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秋と言えば文化祭でナンパ……する勇気がない

 今日は文化祭。

大勢の人で賑わっています。みんな楽しそう。

さて、僕は今、この幸せそうな雰囲気の中で――一人苦しんでいます。

明らかに場違いな灰色のオーラを出している僕に気づかないくらい

みんな楽しそう。一人称が変わるくらい苦しんでいるのに

みんな楽しそう。何回も言うが楽しそう。

俺がこんなに苦しんでいるのに……トイレに行きたくて。

 そう、俺は今腹が痛い。おそらく朝に飲んだ牛乳が原因だろう。

あれ絶対に腐ってた。そしてそれを知っていて妹は俺に飲ませた。

万死に値する愚行だ。ぜひ悔い改めていただきたい。

 そんなわけで僕はトイレに向かっていた。先日はひどい目にあったので、

今回は先回の反省を生かし、出来るだけスピーディーに行動するように

心掛けている。

具体的に言うなら、美少女に気を付けている。

前は何人もの美少女に誘惑されてしまい、

ついつい足を止めてアバンチュールに浸ってしまった。

なので今日は鋼の精神で、いや、金剛石の精神で頑張ろうと思う。

 壁伝いによろよろと進んでいると、前方に見覚えのある

かわいこちゃんの姿があった。相変わらずお美しいそのお方は、

学園のアイドル佐倉 春香さんだった。よく見るとそこは我が2年B組のお店で、

佐倉さんは客の呼び込みをしているみたいだ。

ちなみに店名は「本格派メイド喫茶 男達の酒場」

メイド喫茶の割にやけにハードボイルドな名前だし、そもそも本格派のメイド喫茶とはなんなのかなど、突っ込みどころ満載のお店だが、

入ってみると可愛い女の子達がメイド服で接客をしてくれて、

しかもお金を払えば一緒にジャンケンなどをして遊べるという

素晴らしいお店なのだ。

ちなみにメニューは

・本格派コーヒー 一杯500円 

え? インスタントみたいな味がするって? 

美味しく淹れようと頑張ったあの子達の情熱が本格派です。

・本格派ティー 一杯500円

え? インスタントみたいな味がするって? 美味しく淹れようと(以下略)

