第二十三話:『重い使命に身動きがとれないピロクテテス・正義を愛するネオプトレモス・悪知恵の曲者オデュッセウス』の叙事詩の環
さてさて、今回も『大魔王軍スキュレー隊VSトロイア軍』の『激戦』の『一幕』である、『トラキス(マリス)王ピロクテテス』と『ケンタウロス族のネッソス隊』の『戦闘シーン』から始めるっすよ~。そしてこの『悲劇』を『上演』する『バッコスの信女』たちは前回の『コロスたちの導入部の歌唱』を終えまして、そのまま『舞台』の上での『俳優の語り』に移行したっす。
ここでもちろん『語り』を行うのは『ネッソス役』の『俳優』っすね。彼女はこの時『下半身』に『小鹿の毛皮』を巻き付けて『馬の下半身』を再現し、さらには持っていた『蔦がまかれた杖』を『ケンタウロス族が愛用する弓』に見立てて『演技』してたっす。
『ギャハハハハハハ! 『ピロクテテス』に『毒』を注入した後俺たちは『混乱』する『トラキス兵』どもあたかも『勢子(狩猟の際に獲物を大声をあげて袋小路に追い立てる役の者)』のように『崖際』に追い詰めてやったんだ! その時点で『ピロクテテス』は俺様の『毒血』の影響で意識が『朦朧』として『軍隊の指揮』どころじゃなくなってたからな! あれだとまるで『ウサギ狩り』だ! あるいは『太鼓』を鳴らして驚いて飛び出した『野鳥』どもを『取り餅のついた棒』でくっつけて捕まえるようなもんだ! おお、『狩猟者を守るアルテミス様』よ! 『トラキスのライオン(兵士)』どもの中で『最上の獲物』の『生き血』を『万の神』の中でまず真っ先に『貴女様』に御捧げしてあなた様の『賜り物』に報いましょう!(嬉々)』と『フィロメデュサ』
そうそう『前回』の『描写』は実はちょっと『戦闘の経過』を『省略』してまして、しかも『ネッソス隊とマリス軍』が『戦闘に突入する前』にどんな動きをしていたかも語られていないっす。
なので『今回』はその『詳細』を詰めていくんすが、まず『トラキス王ピロクテテス』の動きから始めるっす。彼はもともと『テッサリア地方』の南側にある『トラキス地方』を納める『オリゾーン国』の都に住んでまして………、
(…………え? おいおいなんでそこから『時間を遡り』始めるんだよ! 死ぬほどテンポ悪くなるだろうが!)とクレオン。
そうっすね(スルー)………そんである日『マリス(トラキス)地方』は『オリゾーン国』の『軍事訓練所』で『王』自ら兵士たちを『訓練』しているところに『客人』がやってきたっす(『お前っつーか作者がストーリーテリングの才能全くねーぞ(呆れ)』byクレオン)。
『ピロクテテス王よ! 先ほど『オリゾーン』に『賓客』が訪ねてまいられました! 『ネオプトレモス』殿と御家来衆です!』と『家臣の一人メドン』
『………なに? 『ネオプトレモス』殿が? 『アキレウスの子孫』ともなれば俺自身が迎えねばなるまい。『謁見殿』にお通ししろ! (近くに居た侍女に向かって)おい! 俺の着替えとネオプトレモス殿と御家来衆への『食事』の準備も急げ!』とピロクテテス。
『『『は!!』』』と兵士と侍女たち。
彼のところに尋ねてきた『ネオプトレモス』とは上で言われてる通り『四英雄アキレウス』の『直系の子孫』でして、アキレウスとの領国だった『プティアの国』を現在統べる『王』を務める『若者』っす。彼は『赤毛のネオプトレモス』と言う『二つ名』にもなっている『燃えるように赤い髪』と、それに負けないくらい『炯々と輝く瞳』を携えて『ピロクテテス王』の前に現れてあいさつし、単刀直入に話し始めたっす。
『お久しぶりですピロクテテス王よ。『その節』では大変お世話になりました。それでまた『重ねてお世話』していただきたくこうやってお尋ねした次第なのです。率直に申しましょう、どうか私と共に『トロイア』に参っていただきたいのです』とネオプトレモス王。
言われた『ピロクテテス王』は『玉座』から腰を上げてネオプトレモスの前に移動し、笑顔で抱きしめたっす。
『そなたはいつも『直球』で『正直』だな、そういうところがそなたの『美点』だ『息子』よ。私も『ヘクトール』の率いる軍が『スキュレー』と『アテナイ』をめぐって『戦争』に突入したことは知っている。だが私はそなた以外にも『様々な国』から『援軍してほしい』と頼まれているが、そのすべてを『断っている』んだ。なぜなら私は『英雄ヘラクレスの墓』を守る使命がある故、そう簡単に『マリス』を離れるわけにはいかんのだ。私が『留守』の間に『ヘラクレスの遺骨』が奪われるようなことになったら我が一族の『恥』だし、それこそ『人間諸国の士気』にも大きく関わってしまうだろう?』とピロクテテス。
彼の言う通りもともと『ピロクテテス王』は『ヘラクレスの墓から離れるわけにはいかない』と称して国外に『遠征』しないようにしていたらしいっす。そしてもちろん『ネオプトレモス』もそれを知っていたので重ねて、
『確かに『ヘラクレスの墓』は大事ですが、『遺骨』には『精神的な意味』以外の何かがあるわけではありません。こんな言い方もなんですが、『そんなもの』より私は今『大魔王軍』と戦ったり攻め込まれている『生きた人間たち』を助けることに何倍も価値があると思うのですよ………』
『たしかにそうだな。だが理由はそれだけではないのだ。我ら『アカイア人』は『トロイア人』とは『因縁』があるし、その『因縁』こそ『そなた』と『私』がこうやって『堅い友情』を結ぶ『因』となった事柄ではないか。ならば『トロイア人』達の方が我らの『援助』を『謝絶』するのではないか?』とピロクテテス。
