46 秘事は睫 23
すみません。
先に謝っておきます。
「酷いなこりゃ……」
酸っぱいとも排泄物の様とも言えない。強いて言えばこの時期に多量の魚が腐ってしばらく放置された様な臭いと似ているか?
なんとも形容し難い悪臭が一帯を支配している。
アレクシスがマスクをつけた鼻を更に手で押さえていた。
クリオを施していても蒸し暑くてのぼせてしまいそうだ。
ようやく使用人達の暮らす敷地を調べる許可が下りエリュシオンの指示で国手と調査にあたっている。
紅いと言われていたオルタンシアの花はすでに見頃を過ぎて葉と同じ枯れた緑色に変わり乾燥していた。
ここら一帯には一般人が入らない様にロープを張り魔術で目隠しがされ、調査をするために管理者と使用人達は騎士が討伐で使うテントを張って一時的にそこで過ごすことになっている。
「……凄いですね」
いつもなら何も言わずに黙々と作業をするジュディですらこの腐臭と惨劇に思わず言葉を漏らした。
「フィリズは?」
「吐きそうだと言って何処かに行きました」
何人目だろう。
アレクシスが苦い表情をする。
この状況に耐えきれない国手と騎士が何人も何処かへ行き青い顔をして帰ってくる。
無理もない。
吐きはしないが食べることが好きな自分ですらしばらく肉は食べたくないと思った。
「お前は平気なのか?」
「正直逃げ出したいくらいです」
珍しく弱気な事を言うジュディにアレクシスは眉を上げる。
ジュディはそれよりも許せない気持ちが強いとアレクシスに言った。
まだ捜査の途中だがオルタンシアの花を掘り返して出てきた死体の量は尋常ではなかった。
まず初めに集る虫の駆除から始めなければならず、感染症にかからない様に作業にあたるものは一人一人魔術をかけられそれに加えて薬も飲む事になった。
白骨化しているものは頭蓋骨で数えられ、騎士団長のセドオアが誰も話しかけられない程鬼の形相をしていた。
早く終わらないか。
皆がそう思いつつも作業は終わらず次の日にも繰り越された。査問会は四日後。それまでに出来るだけ調査を進めなければいけない。
日が落ちてきたことを確認するとアレクシスが大きな声を出して号令をかける。
「おぉい、今日は終わりだ。シートを掛けて結界を張れ!」
調査中は二人一組で交代で誰かが立ち入らない様に見張りが残り、臭いが漏れない様にシートが張られて更に結界も張られる。
「終わりました!」
アレクシスと共に見張りをするのはジュディでありこの後2の刻後だ。
食事でも……と思うが食べ物が喉を通らなそうだ。
アレクシスは苦笑いすると「少し休んでくる」と言ってエーヴリルのもとに向かった。
「アレクシス……」
ちょうど薬室を閉めていたエーヴリルは腐臭を漂わせてアレクシスが青い顔をしてやってきたのを見て、彼にベッドへ横になる様にすすめる。
「いやいい……」
彼は診察台に腰かけると額を手で覆い深く息を吐いた。
「その様子だと言っていた通りだったんだな……」
エーヴリルが今日は使用人小屋の調査で騎士が何人も体調不良をおこしている為、今日はここで待機する事にしたと言う。
濡らしたタオルを渡されるとアレクシスが顔を拭いた。わざわざ冷たい水に潜らせてあり冷たくて気持ちがいい。それに加えて何か薬草の匂いがして少し気分が落ち着いた。
息を大きく吸って吐く。
「ヤバいぞ。何も食いたくない」
アレクシスはニカッと笑ったが具合が悪そうに見えた。
「別にこんな時に元気なフリしなくてもいいだろ?」