・本格派ケーキ 一つ1000円

パティシエ(仮)が作る本格派な味

※たまに生命が宿ったケーキが出てきますが、

味は変わらないはずなので安心してお食べ下さい

・にゃんにゃんオムライス 一皿1500円

女の子が可愛くにゃんにゃん言いながらケチャップで文字を書いてくれます

※これは本格派ではございません

※女の子を指名したい場合には指名料1000円をいただきます。

・女の子とゲーム

萌え萌えジャンケン 1回500円

勝てば女の子からご褒美がもらえます

※女の子によって景品に差があります

いやん、王様ゲーム 10分1000円 時間延長は最大10分まで、5分につき1000円の延長料をいただきます

文字通り女の子と王様ゲームが出来ます マナーと法律の範囲内で楽しく遊びましょう

※マナーの悪いお客様は強制的にお帰りいただく場合がございます

こんなお店だが女の子が可愛いのは本当なので意外と繁盛しているようだ。

さて、どうしたものか、ここでもしも佐倉さんに見つかったら

また時間を食ってしまうだろう。

しかたないので人ごみに紛れて進むことにした。

それにしても可愛い、可愛すぎる、ファンタスティックすぎるだろ佐倉さんのメイド服姿。

カメラを持っていないのが悔やまれる。どうしてこうも準備不足なのだ俺は。

ああ、可愛いな、今日はメイド服に合わせて三つ編みにしたのだろう。

それがまた何とも言えない愛らしさをかもし出している。

可愛いな……ってあれは! 隣のクラスのイケメン糞野郎じゃねーか。

うっそん、なんか楽しげに話してる。佐倉さんなんか笑ってる。可愛い。

あ、イケメン店に入っていった。くそ、ラグビー部のガードマンに捕まって

放り出されればいい。

そんなことを考えていたら、いつの間にか佐倉さんに声をかけていた。

「オッシュ、頑張ってるな」

かんでしまった。何だよオッシュって

「え、戦艦? 軍人?」

「え? ああ、戦艦の方」

「え! 嘘! 戦艦の方のオッシュ知ってるの?!」

すいません、戦艦の方も軍人の方も知らないです。

「ああ、知ってるよあれだろ、あの……フランスの方のだろ」

どっから出てきたフランス

「すごい! 本当に知ってるんだ! 友達に聞いてもみんな軍人の方しか知らないのに」

当たってたよ! というかなんでみんな軍人の方知ってんの!?

オッシュって一般常識だったの!?

「うわ~嬉しいな。 オッシュのこと知ってる人がいるなんて」

うわ、やばい、さっさと本題に入ろう。

「と、ところで、さっき入っていったのって隣のクラスの人だよね」

「え、ああ、そうだよ」

「仲良いの? 」

「幼馴染だよ」

野郎、イケメンで可愛い幼馴染いるってどういうことだよ。

「へ、へぇーそうなんだ。 そういえばあいつって彼女とかいるの?」

「え? なんでそんなこと聞くの?」

「いや、あんだけかっこいいなら彼女の1人や2人や3人位いそうだから」

「2人も3人もいたらだめだよ~」

そう言って笑う佐倉さん。可愛い。

薔薇そうびは彼女いないはずだよ」

だから安心して、と親指を立てる佐倉さん。

「いや、何か誤解してるみたいだけど…… そんなんじゃないからね!

あいつのことなんて好きでもなんでもないんだからね!」

意図せずしてツンデレになってしまう。

てか、名前カッコいいなあのイケメン。

「ふふ、わかったわかった。 そういうことにしといてあげる」

絶対に分かってない!

「あ、でも好きな人はいるみたいだよ。 よかったね!

もしかしたら、貴方かもよ!」

「いや本当に違うからね! 薔薇そうびなんて奴、大っ嫌いだし!」

そう叫んだ瞬間、店内から何かが割れた音が聞こえた。

それはまるで、好きな子に大っ嫌いとか言われ、心が割れた時のような……そんな音だった。

店の中を覗くと、例のイケメンがカップを落とした姿勢で固まっていた。

「ちょ、くれない君大丈夫?」

これがチャンスとばかりに女子が群がるが、イケメンに反応はない。

「どうしたの? 薔薇そうび

佐倉さんが声をかけると、イケメンはやっと反応を示した。

「なあ、春香……今の声ってまさか」

「あちらの彼のものだけど」

そう言って僕を指差す。

「そうか……」

そう言ってイケメンは立ち上がる。

そして財布から一万円札を取り出し、近くにいたメイドさんに

「済まなかったね……これは弁償代だ……」

と言ってそれを渡すと、ふらふらと俺がいる方とは逆の入口から

出ていってしまった。出て行くときにちらりと俺を見たその目には、

涙が溜まっていた。

視線が俺に集まる。それには、何やってんだ早く追いかけろよ!

と言う意思が込められていた。

「え……俺が悪いの?」

皆がうんうんと首を縦に振る。

俺がどうしたらいいのか分からずにオロオロしていると、

佐倉さんが俺の肩を掴み、強い口調で言った

「好きなんでしょ? 薔薇そうびの事。

だったら追いかけなさい! 今なら間に合うから!」

「好きなわけないだろ! あんな奴のことなんて!」

なんでいきなり恋愛物にありがちな展開になってんの!?

「馬鹿!」

いきなりの衝撃に俺は驚く。どうやら佐倉さんに叩かれたようだ。

「いつになったら自分の気持ちに素直になれるのよ!