そういいながら彼は『自分の子供』くらい歳の離れた『ネオプトレモス』の頬に『挨拶のキス』をしたっす。ネオプトレモスは自分もキスを返してから、
『………いえ、『父』よ。その『ヘクトール』本人から私の元に『援軍要請』が届いたのです。あなたのところにも届いていませんか?』
二人は『血のつながり』もなければ『義理の親子』とかでもないんすが互いを『父・息子』と呼び合うほど『深い友情』で結ばれているっす。そして実際『ピロクテテス』は『実の息子』よりも『ネオプトレモス』の方を信頼していたので『実の息子』の方は複雑な気分だったとか………まあこの話はどうでもいいっすね。『トラキス王ピロクテテス』は立ったまま、
『届いている。いや、正確には『ヘクトールと名乗る人か魔物かもわからん者』からの『援軍要請』がな。この『手紙の主』が『本物のヘクトール』なのかそれとも違うのか私には判断ができない。こいつが『パイア』の『策略』でない保証がどこにあるのだ『息子』よ? それともまさかあの『オデュッセウス』がなにかそなたに『助言』でもしているのか?』とピロクテテス。
彼の『オデュッセウス』の『発音』には『パイア』の時よりも明確に『憎悪』の音が──ちなみにっすが『オデュッセウス』という名前は『憎まれっ子』が由来だそうっす(『名付け親のセンス絶望すぎるだろ』byクレオン)──含まれていたっす。それに対して『ネオプトレモス』は『汗』をかきながら、
『い、いえ、今回は『オデュッセウス殿』は無関係です………(明後日の方向に目をそらし)…………』
っすが『数秒』するとすぐに『謝罪』して、
『………す、すみません『父』よ、実は私も『ヘクトールの手紙』が『パイアの策謀』でないか判断ができなかったので『オデュッセウス』殿に『助言』を頼んだのです………彼の『見立て』では………』
『もし『パイア』が出した偽の手紙なら『具体的な集合場所』が指定されている──もちろんこれは『大魔王軍が待ち伏せしているところにおびき出すため』だが──か、あるいは『ネオプトレモス殿にだけ伝えておくが、実は『援軍に向かっているアカイア人』の中に『大魔王に寝返った裏切り者が紛れ込んでいる』とかそういう『偽情報』を挿入してくるはずだ。でもそれらがなくただ『援軍してほしい』としか言ってないから『本物のヘクトール』が出した手紙に違いない。『人類最強の男』を失わないために我らはすぐに『来援』するべきだろうな』と『機略縦横のイタケ王オデュッセウス』
『…………という分析でした。自分はそれを信じて『援軍』を決め、『ピロクテテス殿』も『判断』できずにいらっしゃるのではないかと危惧して僭越ながらこうやって『説得』に駆けつけたのです(もじもじ)………『父』よ、やっぱり『オデュッセウス殿』のいうことは絶対に聞きたくない………ですよね?』とネオプトレモス。
ちなみにっすが『ヘクトールの手紙』の内容は以下の通りっす。
『『洞なす軍船(アカイア人特有の船底が丸い船)』を駆る『ダナオイ(アカイア)勢』よ、諸君らに『遠まわしな言い方』や『おべんちゃら(ご機嫌取り)』は『無意味』ゆえ『ありのまま』に話すが、『スキュレー軍』が『アテナイ』を占領し『ラウレイオン銀山』や『パンガイオン金山』を自分たちのものにしようと狙っているようだ。『阻止作戦』を行う故至急『援軍』されたし。これは『人類』を『守護』する戦い故もちろん『トロイア』から『給料』その他が支給されることもなければ『大魔王軍』に占領されている『人間たちの国』から『戦利品』を得ることもできないだろう。我らと同じく諸君らも『民の膏血(血税)』を極限まで搾ってでも『参戦』されたし』とヘクトール。
この時『ネオプトレモス』が上記の『手紙』を出すと『ピロクテテス』も同じ手紙を取り出して、
『………もちろん届いている。この『手紙』が届くとすぐに『オリゾーンの国中』に『戦争開始』の噂が広まって多くの『農民』たちが私のところに『兵士は1つの村から3人までにしてください』とか『兵士を提供した農家は『税を免除』してください』とか『遠征先の『人間の国』での『略奪』を許可してください』とかいろいろと『請願』しにやってきて対応が面倒だったぞ(王の愚痴)。もちろん私もこの『手紙』が『パイア』っぽくはないから『参戦』を考えていたが………あの『悪知恵ばかりの卑怯者』の言う通りになるのが『死ぬほど』面白くない! やはりここは『静観』させていただこうか………』
そういって『ピロクテテス』はすっかり『へそを曲げて』しまったわけっすが、すると『ネオプトレモス』が悲しそうな顔をしてからも『決心』した風に、
『………そうおっしゃると思ってました『父』よ。実は『オデュッセウス殿』も『私の名前を出すと絶対にピロクテテスがへそを曲げてしまうから今から私が言う通りのことを言って『説得』しろ』と『説得用のセリフ』を『手紙』に書いて送ってきていたのですが………ですが俺はとにかく『嘘』をつくことが『嫌い』ですので全部『正直』にお話ししました。そして『口下手な俺の言葉』では『ピロクテテス殿』を『説得』することは『不可能』ですので潔く諦めます。今日は『父』に『最後の挨拶』になるかもしれないゆえ『お顔』を拝見しにまいったのです。それでは私はこれで行きます、ご多忙のところご迷惑おかけしました………』
