されて嬉しいサプライズ 1
お待ちくださっていた読者さまに、お待たせしました&ありがとうの感謝を込めてお届けします!
「にゃあっ!(マルゴ!)」
「ぷきゃ~!(マルゴ~!)」
「ああ、ハクちゃんもライムちゃんも元気そうだねぇ。アタシのことを覚えていてくれて嬉しいよ」
水晶の向こうのマルゴさんは最後にあった時以上に矍鑠としていて、いきなり村長職に就いたことへの疲れなどは微塵も感じさせない。
モレーノお父さまに対する態度も、きっちりと敬意を払っていながらも、王弟でもある領主に対する気後れなどは無いようだ。
とても親し気な2人の様子に、さすがは人を身分や立場だけで判断しないモレーノお父さまとマルゴさん!と思っていたら、
「マルゴからネフ村での生活の様子を詳しく聞かせてもらったよ。随分と楽しかったようだね?」
「モレーノさまからジャスパーでの活躍を聞かせていただいたよ。バカな貴族に絡まれてアリスさんには災難だっただろうが、アタシは腹を抱えて笑わせてもらった」
2人が立場の垣根を超えて親しくなったきっかけが、それぞれが知らない期間の私の話を教え合ったからだと聞いて顔が赤くなる。
結構自由気ままな行動を取っていた自覚はあるからね。
ついつい逃げ出したくなった私の心境に気が付いたのか、マルゴさんはくすくす笑っていた顔を真剣なものに変えて、
「アリスさん、アンタのお陰で息子は元気にアタシの元へ戻って来たよ。本当に、本当に感謝している。ありがとう」
姿勢を正してきっちりと頭を下げてお礼を言ってくれた。
お礼なら私も冷蔵庫と冷凍庫のお礼を言わないと!と意気込んだのに、私が口を開く間もなく、
「それにアリスさんが領主さまにおねだり(ねまわし)してくれていたお陰で、村の村長交代をスムーズに承認していただけたばかりか、向こう10年もの税の優遇処置や祝いの品まで贈ってくださってね……。お陰で前村長派の奴らも手のひらを返したように大人しくなったんだ。アリスさん、本当にありがとうよ」
続けてマルゴさんがお礼を言ってくれる。
税の優遇を承諾してくれたのはお父さまと王さまと宰相さんだし、祝いの品を贈ってくれたのはお父さまの好意だから私がお礼を言われるのもなんだか気まずいけどね? お父さまがにこにこと嬉しそうに笑っているからここは突っ込まないことにして、今度こそ私がお礼を!と意気込んだのに、
「贈り物といえば。アリス、私にも国宝級に素晴らしい贈り物が届いていたよ。鳥をモチーフに紙で作ったとは信じられないほどの素晴らしい工芸品や、どうやって編んでいるのか見当もつかぬ美しい紐。それに、希少種の高位オークの肉や新作のレシピまで。
私の娘は女神の手を持つだけでなくとても愛情深い素晴らしい娘だと、一晩掛けて自慢を語っても足りぬほどに嬉しかったよ。ありがとう」
今度は満面の笑みを浮かべたモレーノお父さまからの褒め殺し&お礼の言葉が届いた。
誰を相手に一晩もかけてそんなことを語ったのかという疑問(私の脳裏に王さまの顔が浮かんだのは気のせいかなぁ)はそのままにしておくけどね?
私の目の前で(水晶越しだけど!)嬉しそうに振り返り、うなじで束ねた髪を縛っているのは間違いなく私の組んだ組紐で。お父さまに似合う色を一生懸命に選んで組んだ紐が、お父さまの髪を飾っているのを見られてとても嬉しくなる。
そのままに嬉しい気持ちを伝えようとすると、
「アタシやルシィ宛にも高位オークの肉と新作のレシピを贈ってくれたね。ルシィと一緒に早速作ってみたら、オスカーとルベン、オースティンが何とも幸せそうな表情で争う勢いで食べていたよ。もちろん、アタシやルシィも参戦して、きっちりと味わわせてもらったけどね」
当然負けなかった!美味しかった!と嬉しそうにマルゴさんが続ける……。
これはあれか? 私からお礼の言葉を奪う為の策略なのか!?とちょっとだけ疑いながら、
「お父さま! ネフ村への優遇措置を行っていただいたこと、本当に感謝します! また、今回の教会&治癒士ギルドとの争いに関しましてもお力添えをいただいて、本当にありがとうございました! いただいてたお手紙もとても役に立ちました! お父さまの後見をいただいていることで避けられたトラブルもあったのでとても感謝しています!
マルゴさん! 村長就任おめでとう! 大変だとは思うけど頑張ってね! もらった冷蔵庫と冷凍庫はとってもお役立ちだから本当にありがとうってオーステンさんに伝えて欲しい? オスカーさんにも、後見人として書いてくれた紹介状がとても役に立っていて感謝していると伝えてね! って言うか、マルゴさんもだけど、オスカーさんって凄い人だったんだね! ギルドの❝英雄❞って呼ばれてたよ!」
最後まで言わせて欲しい!と勢いをつけて叫ぶように言い切った。
お礼を言うには少し勢いが付きすぎたようで、お父さまもマルゴさんも数瞬だけポカン、とした表情を浮かべたが……。
何故かお父さまが仏頂面を浮かべていて、その横でマルゴさんが勝ち誇ったような表情で笑っている。
私の横にいたハクは目の前に移動して来てわざとらしいため息を吐いて見せ、ライムはまるで首を横に振っているかのように、フルフルと揺れて見せ……。
あれ? 私、なにかしちゃったのかな!?
忘れずに読みに来てくださってありがとうございます!
本日より復活です!
と、言いたいのですが……。しばらくの間は更新を2日に一度から3日に一度に変更させていただこうと思います。
少し事情の説明をさせていただきますと……。
実は家族が怪我をしていまして。その介護の為に執筆時間が取れていない状況でした。
お医者さんの説明では、回復は8月のお盆くらいとのことだったのですが、先日レントゲンを撮ってみたところ、まだ骨がくっついていなくて……。
もうしばらくの間介護の必要がありそうなのです。
楽しみにお待ちくださっていた読者さまにはご迷惑をおかけしますが、なにとぞご理解くださいますよう、お願い申し上げます。ほんっとうに、すみません!
夏休みのご連絡に対して温かいコメントをくださった方々に、この場をお借りしてお礼申し上げます。
ありがとうございましたーっ!