「まだ具合悪くなるにはいかないからな」
アレクシスが言うには夜勤前なのでこうしていた方が集中力が途切れなくて良いらしい。エーヴリルは少し苦味のある茶を冷たくしてアレクシスに淹れてやる。
アレクシスは一気にそれを飲むと顔を顰めたが胃の不快感が少し良くなった。
「それ飲んで少し落ち着いたら何でもいいから胃に入れろ」
(そう言えば……)
エーヴリルは何かを思い出して戸棚からポルトカリ味のロゼスクを出してアレクシスに渡す。
「騎士団のやつが食欲がない時にはこれと、薄味のスープがいいって言ってた」
「あぁ。ラトヴィッジ先輩か」
ラトヴィッジはストレスがかかると良く胃腸を壊す騎士団員でエーヴリルの所に薬を貰いに来る常連だ。胃腸が弱い癖に何年も騎士を続けており、何故か彼を「先輩」と呼び慕う者も多い。本人にとって既に体調不良は生活の一部らしく青い顔をして薬室に来ては「やっぱりこうじゃないと」と言って薬をもらって帰っていくらしい。
「こっちとしてはもう少し体調不良にならない様に気を使って欲しい所だが」
体調不良の自分に酔いしれる事で上手く付き合っているのだからとエーヴリルは何も言わずに薬を渡している。彼の言動や行動が斜め上でおかしいのもあった。
「今日は平気そうだったな」
「まぁ。先輩だからな」
どうでも良いところで体調不良になる割には、皆が具合悪くなるこういう時には休む事なく作業を続けていた。
ラトヴィッジの事を思い出すとおかしくて勇気をもらえるらしい。アレクシスがさっきよりも明るい表情で笑うと立ち上がった。
「なんか、食べれそうな気がしてきた」
「さすがラトヴィッジ先輩だな」
わははと笑いアレクシスが立ち上がると「明日には終わらせる」と言い手を振りながら薬室を出て行った。
サファの部屋をノックして入ってみたものの本人が居ない。
今日は査問会当日だった。
ルシオは黒を基調とした子供用の服を持ちしばし見回してみる。
「キューイ」
「あ……」
飛び出して来たニュクスがルシオに登り肩の上に乗った。
ルシオのが苦い薬を飲んだ様な表情をする。
「イシュタル……君は」
「すみません……」
ベッドの下を覗き込むのでは飽き足らず小さい体をいい事に潜り込んでいた所を見られてしまった。
立ち上がったサファがルシオの肩に乗るニュクスを見上げて不満げな表情をした。
「魔石をあげているのは私なのに何故ルシオ様の所に行くのですか?!」
肩に乗るニュクスはふぃっと横を向いていた。
「構い過ぎなんじゃないのか?」
「ルシオ様こそ知らない所で餌付けしているのではないですか?」
餌付けはしていないが……
確かに毎日与えている固形の補助食がある。ルシオは腰鞄から瓶を出すとサファの手に乗せた。
ニュクスが耳を立たせ補助食に気づくとルシオから降りてサファの前で座った。
「まさか本当に?」
「馬鹿を言うんじゃない。君の補佐だ」
今日はまだ与えてないので一つ与えてもいいとルシオが言うので掌に乗せてみるとニュクスがサファに飛び乗り颯爽と奪っていった。
「…………」
「魔石だけだと偏ったりするんだ」
餌付けじゃないかと言いたげにサファが黙っているとルシオが服を差し出した。
「この色で良かったか?」
「はい。ありがとうございます」
魂送りをすると聞いている。それならば弔いの為の黒をとサファはお願いした。
昨日はエリュシオンから手紙が届いた。内容は『ジェディディアから許可を貰った』と言う事だった。
「着替えますよ?」
「…………」
何故だろう?
