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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
ウィザードオーブ戦争
968/1718

#921 燎刃の成長と星天駆ける天馬

ブルーメンの港町に帰った俺たちは町の人たちに艦隊を潰したことを伝え、歓声を受けた。サバ缶さんが各地の情報集めをしている間、俺はブルーメンの港町に作られた堤防に腰掛けて、夜の海を見ていた。夜の海を見ていると不思議に落ち着く。


それでもスクナビコナが爆発した瞬間とナイアーラトテップの余裕たっぷりの様子に怒りがこみ上げてくる。


「タクトさん! 大変」


「「「「しー!」」」」


イオンたちにサバ缶さんが注意される。


「すみません…」


「いいよ…みんな。サバ缶さん、何が起きましたか?」


俺はみんなに起きたことをここで初めて知ることになった。


「サンドウォール砂漠のほうは現在対策を考え中で、大至急対策が必要なのはフェルグスの部隊です。現在ヴェルドーレ村に進行中でアンリ姫様が代理指揮を務めるフリーティアの第一部隊と獣魔ギルドの精鋭が展開。皆さんはルインさん指揮の元、ウィザードオーブのプレイヤーたちと共に防衛戦の準備を進めています」


「そうですか…メルたちはどうなっているんですか?」


「メルさんたちは敵の砦に挟まれる格好となり、援軍にいけない状況です」


俺は夜の海を眺める。


「これ以上、仲間を失わないために行ってくるな。スクナビコナ。サバ缶さん、全員を集めてください」


「はい!」


俺はみんなの前で迎撃の作戦を説明する。


「これが俺が考えた作戦です。何か問題点はあるでしょうか?」


「素材調達に問題がないなら、特に問題はありませんね。あ! でもタクトさんの召喚獣は大丈夫なんですか?」


「イオン、アリナどうだ?」


「やれます!」


「余裕なの!」


これで作戦は決まった。俺は与一さんたちからカルバリン砲を一度預かる。攻めているウィザードオーブの奴らには申し訳ないが地獄を味わって貰う。


この場にいる者はヴェルドーレ村に向かい、フェルグスとの戦闘に参加することが決まるとルインさんたちに俺が考えた作戦を伝えるためにヴェルドーレ村に転移する。


俺はディオドラ姫にフェルグスのことを伝えるためにホームに一度戻り、見てなかった全員にスクナビコナの最後を伝える。


「そうですか…スクナビコナが」


「あたしたちの船…無くなっちゃったんですね」


「でも、立派な最後だったのよね? タクト」


「あぁ。スクナビコナがいなかったら、グリードを倒すことは出来なっただろう」


「それでタクトはどうするつもり?」


リビナの質問に俺ははっきりと答える。


「異星の神だか獣だか知らないが俺たちの大切な仲間を爆発に追い込んだ代償は支払ってもらう。それはウィザードオーブも同じだ」


全員の顔付きが本気になる。


「今からヴェルドーレ村に迫ってきている敵を叩く。そのための作戦を今から説明するな。今回、みんなと俺は一緒には戦えない」


「え…ど、どうすればいいの?」


「他の人がいますし、私たちがすることはしっかりタクトさんが言ってくれますから大丈夫ですよ。リリー」


「ここは決断したお兄様にしっかり答えるところなの。リリーお姉様」


「そ、そうだね! 任せて! タクト」


俺はみんなに作戦をする。


「リリーたちはみんなと一緒にヴェルドーレ村を守ればいいんだよね? タクト」


「あぁ。やれるか?」


「任せて! タクト! 敵は全部倒しちゃうよ!」


一応フェルグス対策の話もして、次はグレイたちにも作戦を指示する。グレイたちは狙うのはトレントの森と敵に奪われた砦だ。こちらの指揮官は敵全てを探知することができ、メルたちにも指示が出せるアリナを選んだ。


「軍師アリナにお任せなの!」


「アリナ、遠慮は無用だ。思いっきり指揮してみろ」


「もちろんそのつもりなの。目指せ! お兄様越えなの!」


「タクト様を超えた指示の餌食になる敵には同情してしまいますね」


セチアの言葉に全員が頷く。みんなの中で俺は一体どういう評価なのか気になるところだ。指示を終えた俺は作戦の為に行動を開始する。まずは燎刃の成長からだ。早速実行すると燎刃が真っ赤な光を放ち、成長する。


