世界の再読み込み
「さて、それではこの時点から、世界の時間を動かしますね。」
「え?」
時間を動かす?
俺は、確かにそう聞いた。
「…時間を動かす?」
「あっ、はい…そうですよ。」
「それじゃあ、さっきまで止まってたの?…時間が?」
「?…そうですけど、何か?」
「いや、そんな何言ってんだこいつみたいな顔されても困るって…。」
たださえ…自分がどんな状況なのかも把握するのが大変だったのに…。
この神様と来たら…ああ、もう…。
「ようするに、ロードですよ?」
「ロードって…ゲームの?それとも、道?」
「前者の方ですよ。ここは藤原様がこの世界からいなくなってから少し時間が経過した後の世界です。」
「…はい。」
「ちなみに、過去に戻ると居なくなる前の藤原様に出会えます。ようするに、この世界が持つ記憶ですね。さすがに、そうなると困るので約18時間ほど時間を送っています。…以上です。」
…だから、そんなんじゃわからないよ!
っと、大声で叫びたくなったがさすがにどうかと思いとどまった。
というか、もうフレイアがすることにリアクションをとるのをあきらめつつあった。
ここは、藤原が作った世界なのだから…もう…。
『ここは、そういう物なのだ』…と、そう諦めるしかなかった。