キャラパティアの討伐後からルシオは少し変だった。
しばらく時間を共有していないと分からないくらいのそんな些細な違い。話をしていると何かを思い出して黙ってしまう事が多くなった。
使用人小屋にいた時にユニとラセルが自分に隠し事をしていた時の気持ちに似ている。
あの時は聞きたいけど教えてもらえなかった時のことを考えて何も聞きはしなかった。
「何を隠しているのですか?」
サファはルシオを見上げて眉を下げる。本当は怖かった。
渡された黒い服を悪戯に撫でる。
「……今日」
ルシオは下を向くと自分を落ち着かせる様に静かに話し出した。
「今日の査問会の最後に君には何個かの選択肢が与えられる」
「…………」
驚いた。
自分はバウスフィールド家の養子になると言う選択肢しかないと思っていたからだ。
でもよかった。教えてくれた……
「そんな事言ってしまっていいんですか?」
「別に止められてはいない」
ルシオは何かを言わない様に口を押さえている。
「そうですか」
「それじゃ」と言ってサファは着替えのためにルシオを部屋から追い出そうとすると扉を開ける前に足を止めた。
「ちょっと待て! 終わりじゃない」
「まだあるんですか?」
サファは押していたルシオの背中を離すと見上げて首を傾げた。
「その中に、このままこの研究所で過ごすと言うのがある。皆君を気に入っているし変な目で見られるよりはいいだろう」
つまりは自分達が心配だからずっとここにいろと言う事だ。ルシオの一存ではなく研究所の国手の総意らしい。
サファは素直に嬉しいと思った。
「ありがとうございます」
昔の自分だったらここにいる事を決めていただろう。サファもここは居心地が良かった。
でも今は孤児院という閉鎖的な場所に居るのとは違う。最初はエミュリエールを貴族に還俗させたくないという思いだったが、自分で選択をしたくて逃げ回って見てきたもの。
研究所に運び込まれて目が覚めた時にもう既にサファは決めてしまっていた。
「私はエリュシオン様の養子になりますよ」
「そうか……外で待っている」
ルシオは淋しそうに笑うと、止めていた足を動かし部屋を出て行った。
ルシオの後ろ姿がやっぱりエミュリエールと似ていると思いサファは目をつぶって微笑んだ。
足下でキュイキュイと甘える様にニュクスが鳴いている。
「一日一つ、あげないよ」
着替えながらニュクスに言うと、耳を下げて落ち込む仕草をしておりサファは笑いを洩らした。ニュクスは留守番で良いのだろうか?と脱いだものを折り畳み天井を見上げた。
連れていく方が良いんだろうけど……
「ニュクスは私と来るの?」
両耳をピッと立ててニュクスが反応する。別に私が貴族になるからと言って付いてくる必要はない。
(帰ってこれないかもしれない)
サファが畳んだ服をしまうとエリュシオンが作ったという眼鏡をかけニュクスを置いて部屋を出て行こうとした。
ニュクスが甲高く鳴くとサファの肩に登る。
白金の髪にとてもニュクスの黒い毛並みがよく映えていた。
結びつきになれば良い。
ニュクスはそう国手達に期待されてサファに渡されたものだった。
さらさらとしたニュクスの柔らかい尾が気持ちいい。さっき食べた補助食が薬草で作られているのか微かに薬の匂いがした。
「その子も連れていくのか?」
ルシオがサファの肩に乗るニュクスを見て頭の後ろを撫でていた。
「行くみたいです」
ルシオが小さく「まぁいい……」と呟いたのが聞こえた。
査問会は法立館で行われる。ここから法立館へは直接転移ができるとルシオが歩きながら話す。
養父であるエリュシオン、今日代言をしてくれるフェルデンらは法立館で待ち合わせることになる。
「アシェル殿下はいらっしゃらないのですか?」
「殿下とアレクシスは恐らく別の場所で待機になるだろう」
詳しくは移動してからエリュシオンに聞けとルシオが前を歩いていくと研究室に近い転移陣についた。
「…………」
「どうした?」
気持ち悪いだろうなと魔法陣の上に立つのを躊躇っていると心配そうに見下ろしたルシオを見てサファはふるふると首を振り意を決して魔法陣に飛び込んだ。
