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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
ウィザードオーブ戦争
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#938 アラジン解放戦

俺が頑張っている頃、砂漠のほうでは作戦が実行されようとしていた。カロさんのキャラバンがマイリアの町に入る。そしてカロさんはキャラバンから一人の男と娘を連れてマイリアの町の町長と面会する。


当然ブラッティウォーズたちは目を光らせている。するとカロさんの娘であるナジュムちゃんが発言する。


「お父さーん。退屈だから町で遊んで来ていーい?」


「こら! すみません。娘が」


「構わんよ」


「ありがとう! 行ってきまーす!」


そういうとナジュムちゃんは一人で宮殿内を歩き回る。ここでブラッティウォーズのメンバーたちが話しかける。


「おい。宮殿内をうろうろするな。外は向こうだ」


「きゃあああ~!?」


「ぷははは! 逃げられてるじゃねーか! お前! 顔怖すぎるんだよ! 相手は小さな女の子なんだぞ?」


「うっせ!」


ナジュムちゃんは逃げ回ると人がたくさんいる部屋の前に辿り着く。


「助けて! 怖い人に追われているの!」


「あぁ。大丈夫だよ。お嬢さん。ここは立ち入り禁止だからお兄さんと一緒に外へ行こうか」


「ありがとう! 優しいお兄ちゃん! お礼にこれを上げるね。死神のカード」


「は?」


宮殿内にいる全員の生命力が1になる。更にナジュムちゃんは針を取り出し、投げつけると優しいお兄ちゃんは死ぬ。


「き、貴様!」


「敵しゅ!?」


針の投擲に対処出来ず、ブラッティウォーズのメンバーは倒される。


「はぁ…この年で幼女の演技をするなんてしんどいわ」


ナジュムちゃんになっているのはノストラさんだ。一番敵が油断するのはナジュムちゃんということでキルケーの変身薬ですり替わる作戦を立てたのだった。


ノストラさんが解錠の木鍵でドアを開ける。


「そこまでだ」


部屋の中にはシェヘラザードを人質に取っているブラッティウォーズがいた。幸か不幸かリーダーと思われる男はいなかった。


「これ以上、何かすると言うならこいつの命はない」


「アラジン様…」


シェヘラザードが目をつぶった時、シェヘラザードには外へと伸びる光の線が発生していた。追跡の風見鶏によるものだ。


それを使い、マイリアの町の外から弓を狙っている人がいた。トリスタンさんだ。トリスタンさんが構えるのは強弓。そしてトリスタンさんは桜花の源為朝みなもとのためとも)に弟子入りしており、彼の技を取得していた。


轟覇閃(ごうはせん)!」


かつてアンラ・マンユをぐらつかせた破壊の閃光が放たれ、シェヘラザードがいる部屋の半分を破壊すると同時にシェヘラザードに刃を向けていた男が吹き飛ぶ。一歩間違えればシェヘラザードまで消し飛ばしかねない狙撃だったが、トリスタンさんは轟覇閃の威力を完璧に計算した狙撃を見せた。


「なんだ!? 今のは!?」


「どこからの攻!?」


「生命力が1なのに敵の前で驚くなんて余裕ね」


シェヘラザード側にいた敵は隙だらけでノストラさんに倒された。


「あなたは?」


「心配しないでいいわ。あなたを助けに来たの。ほら、お迎えが来たわよ」


シフォンたちが外から部屋に入って来た。


「私たちはタクト君のギルドメンバーです」


「アラジン様のお友達の?」


「はい。だから安心してください。あなたの安全は私たちが守ります」


ここでシェヘラザードが無事に解放されたインフォが流れ、ジンもそれを察知する。


「どうやらうまくやったようだな」


「今の衝撃は何!? もしかしてシェヘラザードに何かあったの!?」


「落ち着け。タクトの仲間がシェヘラザードを保護したようだ」


「へ? じゃあ、シェヘラザードは?」


「無事だ。しかしあいつらもそれに気付いて群がっているな。どうする? アラジン」


ジンの質問にアラジンは力強く答える。


「もちろんあいつらを倒すよ。ジン、お願い」


「任せておけ」


こうしてアラジンとジンが味方となり、転移封じが解除される。更にカロさんと町長さんの安全もキャラバンの人に変装していた鉄心さんが保護する。


そして外にいるキャラバンの人たちに変装していたアーレイたちが宮殿内に入り込み、敵を次々倒す。何せ生命力が1の敵だ。みんなの敵じゃない。


こうしてマイリアの町は解放され、アラジンとシェヘラザードは抱き合う。


「アラジン様…すみません。私のために」


「いいんだよ。シェヘラザード…君が無事で良かった」


これを女性陣は感動するがアーレイたちは複雑だ。


「俺たちは一度殺されているんだけどな」


「確かに文句ぐらいは言いたいよな」


「…器が小さい男」


「なんだと! 雫!」


これでクエストが終了だと思っていたがジンがみんなに伝える。


「こいつらの本拠地を確認している。今度は逆にあいつらの転移を封じてある。これであいつらはこの砂漠から逃げ出すことは出来ないはずだ。どうする? アラジン。ここであいつらを潰しておかないと安全とは言えないが」


「もちろん叩き潰すよ。タクトのギルドメンバーの皆には悪いんだけど、手伝ってくれないかな?」


「私からもお願いしよう。本拠地もそうだが、他の町にも奴らはいるらしい。サンドウォール砂漠の民たちを助けてくれないだろうか? もちろん今回のお礼とは別に報酬を用意するつもりだ」


こうして敵の本拠地を叩くクエストと他の町を解放するクエストが追加された。みんなはこのクエストを受けて、一度フリーティアに戻る。俺たちはアトランティスでの報酬を受け取ったからこの砂漠でのクエストはみんなに任せることが既に決まっている。


と言うことでみんなは準備を整えると早速他の町の解放に向かうのだった。

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