表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒猫と青猫のワルツ  作者: にゃん椿3号×オカザキレオ
1/10

「あき」 Written by にゃん椿3号

「あき」



夏が終わったの


ジリジリと肌を焼かれる痛さも

蒸し暑さに押し包まれる苦しさも


そっと流してくれる夜の心地よさは

どんなに寝ても飽きたりしないから

夏の間はとにかくたくさん眠っていたの


明けない夜はないって知っていたけど

暑さを逃がす 静かな暗闇が心地いいから

心をどこまでも空っぽにして眠っていたかったの


でもね そろそろ秋が始まるよって

鈴虫が涼しげな歌で教えてくれたから


まるまった身体を伸ばして

ゆるやかに背伸びをして

漏らしたあくびも一つきりで終わるから

動き出す時間だと 全身が知っているみたいだわ


おはようを輝く星に告げて

つま先を一歩 前に踏み出すのよ


私を誘う月が丸くて

コスモスが風に揺れて

散り落ちる紅葉が舞い踊る


あでやかな色彩に似合うのは

十二単のかぐや姫かもしれないけれど


私は秋色のドレスをまとい

虫の奏でるワルツにのって 軽やかに踊りだすの


永遠を祈りたくなる

にぎやかで透き通った 秋がはじまるの


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