ふわり……ぐにゃり
胃が浮く感覚と空間が歪む相変わらずの気分の悪さ。しかも修学院の敷地内を移動するのとは違って距離があり、前よりもずっと症状は強かった。
サファは思わずついた先でルシオの服を掴んで凭れかかった。
「…………」
ルシオが鞄から飴を取り出すと一つサファの口に放り込んだ。
「先に言ってくれれば酔い止めを渡したのに」
いつも自分で転移するので必要のないものであるし、そう言うものがある事すらサファは知らなかった。
「すみません……」
柑橘系の味がする飴で割と美味しい。飴で頬を膨らませながらルシオに抱えられるとジュディを見つけてルシオに教えた。
周りが徐々に自分の存在に気づき始めるとざわざわと不穏な空気が流れる。
『貴族を襲った使用人が実はイシュタルの使いだった』
その事は既にここでは周知されている事らしい。
人の視線が怖くて、ルシオの服を掴む手に力が入る。予測はしていた事、我慢できない程ではない。
「控え室に行こう。そこにエリュシオン達がいる」
ルシオがジュディを目指して歩き出すと一人の男が行く手を阻んだ。
見覚えがある。サファは絞められた首を触った。
「黙っていろ」
ルシオが耳打ちする。
サファは頷くように瞬きをした。
男を避ける様にルシオが進路を逸れると嫌がらせの様に男もまたルシオの前に立ち塞がる。
ルシオがため息を吐いた。
出来れば査問会が始まる前に諍いを起こしたくなかったが仕方なくルシオは口を開いた。
「ハムレット=ジョナ=アンダーソン殿、申し訳ないが今は困る。先に代言士のところに連れていくことになっている」
「先に頭を下げさせろ」
親は何をしているのかと思えば査問会で証言させる子供を放置して法立館のアンタッチ=グルーヴ館長に話しかけてニヤニヤしている。
そろそろ良し悪しが分かる年齢の癖に我慢という物を知らないのだろうか?
「…………」
さぁ、どうしようか……
『ルシオ様がハムレットに絡まれている』
ジュディが耳飾りを通して連絡をして、止めようかどうしようか迷った。
『ジュディ手を出さなくていいからね』
エリュシオンが立ち上がり服のシワを直すと椅子を引きフェルデンに来るように促した。
「お姫様を迎えにいくよ」
ここ最近、エリュシオンの行動に振り回されつつも彼の先読みにフェルデンは関心していた。友達の様に扱ってくれ、それに少しだけ嬉しいと思いながらフェルデンはエリュシオンの後をついていく。
「ジュディ、連絡ありがとね」
エリュシオンはジュディの前を通り過ぎるとハムレットが腕を組んで仁王立ちする場所に歩いて近づいた。
「ただの孤児風情が! こんな査問会なんて開かなくても殺してしまえばいい!」
俺は悪くない。と修学院の寮で暴走したサファを前にエリュシオンの後ろに隠れてガタガタと震えていた少年。
エリュシオンはにっこり笑うとハムレットに話しかける。
「ハムレット君。今日は随分と元気みたいだね」
この前は……
「先日は死にそうな顔をしていたので心配したよ」
ハムレットが後ろを振り返りエリュシオンに気づくと顔色を変え道を譲る。その頃には親も事に気付いて慌てて止めに入った。
「バウスフィールド卿。今日は証言をするのでしょう? よろしくお願いします」
一瞬。
ほんの一瞬だけエリュシオンが笑いを止めたが直ぐににっこりと笑っていた。
「あぁ、よろしく頼むよ」
(あ。怖い)
サファは黙ってエリュシオンを見てそう思った。
「控え室について来てください」
フェルデンが空気を読んでルシオに言うとアンダーソン親子が脇に寄り前を通り過ぎた。
「今日はニュクスも連れてきたんだね」
エリュシオンがサファに両手を伸ばして耳を塞ぐ。
嫌な感じを覚悟して目を閉じる。
(あれ)
自分に魔力を注がれる嫌な感じが全然しなかった。代わりに耳が暖かくて何も聞こえなくなった。
控え室に行くとルシオが床にサファを下ろす。腕を組み何かを言っているがサファには何も聞こえなかった。
彼の気遣いという事でいいのかな?
