幼なじみお姉さんとお家デートの約束
放課後デートの次の日、俺は雫姉さんと学校に向かって歩いている。
「きーくん! 昨日はたのしかったね!」
と笑う雫姉さんはとても可愛い。
「そうだね、まだ水曜日なのに俺はもう土曜日が楽しみだよ。」
「私もだよ!」
と話しながら歩いている。
「雫姉さんはどんな映画が見たいの?」
「ラブコメ映画だけどいいかな?」
「うん。いいよ」
「ありがと!」
「何時からデートする?」
「少し早く出て一緒にご飯食べたいな!」
「分かった」
「朝の十時に家の前でいい?」
「いいよ」
とデートの待ち合わせ時間を決めていると、学校に着いた。
「じゃあきーくんまたあとでね!」
「うん、またあとで」
と言った後に俺は自分のクラスに向かった。
「おはよう貴一!」
と教室に入った俺に正吾が言う。
「おはよう」
と俺が正吾に挨拶をすると、
「おはよう貴一、正吾」
と俺たちに一人の男が話しかけてきた。
こいつの名前は、田中隼人だ。俺と正吾と隼人は同じ中学だった。
隼人は一昨日と昨日は熱で学校を休んでいた。
「もう体調は大丈夫なのか?」
「うん、大丈夫だよ」
と優しく隼人が笑う。
「お前が熱なんて珍しいな!」
「そうだね。久しぶりに学校を休んじゃったよ。部活も休んじゃったからはやく部活に行きたいな」
と隼人が言う。
隼人はバスケットボール部だ。
俺や圭吾、あと雫姉さんは部活をやっていない。
と楽しく三人で話しているとチャイムがなる。
授業の時間だ。やだなぁ……
時間は進み、お昼休みのチャイムがなる。
よしっ。やっとお昼休みだ。
「きーくん! ご飯食べよ!」
「うん」
「ずりぃぞ! 貴一!! 毎日森山先輩とお昼ご飯なんて!!」
「ははっ、相変わらず仲がいいね。貴一と森山先輩は」
「聞いてくれよ隼人!! 貴一は、昨日また森山先輩と放課後デートしたんだぞ!!」
と正吾が隼人に言う。
「ははっ。やっぱり、仲がいいね」
と隼人が笑っている。
「笑い事かよ!! 貴一羨ましすぎんだろ!!」
とそんな話を聞きながら俺は教室を出た。
今日も雫姉さんとあーんをした。
その時の雫姉さんはとても可愛かった。
楽しい時間ははやく過ぎてしまう。お昼休みはすぐに終わってしまった。
チャイムがなり今日最後の授業が終わる。
「よしっ、部活の時間だ」
と隼人が言う。
隼人はバスケットボールが好きで休んでる間できなかったためか今日ずっと楽しみにしていた。
「頑張ってな、隼人」
「頑張れよ、隼人!」
と俺と正吾が隼人に言う。
「ああ!」
その後すぐに雫姉さんが来た。
「きーくん! 一緒に帰ろ!」
「ああ」
「またかよ!」
と正吾は言っている。
こいつは中学の頃からいつもいつも叫んでいるのだ。
放課後は俺は雫姉さんと遊び、隼人は部活がある。
だが正吾は部活もやっていないし、仲がいい友達は俺と隼人だけだ。
だから放課後は一人で家に帰っている。
だからか俺が雫姉さんと一緒に帰ったり遊んだりしているのが羨ましいのだろう。
「俺も可愛い幼なじみがいれば!!」
なんて叫んでいる。俺はそんな正吾に反応せずに雫姉さんと一緒に帰った。
「おいっ!! せめて反応してくれよ!! 貴一!!」
と正吾は叫んでいる。
それがいつものことだからか雫姉さんも、
「また叫んでるね、竹林くん!」
と笑っている。
うん、雫姉さんが可愛い顔で笑っている。
よくやったぞ正吾と俺は思いながら雫姉さんと帰った。
俺と雫姉さんは家の前に着いた。
「ねぇ、きーくん! 後できーくんの部屋に遊びに行ってもいい?」
と雫姉さんは聞いてくる。
「うん。いいよ」
と俺は雫姉さんに言った。
「やった!」
と雫姉さんは喜んでいる。それがすごく可愛い。
俺たちは家が隣だからこどもの頃からよく互いの部屋で遊んでいる。
一緒に話したり、マンガを読んだり、ゲームしたりいろいろなことで遊んでいる。
「じゃあまたあとでね!」
「うん、またあとで」
と俺は雫姉さんと一度別れた。