表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/33

交友関係

 僕達がお風呂から上り、入れ替わりに高崎さんがお風呂へと入る。

 料理はもうすでに仕込は終わったらしく後は、食べる前に仕上げをすればいいとの事だ。


 ただ、職務中に風呂に入るのが納得できないのだろう。

 

 「ここのお風呂に追い炊き機能が無かったための苦肉の策です」

 

 などと、言っていた。


 そんな訳で、風呂に引き続き、先輩と二人きりだ。


 「勉学はどうだ」


 先輩が聞いてくる。

 その質問内容に苦笑した。

 どう聞いても、話題が無くなった人が無理やり話題を作っているようにしか感じなからだ。


 「先輩、無理して話そうとしなくてもいいんですよ」

 「そうは言ってもだな」


 先輩が言いたい事は解る。

 あまり沈黙が続くと気まずくなる。


 「ならゲームでもしますか」

 「ゲームか。だが、家庭用ゲーム機はないのだろう」

 「良くご存じで。基本的にスマホゲームか携帯機のゲームしかやってませんので家庭用ゲーム機は無いですが、こう言うのは有るんですよ」


 僕は、将棋、囲碁、チェス、オセロ、バックギャモンを取り出した。


 「結構持っているのだな」

 「それは一応取り揃えていますが、残念ながらあまり使われたことは無いんですけどね」


 ちなみ、使われていないのは友達を家に呼ぶ機会が無かったためであり、断固として、友達がいないと言う訳ではない。

 友達がいないと言う訳ではない。


 「それはぜひ一局と言ってやりたい所だが」


 どうやらあまり気乗りしないらしい。


 「ならトランプやウノなんてどうですか」

 「これもなのか」

 「確かに、これもあまり使われたことは無いです」

 「そうか」


 先輩が憐憫の眼差しをむけてくる。


 「違いますよ。友達は居ますよ」

 「わかっている」

 「ただ単に友達が遊びに来る機会が無かっただけです」


 主に先輩絡みで、呼べなかったり、断られていたりする。

  

 「後で高崎も混ぜてみんなで遊ぼう」

 「ちゃんとわかっていますよね」

 「わかっている」


 先輩は依然として憐憫の眼差しを向けている。


 ちがうから、僕にはちゃんと友達居るから。

 そんな視線を向けないで。


 しばらく僕は憐憫の眼差しを向けてくる先輩に弁解しつづけた。

お読みいただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