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仕事辞めてきた。  作者: 村本輝季
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初めまして。村本輝季です。人間なら誰もが思ったことを彼がどのように切り抜けていくのか、そんなところをみてください。

午前6時30分。スマートフォンの1回目のアラームが鳴る。もうこんな時間なのか、と現実から逃げ出したい気分になりアラームを止め、また眠りにつく。

午前6時45分。2回目のアラームが鳴る。15分とはこんなにも短いのか、と苛立ちながらアラームを止め、また眠りにつく。

午前7時。3回目のアラームが鳴る。これが最終アラームだ。いいかげん起きて仕事に行く準備をしなくては。

まずはシャワーを浴び、睡魔を飛ばす。7時間は寝たかな。けどまだ眠い。

スーツに着替え、髪の毛を乾かし、セットする。髭を剃り、眉毛を整える。テレビをつけて朝のニュース番組を観ながら朝食を食べる。

ニュース番組はこのチャンネルだな。なんといってもこの女子アナウンサーがかわいい。所詮はそんなレベルでチャンネルを決めているもんだ。

スマートフォンを片手に朝食のシリアルを食べる。アプリのゲームをやりながら、ときどきテレビに目をやり、ダラダラとシリアルを食べる。

おっと、気づけばもうこんな時間か。歯を磨いてもう出なければ。妻が作った弁当を持ち、自転車で会社に向かう。憂鬱な気分だ。

転職して3か月、今までしたことがなかった業界へ入った。残念ながら俺は結果を出すことができていなかった。やる気がないわけではない。俺には家族がいる。そう、やらねばいけないのだ。

試行錯誤を何度も繰り返し、そのたび失敗をしてきた。気持ちは苦しかった。俺にはこの業界は向いていないのだろうか。だが上司が親身になって助けてくれようとしてくれていることが俺の支えであった。そのたびに明日も頑張ろうと思えた。


午前9時出社。今日も朝礼をし、業務が始まる・・・はずだった。今日はお偉いさんが顔を出していたのだ。

昨日の結果発表、社訓を発声、そしてそのお偉いさんのお話と朝礼は進んでいった。。

「朝礼を見ていたらなんだ?特にお前。声も出さずにパクパクと社訓を言って。俺たちは結果を出さねばならない集団だ。お前はどうだ、結果は出ているか?出ていないな。やる気がないのであれば帰っていいぞ。」

そのとき、心が壊れた音がした。社訓はちゃんと発声していた。その後も5分ほど俺に対して説教は続いた。

「この会社を潰すわけにはいかない。そのためにもお前の力が必要なんだ。」

と、下げて上げて締めたつもりだったのかもしれない。お偉いさんの顔はさぞかし満足げな顔であった。

言ってることは間違えていない。結果が出ていない俺が悪い。だけど、やる気を否定されちゃあどうしようもない。たかだか数回俺の仕事ぶりを見たくらいでお偉いさんは見抜いた気にでもなっていたのだろう。もしくは「畜生、あんなに言われて悔しい、やってやる。」とでも俺がなると思ったのだろう。

俺はお偉いさんの言ったことに従った。

「やる気が無くなったので帰ります。というか辞めます。僕の結果が悪いのはわかってます。だからと言ってやる気を出さずに会社に来ているわけではない。試行錯誤し、取り組んでいる。俺には家族がいるんです。でも朝からモチベーションを下げられてやる気も無くなりました。」

そして俺は仕事を辞めてきた。家族いるのに、これからどうするか。

午前10時、退社。俺はパチンコ屋へと向かった。さて、妻になんて言おうか・・・。

更新できるときに更新していきます。

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