彼は『友人のためなら『自分の墓場になる』と『予言』されている戦場にも喜んで赴いた勇士アキレウス』の『血族』に相応しい『爽やかな豪傑』っす。そういって『ネオプトレモス』は『意気消沈』した顔で──もちろん『本心』から『がっかり』していて──『トラキスの王宮』を後にしようとしたんすが、すぐに『ピロクテテス』が引き留めたっす。
『まて『息子』よ! そなたがそんな『悲しい顔』をすると私が『罪悪感』で苦しくなるではないか! わかったわかった! 『準備』ができ次第『出撃』するからそなたは先に向かってくれ! 『若者』のそなただけを往かせて『年上』の私が『大魔王軍』との戦いを避けるなんてことをしたらそれこそ『世間』から『臆病者』と笑われてしまうじゃないか! 急いで『準備』をすませるから『援軍する旨』を先に『ヘクトール』に伝えてくれ! 頼んだぞ!』とピロクテテス。
『………おお! ありがとうございます『父』よ! では私も『大船』に乗った気分で『トロイア軍』に合流しましょう!(本心から喜んでる)』とネオプトレモス。
『………ふん、しかしあれだな。『オデュッセウス』は『こういう展開』になることを『予想』してあえて『ネオプトレモス殿』に私を『説得』させるように仕向けたんだろうな。『テュポーン』よりも憎い『猿知恵』ばかり達者な『人間の屑』め、覚えていろよ………(憎悪)』とピロクテテス。
『あ、あの、『父』よ、確かに最初は『オデュッセウス殿』に言われて『トラキス』に立ち寄りましたが、あなたを説得しようと思ったのは『私の意志』でして………いや、確かに『オデュッセウス』殿にそうなるように仕向けられてるかもしれませんね、はい………(素直)』とネオプトレモス。
ここではあえて『割愛』させてもらうっすが、『マリス王ピロクテテス』と『イタケ王オデュッセウス』は『滅茶苦茶仲が悪い』というか、『ピロクテテス』の方が『オデュッセウス』を『視界に入った瞬間射殺しようとする』くらい『憎んで』まして、『オデュッセウス』の方はそれを避けるために『絶対にピロクテテスの視界に入ろうとせず逃げ回っている』という、そういう関係っす。
そして過去に『オデュッセウス』は『ピロクテテス』と『共闘』するために『ネオプトレモス』を『仲介人』に立てたことがあるんすが………まあそんな感じで、『ピロクテテス』が『準備』を始めると『ネオプトレモス』はすぐに自分の『家臣』である『ミュルミドーン軍』を連れて『トラキス』から出て行ったっす。
そしてそれから『しばらく』して『ピロクテテス』も『トラキス人』たちの『兵士』達を引き連れて『オリゾーン』から『出撃』したわけっすが、彼はまっすぐ『トロイア軍』がいる『レスボス』を目指した………『わけではなく』、いったん『トラキス』の隣国の『フォキス地方』の『温泉地』として有名な『テルモピュライ』に立ち寄ったっす。
この地域はもちろん『前回』も話した通り『四英雄の盟友の一人:スパルタ王レオニダス』が『軍神カストール』と共に『大魔王軍』を迎え撃って『玉砕』した『有名な古戦場』っす。ここには『レオニダス』を祀る『レオン(ライオン)の像(と神殿)』がおかれているのでそこに立ち寄って『必勝祈願』をしたっすね。
『………我ら『アカイア帝国』にとって『スパルタ』は『敵国』でした。そして私は『アカイア人』でありながら『アトレイダイ(アトレウス皇家)』を憎む者、ゆえにあなたとは『同志』なのです『英雄レオニダス』よ。また『ゼウスの御子息カストール』も照覧あれ、『ゼウスの宿敵テュポーン』との戦いにどうか我らを勝たせてください、もし『勝利』をお与えくださるのであれば『私の財産』と、さらには『民衆から取り立てた資金』を使って貴方様たちの『立派な神殿』を我が国に建設し毎日『馬』を生贄に捧げます(祈り)』とピロクテテス。
っすが、『レオン像』の前にやってきて『牛』を『生贄』に捧げている間、『ピロクテテス王』は『レオン像』に貼られていた『金箔』が新しくなっていることに気が付いていたっす。なので『儀式』が終わった後『レオニダス英雄殿(英雄を祀る神殿)』に住んでる『巫女』に、
『最近どこかの『金持ち』が『金箔』でも寄付したのですかな? それなのに『王侯』である私が『牛』しか持ってこなかったというのは『恥ずかしい』限りだ。すぐに『オリゾーン』から『金銀財宝』を持ってこさせましょう』とピロクテテス。
『それは『英雄レオニダス』も『冥府』でさぞお喜びとなられるでしょう。実は『二日前』に『オデュッセウス王』が『参拝』された折に『寄付』されていったのですよ』と『巫女』
『なに!? オデュッセウスだと!!! あの『カス野郎』が近くに来ていたのか!! どこだ!? 一体どこに行ったんだあの野郎は!!! 言え女ああああああああああああ!!!!(つかみかかる)』
『ぐえぇ!(悲鳴)み、『巫女』は神に仕える『清い体』なんですよ触ったら『神罰』が下りますよ!!(もがく)』
この『巫女』が話してくれた話だそうっすが、実は『イタケ王オデュッセウス』は『ここ最近』の間に『テルモピュライ』だけでなく『ファルサロス』や『フェライ』、さらには『エウボイア』などの『複数の地方』にあいつで顔を出しては『神殿に寄付』したり『その土地の王侯たち』に『挨拶』したりしていたそうっす。しかもどの地域にやってきても毎回『同じこと』を言っていたそうっすね。