そんなんじゃ他の女の子に薔薇そうび取られちゃうよ! それでもいいの!?」

痛む右頬を抑えながら、俺は考える。どうしたらこの場から逃れられるかを。

そして俺は思いつく、たった一つの冴えないやりかたを

「そうだな、俺は大切なことを忘れていたよ……

ありがとう春香、思い出させてくれて。

じゃあ、ちょっとあいつ追いかけてくるわ」

そう言って俺は走り出す。

「頑張ってね!」

「頑張りなさいよね!」

薔薇そうび様を悲しませるんじゃないわよ!」

「この私が身を引いたんですもの……ハッピーエンド以外許しませんわよ!」

クラス中の声援が聞こえる。

その時、俺の心の中はある強い思いに支配されていた。





……どうしよう。 




何とかあの場からは逃げ出せたわけだが、

このままでは裏ルートに入ってしまい、ホモendになってしまう。

それは嫌だ。あんな隠しキャラは一生隠れたままで居て欲しい。

取り敢えずイケメンを探してあいつの気持ちを確かめてはっきりと断ろう。

何故か出てきた恋のライバルみたいな人達も、事情をきちんと説明すれば大丈夫だろう。

そして、この騒動の原因を作った佐倉さんには厳重に注意しておく。

……お仕置きか

「げへへ」

思わず下衆な笑い声が出てしまう。だってしかたないだろう。

あんな美少女にお仕置き……

考えただけで脳内がショッキングピンクに染まる。お仕置きされる方でもいいな。

「げへへへへ」

「なに不気味な声を出してるんですか。 キモイですよ」

「だってお仕置きだぞ、お仕置き。血湧き肉躍るだろう」

「……相変わらず頭がおかしいんですね」

「え? 普通じゃないのか」

桃源郷から現実に戻った俺がそう言いながら振り向くと、

そこには俺の胸の高さ位の大きさの後輩がいた。

「一部の人たちにとってはそうなんでしょうね」

そう諦めたような顔で言ったのは、先日セフレになった少女、

七海ななみ 奈津美なつみであった。

「記憶を捏造しないでください。 あと、私のことを小さいみたいに

言ってますけど、それは先輩の身長が無駄に高いからそんな表現になるだけで

あって、それほど小さくありませんからね」

「へー、何cmなんだ?」

「この前測ったら140cmでした」

確かに俺の身長は175cmと平均より少しは高いが、そうでなくても

「小さいじゃないか」

「小さくありません」

「いや、小さいだろ」

「しつこいですよ、先輩。

女の子の言う事は取り敢えず肯定しておけばいいんです。

そんな事も知らないからモテないんですよ」

「嘘つけ、俺はモテモテすぎて困るくらいだぞ」

「同性にですか?」

「なぜそれを知ってる!」

もうそんなに広まったのかよ! 早!

