表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/11

008  ストレスを溜めない体作り


 エクソシストの修行に終わりはありません。昼食を食べてからも修行は続くのです。今回の修行は、教官の講座でした。内容は『ストレスを溜めない体を作るにはどうしたらいいか』です。教官はちゃんと僕の事を考えた上で、修行をしてくれるようです。なぜなら、最近の僕はストレスで死にそうになっていたからです。このままストレスで骨と皮になって、某テレビの落語家みたいに弄られる前に、こういった講座を受けられて心底良かったと、ホッと胸を撫で下ろしました。


「ストレスを溜めない体を作るのは非常に簡単だ」


「はい」


「私はこの講座をする時に何回も言ってるのだが、ストレスを溜めたくなければ、小学生になれ」


 と、教官は言うのです。


「小学生に?」


 僕は年齢的には中学二年生なので、約二年前の自分になれという事でしょう。


「そうだ。ストレスを溜めないための絶対条件は朝日を浴びることだ。朝日を浴びるためには、早く寝なければならない。ようするに早寝早起きだな」


「早寝早起き……」


 最近はまったくしていません。深夜の三時四時に寝るのが当たり前で、起きるのは大体八時三十分でしょうか。四時間睡眠とか五時間睡眠がデフォルトになってしまいました。昔はこんな事、なかったのに。


「小学生の時は当たり前にしていた早寝早起きも年齢を重ねるにつれてやらなくなるな。どうしてだ?」


「やることがいっぱいあるからです」


「なんでやることがいっぱいある?」


「効率が悪いから」


 この一言に限ります。効率が悪いのは自負しています。


「それじゃあ、なんで効率が悪い?」


「寝不足だからです」


 寝不足は恐ろしいです。特に徹ゲーで寝不足をしてしまった時は起きるのも辛く、その日は『なんで遅くまでゲームしたんだ』という後悔と罪悪感に支配されて、暗い雰囲気になってしまいます。そうすると、目つきも悪くなって、感じの悪い人に見られてしまうのです。


「そうだ。寝不足の時の自分の体は、まるで自分じゃないみたいだろ?」


「はい」


「だから、仕事が出来なくて、上司に怒られてストレスがたまるんだ。仕事を完璧にこなしたいのなら、早寝早起きは絶対条件だ。遅寝遅起きで成功した者は、この世界には一人としていない」


 彼女は断言しました。


「早寝早起き……。夜は誘惑がいっぱいあって勝てませんよ」


 深夜番組、テレビゲーム、スマートフォンのアプリ、読書、レンタルビデオ、深夜飯などです。どれもこれも最上級の誘惑で勝てる気がしません。


「誘惑に勝てない時は仕方ない。せめて、早く起きる事を心掛けてくれ」


 彼女はそう言うのでした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