『いやぁ、実は私もいい加減『ピロクテテス』に命を狙われ続けるのが『面倒』になりましてね。もういっそ『こっち』から『攻撃』してやつの『息の根』を止めてやろうと思ったのですよ。なのでともに『ピロクテテス』と戦うための『戦友』を探しているんです。え? 『大魔王軍』との戦いは? ははは! むしろ『大魔王軍』と戦う前に『脅威になる人間』を『排除』しておきたいんですよ。『スキュレー軍』と戦ってる最中に『背中から撃たれたら』いやでしょ?』とオデュッセウス。
あ、ちなみに『ファルサロスとフェライ』は『テッサリア地方』の有力な国で、『ファルサロス』は『トラキス』の『西』に、『フェライ』は『北』に隣接してるっす。
そして『エウボイア』は『アテナイの植民地』なんすが『トラキス』の『東』に接していて、『テルモピュライ』は『南』っす。つまり『オデュッセウス』は『トラキス地方』の『東西南北』に隣接する国を訪れては『ピロクテテスを殺したいから兵士が欲しい』と『傭兵の募集』をかけて回っていたわけっすね。
当然その話を聞くと『トラキス王ピロクテテス』は『瞬間沸騰』しまして、
『キュオオオオオオオオオオオ!!(奇声)俺を殺したいだと!? 望むところだ『ど田舎ケパレニア(イタケ)の大将』があああああ!! 殺す殺す殺す絶対殺す!!! それでは俺はこれで失礼する『巫女』どの!! 次は『レオン像』に『オデュッセウスの首』を捧げに戻ってきますよ!!(シュバ!)』とピロクテテス。
『ピロクテテス殿! 彼が『本物のオデュッセウス王』とは限りませんよ! 『モンスター』が化けた『偽物』かも………って聞いてないですね………もう見えなくなっちゃったし………(滝汗)』と巫女。
『ピロクテテス王』はもうこの時点で『出撃目的』が『オデュッセウス討伐』に変更になってしまいまして、その後『テルモピュライの地峡』を通って『フォキス地方』に入ったっす。なぜそんな『ルート』をとったかと言いますと………、
『………オデュッセウスを葬るのはいいのだが、問題は奴は『ずる賢すぎて』いつもうまく逃げられてしまうということだ………だが今までとは違い『奴』の方から俺を殺そうとしているのなら『殺すチャンス』はずっと多くなるはず………しかしやつの『狡知』を上回る必要があることには変わらない。『ポイボス・アポロン』にどうやったら奴に勝てるか聞いてみようではないか(鼻息荒い)』とピロクテテス。
ちなみにこの『フォキス(ポキス)の国についてっすが、実はこの地方は『西フォキス』と『東フォキス』の二つの地域に分かれてまして、『西フォキス』は『ニュンファイ(ニンフたち)の国デルフォイ』を中心とする『パルナッソス山』とその麓の平地と『港(特に大きいのが『キラの港』)』で構成される地域で、対する『東フォキス』は『アバイ』というこちらも『アポロン神殿』が有名な『人間の国』を中心に複数の『人間の住む都市』が林立していて『フォキス連邦』という『連邦国家』を形成してる地域っす。
そして実は『デルフォイ』と『アバイ(フォキス連邦)』は『滅茶苦茶仲が悪く』て、『半分はパイアのせい』なんすが、もう『半分』は『デルフォイ領の『キラの港』の帰属をめぐって』過去に何度も『戦争』してまして………まあでも『この時』はさすがに戦争はしてなかったっすし関係ないので『割愛』するっす。
そしてこの『アバイの街(フォキス連邦)』を支配している『ストロピオス王』は実は『アトレウス皇家』の『親戚』でして、なので『ピロクテテス』は『アバイ』の街には立ち寄らずに『デルフォイ』を尋ねてそこで『アポロン神』に『今回の(オデュッセウスとの)戦争に勝つにはどうすればいいですか?』と『神託』を伺いに行こうとしたっす。
っすが『ストロピオス王』は『ピロクテテス軍』の存在に気づくとすぐに『使者』を出して『アバイ』に立ち寄るように勧めてきたっすね。
『お待ちくだされ『トラキス王』よ! 確かに私は『アトレウス家』の関係者ですがあなたと直接『恩讐』があるわけではないではないですか! 『例の事件』だって私はかかわっていないことはあなたも知っているはずです! それなのになぜ私を避けるんですか!? 『息子』も『歴戦の勇者』であるあなたに会いたがっております! どうか我らのもとに立ち寄ってくだされ! 今はいたずらに『内輪もめ』する必要もないでしょう!?』とストロピオス。
しかし『ピロクテテス王』は『謝絶』しまして、
『いや、私はあなたに対して『礼儀』を重んじるからこそ会わないのです。なぜなら『アトレイダイ』の関係者は見るだけで『弓矢』に手がかかってしまいますし、それに今私は『オデュッセウスと戦争中』なのです。それこそ『無関係』なあなたを巻き込んでしまうかもしれない………というかあなたが『オデュッセウス』に力を貸してない保証が全くないのでこのまま通り過ぎさせてください。そうでないと『オデュッセウス』の前に貴方の国に攻め込むことになりますよ(恫喝を隠さない)』とピロクテテス。
こう返答すると以後『ストロピオス王』から『使者』は全く来なくなったそうっす。っすが『マリス軍』が『デルフォイ』に向かうために『パルナッソス山』を登ろうとしますと、『登山道の入り口』に一人の『若者』が待ち構えていて『ピロクテテス』に声をかけてきたっす。
