『船旅をする速記者』
何人かの速記者が、連れだって船旅をしているとき、嵐に遭って、船ごと沈みそうになりました。めいめいが、天神様や、プレスマンの神、日本速記協会理事長などに祈りを捧げ、もし命を助けてくれたならば、これこれを奉納するとか寄進するとか言って、助けを請いました。
その効果があったものか、次第に嵐はおさまり、速記者たちは九死に一生を得ました。速記者たちは、祈りが通じたものと思い、大喜びして、騒ぎ立てました。
一人冷静な船頭が言いました。船はかろうじて沈みませんでしたが、速記は斜陽産業ですから、いつ沈むかわからないんですよ。喜び過ぎてはいけません、と。
教訓:正論過ぎて、言葉も出ない。