「え、ホントだったんですか? 先輩って私の想像以上に腐ってたんですね」

「ち、違うぞ。あれはあっちが一方的に思っているだけであってな、俺には決してそんな趣味は無いんだ。 信じてくれ!」

「あの、さっきから何をそんなに慌てているんですか? 冗談で言ったんですけど」

「え、あの……本当に?」

可愛らしく首をかしげて聞いてみる

「うわ…… キモ」

「お前いま本気でそう思っただろ!」

敬語が消えてたもん。

「本当ですよ。 先輩が女好きだってことくらい知ってますし」

「いや、その通りなんだけどさ…… なんか嫌な言い方だな」

女の尻追い掛け回して無様に振られてるイメージしか思い浮かばない。

「それで? 何かあったんですか? 随分と同性愛に敏感でしたけど」

そう言って少し心配そうな顔している奈津美が可愛すぎてヤバイ。

「いや、大丈夫だよ。 お前の手を煩わせるほどのことじゃない」

だからついついカッコつけてしまう。

「そうですか……でも、何かあったら言ってくださいね。

格安で相談に乗りますから」

「金取るのかよ!」

「冗談です」

そう言って笑う奈津美。その笑顔が可愛くて、

俺はついキメ顔を作りこんなことを言ってしまう。

「そうだ、ひとつ悩みがあったんだ」

「何ですか?」

「今一人で文化祭を回ってるんだが……少し寂しくてな。

この悩み……解決してくれないか?」

あまりのカッコよさに顔が赤くなってしまったのだろう、顔を伏せる奈津美。

「さあ、どうかな?」

キメ顔のまま詰め寄る。すると彼女はゆっくりと顔を上げた。

見ると、その顔は悲しみに染まっている。

「ど、どうした! 奈津美」

「せ、先輩」

「なんだ?」

「先輩って……友達いないんですね」

え、違う。俺はそういう事を言いたいんじゃなくて…… あと友達はちゃんといる

「違う。 俺は、一緒に文化祭を見て回らないかって聞いたんだよ」

「でしょうね。 いきなりぼっち宣言されても反応に困りますし」

「気づいてたのかよ!」

「すいません。 あまりにも気持ち悪くて、つい」

全く、人の告白をなんだと思ってるんだ。最近の若者は本当にもう。

「それで? 答えは?」

「あ、すいません。 友達が待ってるんでもう行きますね」

じゃ、また会いましょう。そう言って奈津美は走り去っていった。

「おい待て、せめてNOでもいいから答えてくれ」

そう叫ぶも、あっという間に彼女の姿は消えてしまった。

……イケメン探すか。



あれからイケメンの捜索を続けるも、その姿を捉えることもできなかった。

くそ、たこ焼きの出店とか輪投げとか、

あいつがいそうな場所をさがしたんだけどな。

両手に焼き鳥とわたあめを持ったまま思考に浸る。

あいつがいそうな場所か……まさか!