『あなたが『オリゾーンの王ピロクテテス』殿ですか!? 私は『フォキスの出身』で『ストロピオスの子ピュラデス』と申す者ですお初にお目にかかります! 今回はあなた様に『祖国アバイ』を『大魔王軍』から取り返す『お手伝い』を願いしたく参上いたしました!』と『ピュラデス』
突然現れたこの『若者』の名前に『ピロクテテス』は驚いて、
『………なに!? お前今『ストロピオスの子ピュラデス』と名乗ったか!? 本当にお前はあの『アガメムノンの子オレステス』の『親友』である『ピュラデス』なのか!? 『オレステス皇子』と一緒に『どこかに潜伏』していて『大魔王軍』が探し回ってるというじゃないか!? それがなぜいきなり俺の前に現れたんだ!?』とピロクテテス。
ああ、さっきから『情報』が多すぎて『レイアちゃん』も『処理』に困ってるんすが、この『ピュラデス』という青年は『クレオン先輩の叔父』である『行方不明の皇子オレステス』の『大親友』として有名な人なんすよ。もちろん先述した『アバイの王ストロピオス』の『実の息子』でして、彼は『アカイア帝国』が滅亡した時『オレステス』ととともに行方をくらませてしまっているっす。
(うわ、まじか………いきなりなんかすげー人出てきたな(困惑))とクレオン。
この『ピュラデス』は苦笑して、
『ええ、あなたのおっしゃる通り私は『親友オレステス』と共に諸国を放浪しながら『大魔王軍』の追跡を躱し続けていました。ですが私もずっと『祖国フォキス』と『父ストロピオス』のことが気がかりでして、そしたら最近『ある信頼できる筋の情報』で私の父が暮らす『アバイ』で『父の偽物』が現れたという話を聞いたのです。どうやら『父ストロピオス』が野原に『鹿狩り』に出かけている間に『モンスター』が『父』に化けて『王宮』を乗っ取り、何も知らずに帰ってきた『父』を『偽物』呼ばわりして捕まえた挙句『処刑』してしまったとか………』とピュラデス。
彼の話ですと先ほど『ピロクテテス王』を自国に招待して断られていた『フォキス王ストロピオス』は『パイアの部下のモンスターが化けている偽物』でして、それが『本物のストロピオス王』を殺害して『フォキス連邦』を乗っ取ってしまっていると。『ピュラデス』は仕方のない理由でずっと『祖国』に帰れなかったとはいえ、『父の仇』をうち『自分の国』を取り戻したいので偶然近くを通りかかった『ピロクテテス』に『援軍』してほしい………という話をしてきたっす。
『私は長く『逃亡生活』を送っていましたし、そのことを後悔したことも『オレステス』を恨んだこともありません! ですが『母国』が『大魔王軍』の手に落ちていることだけは耐えられないのです! もちろん『オレステス』も『協力』を約束してくれまいした。彼も彼で『援軍』を集めるために今あっちこっちを『尋ねて』回っています。あなたは『アトレイダイ』には『恨み』がおわりでしょうが、どうかここは『大魔王軍』と戦うと思って我らに『協力』してくさい!』と『ピュラデス』
すると『ピロクテテス王』は腕を組んでうなり始めて、
『………う~ん………そんな話は初めて聞いたぞ………『ストロピオス王』が『処刑』されたのはいつだ?』とピロクテテス。
『噂では『数日前』だとか! ああ、私は『実の息子』でありながら『父の死に目』にもあえなかった親不孝者です! ですからせめて『仇打ち』だけはしっかりと成し遂げたいのです! どうかお願いします!!』とピュラデス。
『………最近このあたりを『オデュッセウス』のゲス野郎が『放浪』してるはずだが………『奴』には出会ったか?』
『私もその噂は聞いてますがあいにく出会えておりません。もし『ピロクテテス』殿が『共闘したくない』とおっしゃるなら彼には『協力』は頼みませんが………でもお許しいただけるのなら『オデュッセウス』殿の『知略』もぜひお借りしたい………!(力説)』とピュラデス。
『………う~んどうしたものかな………こういう時は『気分転換』するに限るな』とピロクテテス。
彼は『少しの間ずっと悩み続けた』そうっすが、一回『兵士』たちに『休息』を命じてから自分も(ピュラデスも誘って)『お風呂』に入ったっす。それで『汗』を流して『さっぱり』してから『全身にオリーブオイル』を塗り、兵士たちに用意させた『お昼ごはん』を食べ、『ワイン』を『グイグイ』飲んで一息ついてからこう答えたっす。
『………はっきり言っておこう若者よ。今更だがそもそも俺は『ストロピオスの子ピュラデス』に会ったことはないからお前が『ピュラデス本人』であるのかどうかもわからない。そして私はお前に出会う前に『ストロピオス王』からも『使者』が訪ねてきているが、彼らが『モンスター』だとはとても思えなかった………といっても俺は仮に『モンスター』が化けていたとしても『見破る方法』が『無い』から目の前の『お前さん』が『人間かモンスター』かもわからないのだがな。ゆえに私は『直感』で選ぶことにした………目の前のお前さんが『モンスター』だと考えて『協力拒否』させてもらう。飯を食い終わったらさっさと立ち去れ。でないと『射殺』するぞ』とピロクテテス。
この言葉におとなしく『串焼き』を食べていた『ピュラデス(?)』が険しい顔になって、
