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黒猫と青猫のワルツ  作者: にゃん椿3号×オカザキレオ
3/10

「Trick or treat」 Written by にゃん椿3号


「Trick or treat」




軽いノックの音がする


扉を開けて現れた魔女が

とびきりの笑顔をみせて

大切な君の声で繰り返す


「Trick or treat! Trick or treat!」


ようこそ 中へお入りよ

魔女にぴったりのお菓子を

特別に用意しているからね


スパイスたっぷりのカレー風味

香りが舌ではじけるペッパー風味

身体を芯から温めるジンジャー風味

ブランデーが欲しくなるビターチョコ風味

癖になるのはベリィホットなトウガラシ風味


一口かじればわかるだろう?

スパイスクッキーは人生に似ている

安心できる甘さのすぐ後に

驚くほどの辛さが襲ってくるんだ


美味しいけど何かが違うわ

お菓子は甘いものなのよって


魔女の顔をやめた君が

少し涙目になってしまったから

僕のいたずらはこれでおしまい


今夜はハロウィン

収穫を祝う特別な夜だから

ちゃんと甘いお菓子も用意しているよ


魔女の服を着ていても

たったひとりのお姫様だから


僕は今から

君だけの魔法使いになって

とけない魔法をかけてあげよう


君の好きなおとぎ話に出てくる

カボチャの馬車に似たマフィンを

そっと一口 食べてごらん


ちょっぴり甘いシナモンの香りと

秘密を隠した甘さの中にあるのは

薬指を横一文字に縛るプラチナの指輪


ひとりとひとりの「辛」い毎日に一筋通して

二人で過ごす「幸」せな時間を重ねていこうよ


人生なんて甘くはないし

舌に残るのは辛さばかりだけれど


癖になるスパイスクッキーをかじりながら

最期を迎えるその日まで 僕と一緒に踊ろうよ


<参照>お菓子工房 シミズ の スパイスクッキー

http://item.rakuten.co.jp/shimizu/0271/

「心を開くクッキー」の一文に惹かれて。

お取り寄せは勇気が必要だけど、一度は食べてみたい♡

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