『燎刃が成長しました。噴火、火山灰を取得しました』

『燎刃が竜化の代償がなくなりました』


名前 燎刃 ドラゴニュート・イグジラレイトLv20


生命力 146→176

魔力  192→212

筋力  393→433

防御力 123→143

俊敏性 184→214

器用値 216→246


スキル


炎拳Lv6 飛翔Lv11 刀Lv20 太刀Lv1 灼熱Lv12 

危険予知Lv14 錬気Lv17 超感覚Lv13 竜眼Lv15 見切りLv6 

縮地Lv11 物理破壊Lv12 魔力切断Lv8 熱切断Lv14 連撃Lv11 

炎輪Lv6 火弾Lv5 噴火Lv1 火魔法Lv12 炎波動Lv5 

火山灰Lv1 集束Lv2 火雨Lv2 戦闘高揚Lv12 肉体活性Lv10 

逆鱗Lv1 竜技Lv10 竜化Lv1 ドラゴンブレスLv4 起死回生Lv1 

竜魔法Lv1 太陽竜の加護Lv8


成長した燎刃は身長が伸びただけだったが、それだけでも剣士としてまた一段強くなった気がする。やはり身長が伸びると威圧感も上がるな。


「これで今までよりもっと戦えるようになったのでしょうか?」


「なったさ。折角竜化の代償も無くなったんだ。いきなり使ってみるか?」


「っ! はい!」


燎刃が物凄くやる気だ。強くなったこともあるんだろうけど、やはりみんなと比べてしまうんだろう。今の自分の力がどれぐらいあるのか試したい気持ちは分からなくもない。ここは燎刃のやる気を買おう。


次はすぐに進化出来るスピカだ。進化先は一つ。


スターペガサス


これを見た俺は違和感を感じた。だって、たぶんスターペガサスはシルフィ姫様が召喚しているペガサスだと思ったからだ。もしかして違うのか?とりあえず説明を見てみよう。


スターペガサス…星となったペガサス。星天を自由に駆けることを許可されており、星天を最も優雅に駆ける動物と称されている。通常のペガサスよりも大人しく、乗り手を選ばないことから騎兵に不動の人気を誇っている馬。


スピカが他の男性プレイヤーを乗せるようになるのか?信じられないな。まぁ、乗る場合はトリスタンさんに取られるだろうからあまり今までと変わらないだろうな。それじゃあ、進化行ってみよう。


スピカが白色に輝くと進化する。


『スピカがスターペガサスに進化しました』

『天眼、星間行動、荷電光線、天鎧、光圧操作、星虹、全反射、時空魔法、星座魔法、超再生、聖療、天波動、流星群、神の加護を取得しました』

『星座魔法【サジッタ】を取得しました』


名前 スピカ ペガサスLv30→スターペガサスLv1


生命力 160→200

魔力  232→282

筋力  402→452

防御力 82→120

俊敏性 372→422

器用値 134→174


スキル


回転角Lv47→星角Lv47 天眼Lv1 光速激突Lv45 物理破壊Lv40→万物破壊Lv40 集束Lv28 

騎馬Lv36 水上走行Lv20→神足通Lv20 星間行動Lv1 危険予知Lv37 気配遮断Lv14 

残像Lv35 星雨Lv30 雷放電Lv25 光線Lv32 荷電光線Lv1 

光鎖Lv20→天鎖Lv20 暴風Lv35→暴風壁Lv35 天鎧Lv1 疾駆Lv40→加速Lv40 飛翔Lv37 

光圧操作Lv1 衝撃波Lv23 星虹Lv1 英雄騎手Lv35 浄化Lv29 

全反射Lv1 幻影Lv38→夢幻Lv38 木魔法Lv23 海魔法Lv8 神聖魔法Lv13 

雷魔法Lv32 時空魔法Lv35 星座魔法Lv1 超再生Lv1 聖療Lv1 

雷霆Lv18 天波動Lv1 狂戦士化Lv9 流星群Lv1 蘇生Lv4 

譲渡Lv5 逆鱗Lv6 星獣の加護Lv27 神の加護Lv1


進化したスピカはシルフィ姫様と同じペガサスとなった。体が星空のようになっていて、凄く綺麗だ。これを見ていると少し落ち着いた。


「ヒヒーン」


「ん? ありがとな。スピカ」


じゃれて来たスピカを俺は撫でる。こういうことはいつもならスピカはしないから俺を慰めてくれているんだろう。


ここで燎刃の火山灰を確認する。火山灰スキルは高熱の火山灰を相手に浴びせるスキルでこれで石化すると一緒に火傷の状態異常になる。ただの石化より強いスキルだった。


スピカは新しいスキルはないけど、強いね。そして問題は星座魔法のサジッタだ。これはや座のことなのだが、この矢が何を指しているかで威力が大きく変わる。


一説ではヘラクレスの矢と言われているがこれだとペガサスとのつながりはない。だとするともう一つの説が有効だろう。それがゼウスの雷の矢だ。神話ではペガサスはゼウスからこの雷の矢を運ぶ役目を与えられている。


この星座魔法がゼウスの雷の矢を放つ魔法だとするならこれまでの星座魔法の中でも最大級の威力を誇るだろう。恐ろしい限りだ。


さて、気持ちが落ち着いたことだし、勢いだけの敵本拠地突撃がどれだけ無謀な作戦かウィザードオーブに教えてやるとしようか。


俺はマザーシップに向かい、戦いの準備を済ませに向かった。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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