『………こうやって『同じ食卓』についているのですからてっきり『信じてもらえている』と思ったのですが………『モンスター』と考えているのなら今すぐ私を『殺してみれば』いいではないですか。『モンスター』どもは『変身魔法』が得意ですが、『死ぬ』と『正体』を現してしまうというのは有名な話です。今すぐそのご自慢の『ヘラクレスの弓』で私を射殺してみれば私が『偽物』かどうかこれ以上ないほど『明快』にわかりますよ』
彼はそう言ってから『鎧』を脱ぎ捨て自分の『筋骨隆々の胸』をさらけ出して見せたっす。っすが『ピロクテテス王』はとりあわず、
『その『自分の命を簡単に捨てようとする』ところが『噂』に聞く『豪傑ピュラデス』そっくりでますます『本物』に見えてくるな。そしてお前が『本物』に見えれば見えるほど猶更お前に協力できんのだ。わからんか? お前が『本物』かどうかわからんからこそ下手に『アバイ』に攻め込んでそこにいる『ストロピオス王』を殺してしまって、もし『パイアの罠』だったとしたら俺は取り返しがつかないことをしでかしたことになる。確かに俺は『アトレイダイ』のことは憎いが、だからと言って『ストロピオス親子』から『積極的に恨まれる』ことは望んでいない。俺ができる限り確実に『オデュッセウス』を殺すために無駄に奴の『戦友』を増やせんのだ。それに『アトレイダイが憎い』と言っても実際に憎いのは『アガメムノンとメネラオス』、いや今は『メネラオス』だけだしな………だがここでお前の言葉を『無視』すれば俺は少なくとも『本物のストロピオス王』を殺す『リスク』は避けられるということだ。どうだ? 俺もなかなかの『知略』じゃないか?』とピロクテテス。
この時実は『ピロクテテスとピュラデス(?)』の会話を『隠れて盗み聞ぎ』している人物がいたっす。彼は今の『ピロクテテス』の言葉を聞いて、
(…………それだと結局『私』と同じことをしていることになるんだがな………ピロクテテスのやつわかってるのかどうなのやら。それにあの『オレステス』が『メネラオス』から『協力』を得られなかったことから『復讐』されたことを忘れたのか?)
そしてこの人物には気づかずに『ピュラデス(?)』は『がっかり』した顔で立ち上がり、
『………私は今はしがない『放浪者』、『一国の王』であるあなたを『どうこう』はできませんので諦めて帰ります。ですがあなたはお忘れなのですか? かつて『オレステス』は『非協力的』だった『叔父メネラオス』をひどく恨んでその娘『ヘルミオネ』を『誘拐』したあげく『人質』にとって立て籠もったこともあったのに………あの時も『メネラオス王』はあなたと同じことを言っておられました。なのに彼を恨んでいるあなたが彼と同じことを言うのですか?』
すると『ピロクテテス』は『不機嫌』な顔になって、
『黙れ若造! 『パイア』や『オデュッセウス』が『頭脳戦』と称して『世界中』で『偽情報』を競ってばらまいてる状況で『噂』だけで性急な判断ができんのだ! 私はお前の父『ストロピオス王』と『同年代』なんだぞ! 私の方がずっと『経験豊富』なのだから私の言ってることの方が正しい! それに今の状況と『メネラオス』の時では状況が全然違う! ──(どう違うのかは全然言わない)──理由なんてなくても私の『直感』が『お前に協力してはいけない』と警告してるんだ! さっき言ったはずだぞ『さっさと立ち去れ』と! 本当に殺されたいのか!?』とピロクテテス。
彼がそう言って『弓矢』をとりだすとさすがの『ピュラデス』も『身の危険』を感じて『後悔してもしりませんよ!』と捨て台詞を残して逃げて行ったっす。
さてさて、もうここで『クレオン先輩』や『読者諸氏』にもお分かり頂けてると思うっすが、この時の『ピロクテテス王』に限らず『トロイア軍』に『援軍』しようとかけつけていた『人間諸国の王侯』たちはその『全員』がこんな風に『嘘か本当かもわからない情報』に『常』にさらされてまして、しかもその上『人間諸国の間』でも『恩讐』が入り乱れているので、多くの『王侯』たちが『迷走』してたんすよ。
(戦争中は『嘘か本当かわからない情報が飛び交う』って話は聞くが、これは『人間諸国』にとって相当『ハード』だな………)とクレオン。
そうなんすよね~。そんでここでまた『申し訳ない』ことに『視点』が移るんすが、『ピュラデス』が『ピロクテテス王』の元から逃げると、二人の会話を盗み聞きしていた『ある人物』も『ピュラデス』を追いかけまして、しかも追いかけながら『奇襲』する隙を伺い始めたっす。
(…………私も『ピュラデス』本人を見たことがないから彼が『本物』かはわからないが、しかしさっきの『ピロクテテス』との会話で『怪しさ』が増したな………なぜ彼は事前に『私』と出会って『援軍要請』をしておきながら『ピロクテテス』には『オデュッセウスに出会えていない』なんて『嘘』をついたんだ?)と『イタケ王オデュッセウス』
そう、ここで『唐突すぎる登場』なんすが『大魔王軍随一の頭脳』である『知将パイア』に唯一対抗できる『人間の英雄』と称される『機略縦横のオデュッセウス』が『ピュラデス(?)』をこっそり『尾行』しながら彼の『首』を狙っていたっす。彼もまた『オレステス皇子』と同じく『大魔王軍』の追跡から逃れるために『神出鬼没』でして、この時は実は『自分を憎むピロクテテス』をなんとか『大魔王軍』と戦わせるためにいろいろと『知略』を駆使してたんすね。
