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幼なじみお姉さんの気持ち

 私には一つ年下の弟みたいな幼なじみがいます。

 その子の名前は、水沢貴一と言って、家が隣同士で小さい頃からいつも一緒にいました。

 小さい頃の彼は、てくてくと私の後ろをついて来ていたため、本当に可愛い弟にしか思っていませんでした。

 異性として、一度も意識をしたことがなかったんです。あの時までは。



 私は、小学生の頃クラスの男の子たちに、からかわれていました。

 それが、嫌で嫌で涙が止まりませんでした。

 それを、見た彼は、怒った顔で私をからかっていた、男の子たちの所に向かっていったんです。

 たった一人で、自分より体の大きな子が、複数人いるのに。  

 その姿を見て、私は初めて彼をかっこいいと思いました。

 それが、私が初めて彼を異性として意識した出来事だったんです。

 ただ、私の後ろをついてくるだけの弟のような子だと、思っていたのに、そうじゃなかった。


 でも、その後に、よく考えてみると、彼はいつも私を助けてくれていた。

 私がいつも、何か手にものを持っていると、代わりに持ってくれようと、してくれていた。

 私がいつも、何かなくし物をしたときは、彼が一緒に探してくれていた。

 私がいつも、何か悩んでいるときは、相談に乗ってくれた。

 他にもたくさん私を助けてくれていた。


 私はそれを知ると、自分のことをバカだなぁと思う。

 いつも、傍にいてくれて、いつも私を助けてくれていた。それを今さら気づくなんて。


 彼は、頭が少し悪くて、顔もあまりかっこよくは、ないかもしれません。

 でも彼は、誰よりも優しくいつも私のことを、助けてくれるかっこいい男の子。


 私が彼のことを、好きだと知ると私の友達は驚きます。


「えぇ!? 雫、水沢くんが好きなの!?」


「う、うん……。好きだよ……」


「雫ならもっとイケメンと付き合えるでしょ!」


 と驚きながらそんなことを言います。

 彼女は知らない、私だけが知っている彼のかっこいいところ。

 顔なんかじゃない本当にかっこいいところ。


 彼はいつも私のことを一番に考えてくれます。

 彼が中学生になったばかりの頃、


「雫姉さんは、何の部活にも入ってないんだよね?」 


「うん。部活には、入ってないよ」


「じゃあ俺もいいや。部活に入ると、雫姉さんと一緒に帰られないし、朝練があると、一緒に学校も行けないし」


 彼は、運動神経がよくて、スポーツが得意です。

 だから、私は彼が部活に入ってしまうんだと思っていました。

 一緒に、登下校することが、少なくなってしまい、さみしいなぁ、と少し嫌だなぁ、と思っていたところに、彼はそう言ってくれました。


 他にも、彼は、友達ができたのに、いつも私と学校に行ったり、学校から帰ったりと、一緒に登下校をしてくれます。

 あと彼は、友達と遊ぶよりも、私と一緒に遊んでくれることの、ほうが多いです。


 彼は、高校生になっても、いつも私と一緒にいてくれます。


 お昼休みに、毎回私と一緒に、ご飯を食べてくれます。

 私が、作ってきたお弁当を、笑顔で「おいしい」と食べてくれるときは、本当にうれしくて幸せです。

 彼と一緒に帰るときは、たまにデートをします。   

 その時も、私が行きたい所に、いやな顔ひとつせず、一緒に行ってくれます。

 私と彼は、家が隣同士だから、お互いの、家で一緒に遊んだりもします。

 彼は、オセロが弱くて、負けて悔しそうな顔をするのが、とても可愛いです。

 私と彼は、たまに休みの日にデートに行ったりもします。

 デートの約束が、決まるとその日から私は楽しみで、はやく時間が、過ぎればいいのに、なんて思ってしまいます。


 いつも私のことを、一番に考えてくれる優しくてとてもかっこいい彼。


 大好きだよきーくん!

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