その考えが浮かんだ瞬間、俺は歩き出す。きっとあいつは屋上にいる。

その場所が浮かんだ理由はこうだ。

まず俺はイケメンになったつもりで考える。

いや、俺はもともとイケメンだけどね。紛らわしいので以下は薔薇とする。

もし俺が薔薇だったとすると、好きな子に振られた瞬間きっとこう考えるだろう。

「死にたい」

そしてこの学校で一番そういうことが起こりやすいのが……そう、屋上だ。

QED、これにて終了。我ながら見事な推理だった。 

そうと決まったらまずい、急がないと血の文化祭となってしまう。

俺は焼きそばを買いながら考える。

途中でりんご飴を買い、準備はできた。

よし、いざ屋上へ



屋上への扉を開くと、そこに奴はいた。

薔薇は俺が来たのに気づいたようだったが、手すりの外側に立ったまま

こちらを見ようともしない。

「ああ、君か」

その声には覇気がなく、まるで独り言のようだった。

「ああ、俺だよ」

焼きそばなどが入った袋を置きながら俺は答えた。

風船は袋の持ち手に結んでおこう。

「どうして来たんだい?」

焼きとうもろこしの置き場所に困っていた俺はその質問に

「お前に死なれると後味悪いからな」

とぶっきらぼうに答える。

「それだけかい?」

もう食べてしまうか、と焼きとうもろこしにかぶりつきながら俺は答えた。

「あと一つある」

うまいけど粒が歯に引っかかるな

「なんだい?」

とうもろこしをどこまで綺麗に食べられるかを考えながら言う。

「お前が気に食わないから、文句を言いに来た」

もう面倒くさいからいいやと、とうもろこしの残骸を余った袋に入れて

いると、イケメンが少し間を置いて聞いてくる。

「それは……どういうことかな?」

3年B組の模擬店で買ったスペシャルドリンク(マッスル味)を飲みながらこう返してやる。

「そのままの意味だよ。 俺は、お前が、気に入らない」

うわ、プロテインだこれ。なるほど、だからマッスル味なのか

「そうか……やっぱり、君は僕のことが嫌いなんだね」

射的で見事にスナイプしたスーパーなヨーヨーで遊んでいると、

イケメンが今更なことをほざいてきた。

「ああ、嫌いだ。 一度拒絶されたからって、

すぐ諦めて死を選ぶような奴。 俺は大っ嫌いだ」

すげー、流石スーパーなヨーヨーだな。めちゃくちゃ使いやすい。

「え……」

「なんでそこで諦めるんだよ。 好きになってもらう努力もしてないくせに」

ああ!紐が絡まった。くそ、下手したら二度と使えなくなるんだよな、これ。

「そうか…… そうだね。僕は、まだその努力すらしていなかったな」

イケメンは何やら一人で悟りを開いているようだったので、

俺は奴がショタに目覚めないようにと祈りながら紐を解こうとする。

何だこれ、めちゃくちゃじゃねーか。

あああ! もうやめだ! めんどくせぇ!

思わずスーパーなヨーヨーを投げてしまう。

「ねぇ、僕と友達になっぐふっ」

それがイケメンの顔面にクリーンヒット、奴が中に浮かぶ。

あ、ヤバ。そう思った瞬間、俺は走り出していた。

手すりを踏み台に空を飛ぶと、すぐに体が落下を始める。

しかし、イケメンは遠い。

このままじゃ間に合わない。そう考えた俺は、

校舎を走るように蹴って落下のスピードを上げる。

そうしてなんとかイケメンに追いつくと、彼の体を抱きしめ、垂れ幕を掴む。

あわや地面に墜落か、という所で俺たちの体は止まった。

下を見るとたくさんの人が騒いでいた。

人間、本気になればなんでもできるんだな。

その後、体に違和感を覚えた俺は、イケメンを他の人に預けてさっさと家に帰った。

決して漏らしたわけではない。茶色いシミなんてついていない。本当だ。


~週刊ニュースくん あの事件の謎を追うから抜粋~

これは、その時現場にいた人たちの証言だが、

「まるで映画みたいでしたね。あと、なんか臭かったですね」

「かっこよかったわよ、こう、忍者みたいに壁を蹴って。

あと、なんか臭かったわね」

「いやー、すごいものを見ましたよ。あと、なんか臭かったです」

このように皆一様に臭かったと言っている。

さらに詳しく話を聞くと、こんな証言が出てきた。

「ああ、そういえば。 かっこいい子を助けた彼、帰るときにお尻を隠してたね」

これはどういうことなのだろう、謎は深まるばかりである。

しかし、私は必ずこの謎を解いてみせる。



あれから数日後。くだらない雑誌のくだらない記事を読んで笑っていた妹に

チョップ(なでなで)をしてから家を出る。

学校へと向かう途中で、例のイケメンが待ち伏せをしていた。

こいつはあの時の言葉を間に受けたようで、

あれ以来、こうして地道に努力をしている。

正直、なんとなくそれっぽいことを言っただけなのだが

イケメンは思い込みが強かったらしい。

「やあ、奇遇だね。 一緒に学校へ行かないかい?」

「昨日も聞いたぞ、そのセリフ」

「覚えていてくれたんだね。 嬉しいな」

そう言って笑うイケメン。しかし、その笑顔からは恐怖しか感じない。

「さあ、一緒に登校しよう」

「嫌だ」

「え、なんだって?」

またもや笑顔を見せるイケメン

「だから嫌だって」

「え?」

「だ、か、ら、嫌だって言ってるんだよ!」

「え?」

「はあ、もういい。 行くか」

「はは、嬉しいな。 朝から君といられるなんて」

そう、あれ以来こいつは頑張ってる。

だけど、だけどな、頑張り方がおかしいんだよ!

「そういえば、今日はまだ言ってなかったね」

「いや、言わなくていい」

「遠慮しないでくれよ」

「してない!」

やめてくれ! あれ以来俺にホモ疑惑がかかってるんだよ!

「好きです。 貴男のことを愛しています。 だから、僕とお付き合いしてください」

「いやだーーーー!」

こうして俺の文化祭は幕を下ろした。


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