(やれやれ、それにしてもなんで『王侯』である俺自らこんな『忍者』の真似事をしないといけないんだ? それもすべては『ピロクテテス』が『ヘラクレスの墓を守らないといけない』とか『下らん』こっとをいって『出撃』しないからじゃないか。あんなものは所詮『骨』、『英雄の残りかす』に過ぎないじゃないか(死者への冒とく)! そんなもの後生大事に大切にする意味が本当にあるのか? 文句を言うやつは『杖』ででもぶん殴って黙らせてしまえばいいんだ! 全く、『ピロクテテス』はあれこれ理由をつけているが、結局のところあいつの本音は『戦争したくない』だろう………)
オデュッセウスも一応『王』なんすが『ラードーンの呪い』のせいで『帰国』できなくなるとかつての『家臣』たちが一斉に『反乱』を起こした過去があるので『その恨み』も思い出しつつ、
(………そりゃあ『オリゾーン国民』たちにすれば『戦争』が始まると自分たちが『兵士』として『出征』しないといけなくなるし『増税』にもなるから嫌だろうし、『ピロクテテス』も『王』としてそういう『民草』の声を聞かないわけにはいかんだろうさ………だがそんなこと『大魔王を打ち倒す正義の戦い』の前には『些末なこと』だろ! 第一『王』自身も最前線で戦ってるのに『兵卒』どもがなに『弱音』を吐いてるんだ! 全く、どいつもこいつも『本当の戦士』が一人も居なくて嫌になるな………)
オデュッセウスがそう内心『愚痴り』つつ『ピュラデス』を伺っていると、この『若者』はある『森』の前に立ち止まるとふいに『空』を見上げたっす。
『………』とピュラデス。
彼は『一言』も発せずそのまま『何事もなかった』ように『森』に入らずに今まで歩いていた『野原の道』をまた歩き出したっす。
『素人』が見れば『たったそれだけ』で他に何か怪しげなそぶりは見えなかったんすが、それを陰からみていた『オデュッセウス』はすぐさま『察した』っす。
(…………あいつはたぶん『尾行』に気づいているが、俺を発見できてないから『どうやってあぶりだすか』を考えながら歩いてるな。『察しの悪い奴』なら気にも留めないだろうが俺は違うぞ………正直お前が『本物のピュラデス』でない確証が全くないが………俺は『ピロクテテス』とは違う。たとえ『ストロピオス王』に恨まれることになったって俺は恐れないぞ!)とオデュッセウス。
彼はそう思ったが次の瞬間には『陰』から飛びだして素早く『ピュラデス』の『後頭部』を『矢』で射抜いたっす。
バシュ!
『ぎゃあ!?』とピュラデス。
『………仕留めたか』とオデュッセウス。
『機略縦横の知将』はあたりに『目撃者』がいないこともしっかり確認してから『ピュラデス』の死体に近づくと、その『ピュラデス』と思われていた『モノ』が実は『猿の骨に牛の皮を巻き付けて作った人形』だったことに気づいたんすね。
『………『魔法で作った偽物』か………! 操ってたやつはどこだ………チッ、あれか。届かんな』
オデュッセウスはそこで『東の空』を大急ぎで飛んでいく『奇怪な姿の鳥 (たぶんハルピュイア)』を発見しましたが、すでに『矢の射程範囲』の外だったっす。
(…………ピロクテテスの奴の『直感』も結構あてになるんだな、『救いようのないバカ』だと思っていたがちょっと見直したぞ(上から目線)。だがしかし、『偽ピュラデス』を操っていたのが『ハルピュイア』なら『スキュレー』の指示ということになる………やつがこんな『しょうもない方法』を使うとは、『姉』をまねて『小賢しい技』を身に着けたのか??)
そこで彼は一応『偽ピュラデスの人形』を『回収』したわけっすが、その『魔法人形』が『短剣』を持っていたことにきづいたっす。その『短剣』をしげしげと眺めて、
『………これは『レムノスのキュクロプス』の作品だ。馬鹿な、『カベイロイ族』は自分たちの作った『武器』が『大魔王軍』に渡らないように厳重に管理しているはずだし、彼らは『信頼できる少数の人間たち』にしか『武器』を売らないはずだ………もしや『カベイロイ族』の中に裏切り者がいるのか? いや、もしかしたら『そう思わせる』ための『作戦』なのかもしれないが………いや、それでも『カベイロイ族の武器』を『大魔王軍』が持ってるはずがないんだ。これは調べる必要があるな………しかし『俺自身』は表立って行動できんから他の人に探らせよう………『ピロクテテス』とか適任だな(笑)』とオデュッセウス。
彼はその後『ネオプトレモス』に連絡を取り『ピロクテテスが『レムノス』に行くように仕向けてくれ』とお願いしたっす。
『すまんな、『情報の出どころ』は明かさずに『ピロクテテス』を『レムノス』に向かわせてほしい。『信頼できる筋からの情報』とかいえばあいつも深く聞いたりはしないだろうからそれで頼む』とオデュッセウス。
『オデュッセウス殿!! そうやって何かあるとは俺に『お使い』を命じるのやめてくださいよ! 俺はあなたの『部下』じゃないですし、『ピロクテテス殿』を騙すのが本当に心苦しいんですよ! ていうかいい加減彼も俺がオデュッセウス殿と密に連絡を取り合っていて居場所も把握してることに気づいてしまいますよ!!』とネオプトレモス。
『君は『嘘』をつけないが『命を狙われている仲間』を『スルー』することもできないだろう(ニヤニヤ)? 彼は君のことが大好きだからなんとかなるだろ(適当)。ではよろしく、私は『パイアやスキュレー』と『知性』で渡り合わないといけないのでとても忙しいんだ、アホのピロクテテスの相手なんてしてる暇はないのでね(そそくさ逃亡)』
