第3限目 HPが小数点も消えるまでは諦めるな!!(実際はありません)
「菜月、そのカメラ貸してくれ。」
「え・・・なんで・・・?(疑いの目)」
すまんなプライド、背に腹は変えられん。今回は我慢してくれ。
「変た・・・矢野と・・・写真を撮られてやろうと思ってな・・・・・・・」
さあ錯乱しろ・・・そしてカメラをよこせや・・・
「!?」
「きー・・・ちゃん・・・」
ん?ちょいと予想外の反応だぞ・・・コイツらのことだから“デレキターー!!”とか“ワタシ得っシャーー!!”とかくると思ったけど・・・
「・・・・・・」
「・・・・・・」
え、ちょっ待てよ・・・しらけてる?しらけてるのこれ??やめてよお前ららしくねーよ。お前ら変態姉弟??兄妹??姉妹??そんな感じのもんだろ・・・??
「・・・・・・」
「・・・・・・」
・・・・・・・・グサッ
HP(肉体) 3/999(まひ)
HP(精神) 2/999
MP 0/999
ガハッ・・・ダメージが・・・でかい・・・
もう無理・・・ナエる・・・みんな・・・後は任せたぞ・・・さっきの助けを今使う・・・(忘れた人はプロローグをみてね★)
「きーちゃん・・・」
変た・・・矢野・・・おまっ・・・助けてくれるのか・・・??
今のお前が何故かかっこよく見える・・・
ウチは今までお前のことを誤解していたのか・・・バカはウチだったのか・・・謝る気はないけど。
これからは多少の行いは許すと思う。きっと。
「式場は・・・どこにしようか(真顔)」
前言撤回、やっぱお前は変態だ。バカだ。
この変態をカッコいいと思った奴もバカだ。
つまりウチもバカだ。
「綺璃・・・ついにワタシの為に矢野っちとの入籍を・・・うぅ・・・グスッ・・・」
何だこの罪悪感は・・・
菜月さん冗談ですよ冗談!!お願い本気にしないで!!うれし泣きしないで!!これ以上ウチに罪悪感を押し付けないで!!!!あとウチは変態と入籍する気は微塵もねぇで!!!!
「綺璃と矢野っちのためなら、喜んで貸すよこのカメラ!!!はいっ!!!」
「あ・・・ありがとな、菜月(棒読み)」
HP(肉体) 0.000005/999(まひ)
HP(精神) -999/999
MP 0/999
持ち物
カメラ(痛いデータ入り)
よし、カメラを手に入れればすることはただひとつ・・・
「だらっっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
窓の外遠くへスパーキング★
「ああああああああああワタシの超秘蔵画像がああぁぁぁぁ」
そして菜月は廊下を猛ダッシュでランアウェイしていった。
「あらら・・・なっちゃん逝っちゃ・・・行っちゃったね・・・」
すまない菜月・・・校庭まで走って先生に見つかってください。
「フッ・・・矢野変態くんよ・・・そんな人事みたいに言っててもいいのかな?離れろ。」
「あれ?ボクの名前って変態だったっけ・・・ヤダよ。」
今更かよ・・・・・・
「いいか?さっき菜月はウチらのツーショットを撮っていた。そしてそのカメラをウチが外へ投げつけた。」
「!!ま・・・まさか・・・」
「カメラはヤバイよなー、機械だものなー、早くしないと殉職かもなー。」
「ボクの超秘蔵写真ーーーー!!!!!」
さようなら変態・・・どっかでトラックに撥ねられて死ね。