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結果

部長室の前までやってきたので、扉をノックする。


コンコン…


「どうぞ。」


許可を得られたので中に入ることにした。


「失礼します。」


「来たか。とりあえず座りなさい。」


「はい。」


接客用のソファーを勧められたので座ることにする。

部長がやってきて対面のソファーへと座った。


「まずは事実確認だ。何が有った?」


「えっと、同僚の加藤とトイレで言い合いになって、その後は…すいません、覚えてません。」


「そうか、私がトイレに駆け付けた時の状況だが…」


・・・・


ガラガラガッチャーン!!


結構大きな音が出たお蔭で、その音を聞きつけた人達が集まって来た。


「何が有った! って加藤! それに木村? 大丈夫か、血が出てるぞ!」


「ぶ、部長!? いや、これは、コイツが悪いんだ。俺は悪くない!」


「話は後で聞く。加藤、ここを片付けておいてくれ、俺は木村を医務室へ連れて行く。」


「はい…」


・・・・


「…とまぁ、こんな感じだったんだ。」


「はぁ…」


俺が倒れて鼻血を出したのを部長が目撃したのか、これは言い訳も何も無いな。

さっき医務室の先生にも言われたことだし、正直に話すとするか。


「実は…」


俺は普段から加藤から嫌がらせを受けていたこと、今日の会議の資料のことを説明した。

そして、トイレで自業自得だと言った瞬間に殴られたことを伝えた。


「ふむ、大体内容は分かった。

 ただ、君の話だけを信用する訳には行かないからな、確認次第追って連絡する。仕事に戻って良いぞ。」


「わかりました。本日は色々とご迷惑をお掛けしました。

 それでは失礼します。」


俺は部長へ頭を下げ、仕事に戻るのだった。


・・・・


部屋に戻ると加藤は居なかった。

まぁ、居ても気まずくなるだろうし、丁度良かったと考えるか。

その後は普通に仕事をこなした。


お昼休みになったところで、課長から呼び出された。


「木村、昼休みですまんが、ちょっと来てくれ。」


「はい。」


俺は課長と一緒に小会議室へと移動した。


「さて、木村には2つの選択肢が有る。」


「はい。」


「1つ、加藤を傷害罪として訴えるだ。

 そして2つ目だが、出来れば会社としてはこちらを選んで欲しいんだが…

 加藤と和解して、トイレでの一件は無かったことにする。どうだ?」


「えっと。」


確かに一方的に殴られて怪我をしたから傷害罪が成立するんだろう。ただそれを選んだ場合は新聞沙汰になって会社にも迷惑が掛かるのだろう。

だけどもう片方の選択肢でもある加藤と和解? これは流石に無いな。

たいたい、俺が悪魔を呼び出そうと思った原因が加藤だぞ? 絶対に嫌だ。

そんなことを考えていると、課長がボソッっと言ってきた。


「ここだけの話だが、加藤の件は他にも色々と余罪が出てきてな、急遽地方へ異動して貰うことになった。

 君が和解を望むのなら、会社としては君への評価と、加藤からの保護を全面的にバックアップをしようと思うのだが、どうだね?」


評価はともかく、バックアップは非常に魅力的だな。

二度と会わないのならわざわざ前科者にするのも下手な恨みを買いそうだし、悪くないかもしれない。


「分かりました。和解でお願いします。」


「そうか、ありがとう。」


こうして当初の予定とは違ったが、俺は平穏を手に入れることが出来たのだった。

加藤は、異動について文句を言っていたみたいが、なら、前科者として刑務所に入るのか? と言う脅しに負けて、渋々異動することを受け入れたみたいだ。

ついでに、俺への接触禁止についても了解したとのことだ。

そして、嬉しいことに俺の給料が月額2万円がアップしたのだった。ラッキー♪

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