エリュシオンを見上げると彼は振り向いて呆れた表情をする。
「聞こえないからいいやって顔に書いてあるよ」
驚いた。
他の人の声は聞こえないのに、エリュシオンの声だけは聞くことができた。
「エリュシオン様って凄いんですね……」
「失礼だね……僕を今まで何だと思ってたの?」
半目で言ったエリュシオンを見てルシオが笑っているが何も聞こえない。
凄い。
自分の声だけを選択して音の遮断をするのは魔法陣を書き換える為、魔法陣をちゃんと理解していないとできないものだ。ただ何となく魔術が使えるサファには出来ない高等技術である。
因みにこの魔術はエリュシオン独自の術式で、使っていることさえ気づかれないほど術の跡が残らないかなり質が高いものだ。
エミュリエールにも使えないらしい。
「大体、兄上は細かい作業って好きじゃないからね。大きな魔術をぶっぱしているほうがいいんだって」
「私、初めてエリュシオン様を尊敬したかもしれません」
「あはは。初めて見てそこまで分かるのは君くらいなものだよ」
フェルデンもルシオも笑って何かを言っている。
ジュディが外からやって来てサファに話しかけた。エリュシオンが余計な事は聞こえないように魔術をかけた事を説明しているのかジュディと話している。
「そろそろ行くけど準備いい?」
「あ……すみませんトイレに行っておきたいです」
周りの声が聞こえないのはいいが、意志の疎通がエリュシオンとだけになるというのは少し不便だった。エリュシオンもそう思ったらしく、サファを抱えてトイレに連れて行った。
「ここで待ってるから」
コクッと頷くとサファはトイレの中へ入って行った。
トイレから出てくるとエリュシオンと話す顔色の悪い男性がいた。お腹をさすり懐から薬を出すと飲んでいた。
「あはは。先輩、相変わらずだねぇ。大丈夫?」
エリュシオンが水浅葱色の髪の目が細い男性を『先輩』と呼んでいる。その割には……
不思議そうに見ていたサファに気付いてエリュシオンが手招きをした。
「サファ。こちらはラトヴィッジ先輩だよ」
何だろう。
先輩という響きが敬意のはずなのに少しふざけている様に聞こえた。
紹介されたのでお辞儀をするとラトヴィッジは大袈裟な手振りで何かを言っていたがエリュシオンに止められて指を刺された方に歩いていった。
「何をおっしゃっていたのでしょう?」
「多分君には分からないことかな」
口を押さえてエリュシオンが笑いながら言う。
「先輩は仕方ないなぁ」
エリュシオンはラトヴィッジの事を一生懸命だけど空回りでドジな皆から人気の先輩なのだと言った。
「それ迷惑じゃないんですか?」
騎士団員で空回りでドジじゃ。
エリュシオンが首を振るとサファを抱き上げて穏やかな口調になる。
「大事な時は頼りになる。真面目で勤めも休んだりしない。そして、人の悪口も言わない」
エリュシオンは「君にはもう少ししたら分かるかな?」と彼に救われた事があるかのように言うのでサファは首を傾げた。
エリュシオンが肩に乗るニュクスの耳の付け根の後ろと撫でると気持ち良さそうニュクスは目を細めていた。
控え室に戻ると直ぐに査問会の法廷に移動する。エリュシオンは証人席、フェルデンともう一人彼の先輩にあたるユリーフという人が代言席に付き、向いにアンダーソン家が雇った代言士が座っている。
今回罪だと指摘したハムレットがエリュシオンと離れて証人席に座っていた。
こちらは、成人してない為父親と一緒である。
サファが前を見上げると査問長席に座る人物と目が合いそうになり慌てて下を向いた。
アシェルの様な黒い髪。国王陛下だ。
査問官は国王陛下を合わせ全部で五人。
横に座る査問長がサファに人定質問を開始した。
最初の下りを書いた所で「あっ」と思ったのですが
全く持って終わりませんでした。
今日は気分転換に図書館で書いて来ました。最近は図書館も各ブースにコンセントがあり充電できる様になっておりはまってしまいそうです。
ラトヴィッジ先輩はラトヴィッジ=パーマーと言います。彼は長年騎士団で勤務する三十代後半の男性です。
あと一話と言いつつもう二、三話続きそうな感じです。
ご容赦ください。
今日も読んで頂きありがとうございました。