『もー!! 『知将』なら俺の苦労を軽くするくらいわけないことでしょうがー!!(泣)』
さぁて、とんでもなく長くなってしまいましたが、これが『ピロクテテス』が『フォキス』に立ち寄った後『レムノス』にやってきた理由っす。彼は『ネオプトレモス』から『レムノスのキュクロプスの中に裏切り者がいるかも………』という『出所の不明の情報』を得て『調査』もかねてたんすね。
『『出所不明の情報』だぁ?? そんなの『オデュッセウスからの情報』と言ってるのと同じだろ!! またあいつはお前を『小間使い』にしてこきつかってるのか!? 可哀そうな『息子』よ! 私はお前を憎まないぞ、憎いのはお前を『緩衝材』にして俺を『顎で使おう』とするあの『糞馬鹿オデュッセウス』だ!!! なんで俺があいつの命令で『調査』なんてしないといけないんだ!!』とピロクテテス。
『いや全くの『正論』でして………『父』よ、『調査』は別に御厭でしたらしないでも構いません。『オデュッセウス』殿には俺から説明しておきますが、それでも俺も『キュクロプス族』が本当に『大魔王軍』に寝返っていないのか『心配』になってきているのも事実です。もちろん彼らがこれまで『テュポーン』の支配に抵抗してきたことも事実ですが、一方でひどく『偏屈で人間嫌い』な連中ですし………やはり『確認』はしておくべきかと………』とネオプトレモス。
『………ふん! 俺も『調査』なんてする気はないが、一応『挨拶』くらいはしてきてやろう。連中が『テュポーン』の軍門に下っていないのなら少なくとも『レムノス』に近づいても俺達を攻撃はしてこないはずだからな。それだけ『確認』すれば十分だろう』とピロクテテス。
『………一応『敵の待ち伏せ』には気を付けてください『父』よ………』とネオプトレモス。
その後『ピロクテテス』は『フォキス』の『デルフォイ』には結局寄らず、そのまま急いで『レムノス』に向かったっす。この『レムノス』の国は『活火山』の多い地方なので『マリス軍』も必然『山道』を歩くことが多かったっす。
『『山道を登っている時』が敵の襲撃を受けやすいぞ! 用心して進め!』とピロクテテス。
『王よ! 『キュクロプス』の国の城門は一体どこにあるんでしょうか!?』とマリス兵たち。
『そんなものはない! 『キュクロプス族』は『屋根のある家』にはすまず『洞窟』で暮らしているんだ! だから『街』なんてものはない! しかし連中は『鍛冶屋』だから『作業場』に使っている『ヘパイストス神殿』が山の中にあるはずだから、そこを探すぞ! 『キュクロプスの国』で唯一の『建築物』が『ヘパイストス神殿』だけだからな! 『洞窟』は『鍛冶仕事』にはとにかく不向きな場所らしい!』とピロクテテス。
そんな風にして彼らは進み、さっきまで登っていた『山』を今度は『降りる道』に入ったそうっす。しかしそこで突然『マリス軍』の背後の『山の頂』に『ネッソス』率いる『ケンタウロス兵』達が現れ、きなり『頭上』から『毒矢の雨』を降らしてきた、つまりやっと『前回』につながったっす。
『ガハハハッ! 『山を登る時に襲撃を受けやすいから気をつけろ』だとさ! 『奇襲のセオリー』もしらん『バカ』どもだ! 『山道』で一番『奇襲』を受けやすいのは『山道を降りる時』だ! なぜなら『坂を降りている時』に『背後にふり返って山を登る』のは『最初から山道を登っている時』よりもずっと『辛い』し、しかも『矢の雨に逆らって坂を上る』よりも『そのまま坂を下って逃げる』方が圧倒的に兵士には『簡単』だからだ! 『短命種』にこの『不死なる神々』たる『ネッソス様』が『教育』してやろう! むろん授業料は貴様ら全員の『命』だぁ!!』とネッソス。
『うおおおおお!!?? 山頂にずっと『魔法』ででも潜んでいたのか!? くそったれええええええ!!』とピロクテテス。
この『ネッソス』が用いた『奇襲の新戦法』は後に『アカイア人』や『トロイア人』に『衝撃』を与えたんすが、実は『ペルシャ人』が結構前から使っていた『古い戦法』だったことがわかるっす(これは完全に余談)。とはいえ『ピロクテテス』にとっては『未知の戦法』だったのでまんまと『引っかかって』しまい、彼の軍隊は『大損害』を受けることになるっす。
そして彼自身も『毒血』によって『狂乱』してしまい『絶体絶命のピンチ』になるんすが、一方で『マリス兵』の一部が命辛々脱走して『レムノスのキュクロプス族』に『支援』を求めるんすが………すでに現在の時点で『キュクロプス族』の『真意』が不明なのはもうわかってるっすよね。
そしてここからは………と『続き』を語りたいところっすが今回は『文字数が超絶超過』しすぎているのでここまでにするっす。それでは皆さん次回をお楽しみに~!(物語のテンポが悪いっすが近々続きをあげるので見捨てないでほしいっすマジで(懇願))。
「後『主人公』である俺の登場シーンもな(念押し)」とクレオン。
「もちろん私もね(重ねて念押し)」とアタランテ。
ペンテシレイア「パイセン以前『地の文に登場したら負けな気がする』って言ってたのに普通に登場してますね? いいんすか負けを認めても?w」
アタランテ「『正ヒロインレース』に勝てれば手段なんてなんでもよかろなのだ! よ!」
スキュレー「『ヒロインレース』開催されてますか?? そもそも一人として誰も『スタート地点』に居ない気がするのですが??」




