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護衛旅 野営 8 戦利品披露 1

 土魔法【アースウォール】を使って、キラービーの蜂の巣を囲い込んだ。


 でも、今のままだと強度と通気性に不安があるので壁を焼いて固めようと思ったんだけど、そうすると蜂蜜の品質が落ちてしまう。


 せっかくのおいしい蜂蜜なら、おいしいままでいただきたい。ので、頑張ってイメージを追加する。


「壁の中の空気を抜いて、❝ギュッ❞と圧縮……。ついでだから出来るだけ巣の方へ近づけて………」


 こんなんで本当にいいのか?って思いはあるんだけど、ハクの言葉を信じてイメージを固めながら、作り上げた壁に魔力を追加で送る。


 この間に襲って来たキラービーは頼れるハクの防御壁に阻まれた後、ハクの爪の餌食となった。私が魔法の改良に集中できるようにとバックアップは完璧だ。


 お陰で巣の周りを固い壁で囲うことに成功し、巣の中&すぐそばにいたキラービーがこちらを襲ってくることもなく、壁に閉じ込め損ねたキラービーを退治したら、後は時間が経過するのをのんびり待つだけ。


【マップ】で確認していると、一定の時間を過ぎると赤いポイントが一気に減り始めてあっという間に残り1つ、生き残りは1体のみになり、それも時間と共に反応を消した。最後は女王蜂だったのかな?


 アースウォールで囲った壁の中には生体反応なし。だけど、仮死状態とかだと怖いから、そこからさらに紅茶を1杯ゆっくりと飲み干す時間を取って、


「完璧なのにゃ♪」


 私たちのキラービー狩り=蜂蜜採取が達成できた。


 とりあえず、落ちているキラービーを片っ端と巣を丸ごとインベントリに収納して、みんなのいるドクダミの群生地へ戻る。思ったよりも時間が掛かってしまったのでハクを抱えて急ぎ足。


 戻ってみたら預けていた5個全てのお鍋にドクダミがいっぱいに採取されていた。あたりに凄い臭いが充満していてハクは鼻を押さえて涙目になっているけど、それでも夫妻の成果を見て嬉しそうだ。


 商人夫妻の仕事なので摘んでくれていたらOKくらいの認識だったのに、どの葉もナイフを使って丁寧に採取されているし夫妻の手にはしっかりと手袋が装着されていた。


「採取の仕方もしっかりとギルドで教わってきたもの!」


 と自慢げなオデッタに満面の笑みで答え、私の戦利品も披露する。


 今回の戦利品はオウルベアとたくさんのキラービーと蜂の巣!


 蜂の巣からの戦利品は甘いのにくどくない、おいしい<キラービーの蜂蜜>! それとやっぱりあったよ、<ローヤルゼリー>! 


 キラービーの毒針は討伐証明部位なんだけど魔物退治に使う道具にもなるようなので、ギルドに提出するかそのまま持っておくかを考えどころ。


 とりあえずは夫妻にキラービーから毒針をはぎ取るアルバイトをお願いし(1本50メレ。危険物だからもっと出そうと思っていたんだけど、簡単な仕事だからと夫妻が遠慮した。とりあえず解毒薬を渡して無料だと伝えておいた)、私はドクダミにクリーンを掛けてからインベントリに即収納! 


 臭いの元が無くなってやっと落ち着いたハクが、お留守番組のライム、ニール、スレイと挨拶を交わすのを見ながら(もちろん私は挨拶済み!)晩ごはんの支度に入る。


 せっかくおいしい蜂蜜が手に入ったのだから、何かに使いたいんだけど……、今ある食材で何ができるかな?


 オーブンがあれば、はちみつとバターを使って焼きりんごを作りたいんだけど、今はかまどしかないし。


 とりあえずは素直に。マルゴさんの丸パンを半分に切ったら両面を軽く焼いて、切った面に蜂蜜をとろ~り、ぬりぬり♪


「ん~♪」


 軽く味見のつもりで口にした一口がとってもおいしくて思わず声がでちゃったよ。それに気が付いた従魔たちと夫妻の視線が痛かったこと!


 焼いた丸パンと一緒に食べかけの丸パンもそのままインベントリに放り込む。


 これで証拠隠滅! なんて通用ことするわけもなく、みんなの視線が突き刺さる中を素知らぬ顔で調理再開。


 新しく取り出した丸パンを半分に切ったらさつま芋とマヨネーズを取り出して、マヨネーズ&蜂蜜&さつま芋をのっけたトーストを作成。


 さあさあ、みなさん! おいしいおやつ(ごはんは?)が待ってますよ~♪


ありがとうございました!

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