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寝起きの出来事

 「う………あ………あったかい」


 僕が抱きしめている中二病ニャンコ特大サイズはあったかくていい匂いがする。

 あったかくていい匂い?

 僕の目はここで覚め、抱き着いてたものに気づき慌てベットから転げおちる。


 「にゃんで、先輩が僕のベットに」


 そう、僕が抱き着いていたのは中二病ニャンコ特大サイズではなくまぎれもなく下着姿の先輩だった。

 えーっと、昨日何があったっけ。


 先輩のまじめな気持ちを聞いた後、僕は気まずくなり中二病ニャンコ特大サイズを抱きしめたままふて寝したんだっけ。

 それが、いつの間にやら先輩に代わっていたのだが、そこがどうしても思い出せない。


 「そういえば、僕の中二病ニャンコ特大サイズは」


 僕が、あたりを見渡すと、その子は本来先輩がいたはずの場所に二対仲良く並んでいた。

 あーっ。これはあれだ。確信犯だ。

 こうなってくると気になるのは僕の貞操だ。

 僕は、自分のズボンの中、と言うかパンツの中を除きこむ。

 うん、大丈夫そうだ。


 「さすがに私でも、君が寝ている間に悪戯はしないよ」


 突然の、先輩の声に驚き、背筋がビクッとなる。


 「先輩、起きていたんですか」

 「あんな大きな物音を立てていたら目を覚ますよ」


 先輩が言う物音はきっと僕がベットから転がり落ちた音だろう。とすると―――。

 僕は顔が熱くなる。


 「あぁ、君が自分のパンツの中を確認しているのはバッチリ見たが、大丈夫だ。中身までは見えなかった」

 「何いってるんですか。見えてなかったからセーフって安心できないです」

 「まぁ確かに、自分のパンツの中を確認している君を見て若干気まずかったが。気にしないことにした」

 「気にしてください。あと、パンツパンツ連呼しないでください」


 本当に先輩はデリカシーが欠ける。気まずいなら黙ってくれててもいいのに。


 「パンツぐらいどうってことないだろう。今の私なんか下着姿だし」

 「そうだ、なんで先輩が僕のベットの中、それも下着姿でいるんですか」

 「興奮するだろう。ピンクのレースが付いたかわいらしい下着だぞ」

 

 僕は顔から火が出そうになった。

 人が、なるべく見ないようにそして、気にしないように気を付けているのになんで自分から色とか言っちゃうかな。


 「いいから、早く服を着てください」

 「そうだ、なんで私が君のベットにいるかだが」


 僕をからかっているのだろう、僕の意見を無視するかのような返答をする。


 「君がぬいぐるみに抱き着いて寝ているのを見ていると羨ましくなってな。君のベットに潜り込むことにしたんだ」


 すでに、何を言っているのか理解できない。


 「でだ。そうなると君のぬくもりを直に感じた方がいい。そうなると裸が一番いいのだが、羞恥心が邪魔をしてな、下着姿で妥協した訳だ」


 発想が狂気じみてる。


 「いろいろ言いたいことはあるが服を着ろ」


 僕は、思わず叫ばずには要られなかった。

 



 


 

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