い屋としての仕事もある。霊力が足りなくなると危ないので、今は、元の姿の刀霊となり、私のバッグの中にいてもらっている。

乙茂内家。そして、その他の傘下の、一族。政府に公認を貰っていない非公式組織なので、刀を所持していると、捕まってしまう恐れがある。なので、鞄の奥深くにミチカは追いやられているのであった。

『おい、主様。狭いのぉ。出してはくれまいか?』

ミチカは、声をはりあげ、ひかるに話しかける。

「ダメよ。ミチカ。刀を所持してると捕まってしまうかもしれない。」

『はぁ……』ミチカはため息を着き、しぶしぶ食い下がった。

そうこうしているうちに、時は矢のように早く進み、気づくと、

『まもなくー名古屋ー名古屋ー。忘れ物されぬようにおきをつけください。』

名古屋に到着する。という、アナウンスが流れてきた。


パソコンを閉じ、席を立ち上がる。

ホームに、鉄塊が滑り込んでいく――。


灼熱の暑さの中、ひかるは決戦の地に降り立った。

「ひかる様?ひかる様はどこにおられるのだら?」

「あ!ひかる様。ご無沙汰してます。光莉だに。お久しぶりにお会いできて、でら嬉しいみゃあ!」

そう言いながら、光莉さんは、小走りでこちらに駆けよってくる。

切れ長の瞳に、端正な顔立ち。足は長くスタイル良い。

私が密かに憧れてる彼女の姿がそこにあった。

彼女は、印鑰家の傘下筆頭の轟原(とどろばら)光莉さんだ。

「光莉さん!ご無沙汰しております。お元気でしたか?」

「私は、元気だったに!」

「良かったです。これからよろしくお願い致します。」


2人は再開の喜びを噛み締めるのもつかの間、立体駐車場に向け、歩き出す。


運転手さんに挨拶を交わし、黒塗りの高級車に乗りこむ。

そして、まもなく、滑るように車は動き出す。


名古屋城、名駅と名古屋を代表する建物が車窓を通り過ぎていく。

「光莉さん。これからどこへ向かうのですか?」

「今から、印鑰家の本家の邸に向かうのだら。」

そう言い、光莉は唇をかみ口を閉ざす。

しばらく、沈黙の時が続いていく。


そうこうしてるうちに、静かに車が停車する。


ウィーン。音を立てながら、車のドアが開き、そして、ひかるは車から降り立った。


降り立った途端、ひかるは不穏な空気、そして悪霊が放つ、独特な空気を感じ取った。


「ひかる!」そう声が聞こえ、煙と共に、1人(1匹?)の美少年が顕現した。

その直後、悪霊が放つオーラが増大したのだ。

その直後ひかるとミチカは、奈落の底に堕ちて行くような感覚になり、あたりは一面真っ暗になった。

✄------キリトリ------✄

目を覚ますと、何も見えない漆黒のなかにいた。

あたりを見渡すが、何も見えない。

傍には猫の姿になった、ミチカが横たわってるだけ。

ミチカは、まもなく目を覚ました。

『ここは、どこなのかね?主様。』

「ミチカ、私にも分からない。」

そう、ひかるは言うと、手探りで、あたりを探り始めた。

暗闇を手探りで探っていく……。あたりは、ゴツゴツした岩肌のようだ。


その刹那、暗闇から声が聞こえてくる。『ひかる!久方ぶりであるな。こっちにおいで。』


そう声が聞こえた途端、暗闇に1人の人影が視える。


漆黒の衣を纏った男。頭には塔のような烏帽子がそびえたっている。顔は闇のような暗闇の中でよく見えぬ。


『やっと来たか。待ちわびてたぞ。』

そう、声が聞こえる。

その声は、いつの日にか聴いた懐かしい、あの声……。

あの声は……。いつの日にか再び、話したいと思っていた、あの人の……。


お読み下さりありがとうございます^^*


感想などをくださると、執筆の励みになるので、よろしくお願いします( ´ ▽ ` )ノ

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