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異世界に来たのに2人目でした;  作者: 葵流星
中古品の世界へ
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取り戻すための方法

「…世界か。」


自分とは、違う世界とはどんなところなのだろうか…。

少なくとも時空のひずみによって友人や家族を失うことはないのだろう…。


「…すいません。私には、どうしようもできなかったんですよ…。たまたま…干渉時にあなたが巻き込まれこちらの世界に引き込まれました。」

「…そうなんだ。」

「…元の世界へ帰還する方法なのですが…いえっ…あなたの大切な人だけなら取り戻せます!」

「取り戻す…って、秋葉あきは夏希なつき姉も死んだんだ!…死んだ人を取り戻すことなんて。」


そうだ…できないはずだ。

あそこにあったのは瓦礫と…赤い色…。

だから…もう…。


「いいえ、できます。ただし、あなたの力が必要なんです!」

「…俺に…何が…。」

「この世界はもとより藤原様が生涯を終えるために作られています。また、この世界単体だけの全エネルギー量はあなたが居た世界と同じ量です。そのエネルギーを私が利用できればこの世界を干渉が発生している時空間に移動させ、あなたの妹さん、お姉さん…それだけでなく友人も助けることができます!」

「だったら…最初から…。」

「やっておけ…というのでしょう…?」


フレイアは…悲痛な表情を浮かべた。


「それを行うとこの世界は崩壊し…この世界にいる人達…生き物全ての命を奪うことになります。」

「…えっ?」

「私の役目は、この世界の維持です。…それができるのは藤原様ただ一人です。」

「…藤原…結局、そいつしかできないのか…。」

「いいえ、だからこそあなたの協力が必要なんですよ。お願いしますどうか話を聞いてください。」


フレイアはそう言った。

何故か涙を流しながら…。


しばらくして、俺は再びフレイアに向き直った。

彼女は涙を白いハンカチで拭っていた。

フレイアは…金色の長い髪で…でも、瞳の色は赤くて…とても綺麗な顔で…スタイルは…胸が少し寂しいけど…スタイルはいい方だった。


「あのさあ…フレイアさん?…で、いいかな。」

「はい…そうお呼びください。」


フレイアの目は少し赤くなっていた。


「それで、結局のところどうすればいいのか教えてくれないか?」

「わかりました。」


秋葉と夏希姉を取り戻せるならそれでいい…。

そう思った。


「まず、この世界は藤原様に作成されました。」

「…それは聞いた。」

「はい、それでなのですが…そもそもの藤原様のこの世界の目的は充実した生活をし、この世界で死亡することでした。」


…今、間違いなくヤバイ単語が聞こえたのだが。


「つまり、俺に死ねと?」

「いいえ、あなたは藤原様ではございませんので、ご安心ください。」


どうやら、俺は藤原なんとかという奴の作った世界で暮らしていくことになるとこの時、直感的に悟った。


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