#881 黄金林檎のレベル上げと迅雷贈与
俺は黄金の林檎の効果を試すために燎刃に上げることを決めた。
「「「「じー」」」」
「あの…凄く食べづらいんですが…」
「そうだな…」
強制的にリリーたちを一度召喚石に戻した。羨ましい気持ちは分かるけど、流石にこれはリリーたちが悪いと思う。
「あ、とても美味しいです!」
「良かったな…それじゃあ、訓練行くか」
「はい!」
選んだメンバーはアリナ、燎刃、リオーネ、ルミ、夕凪だ。
「アリナも食べるべきだと思うの」
「それを言ったら、みんなが食べるべきという話になる。今は我慢してくれ」
「はーいなの」
俺たちが話しているとリオーネが肩に乗ってきた。
「きゅ~」
「あぁ…ローブのせいか」
「残念でしたなの」
俺がアリナに手を伸ばすとアリナは燎刃の後ろに隠れた。後輩を盾にするなよ。
「時間がないから一気にいくぞ」
ということで最初は因幡の白兎でレベルを一気に上げていく。相手をするのは俺で迅雷で瞬殺にする。
『燎刃のレベルが10に到達しました。火弾スキルを取得しました』
名前 燎刃 ドラゴニュート・カレッジLv1→Lv10
生命力 46→50
魔力 62→72
筋力 136→161
防御力 48
俊敏性 66→68
器用値 85→88
スキル
火拳Lv1 飛行Lv1 刀Lv1 太刀Lv1 猛火Lv1
闘気Lv1 連撃Lv1 火弾Lv1 火魔法Lv1 火波動Lv1
竜技Lv1 竜化Lv1 炎竜の加護Lv1
ここで火弾を覚えるのか。さて、次の因幡の白兎で俺が迅雷を使うのが、最後になるかも知れないから、思いっきり使わせて貰おう。
「雷竜解放!」
因幡の白兎は雷竜の呑み込まれて、消し飛んだ。
『燎刃のレベルが20に到達しました。成長を実行しますか?』
実行を押すと燎刃が輝き成長する。
『燎刃の成長が完了しました。危険予知スキルが取得しました』
『ドラゴンブレスを取得しました』
『火波動の制限がなくなりました』
名前 燎刃 ドラゴニュート・カレッジLv10→Lv20
生命力 54→74
魔力 82→104
筋力 193→217
防御力 50→70
俊敏性 74→96
器用値 110→130
スキル
火拳Lv1 飛行Lv1 刀Lv1 太刀Lv1 猛火Lv1
危険予知Lv1 闘気Lv1 連撃Lv1 火弾Lv1 火魔法Lv1
火波動Lv1 竜技Lv1 竜化Lv1 ドラゴンブレスLv1 炎竜の加護Lv1
成長した燎刃は背が伸びた。だんだん侍らしさが増して来ている気がするな。ステータスから見てもちょうどいい頃合だろう。
「成長しました! タクト殿!」
「おめでとう。燎刃。ここで燎刃にプレゼントがある」
「え!?」
燎刃が物凄い笑顔になる。しかしここでプレゼントという言葉にルミが反応する。
「…爆発する?」
「えぇええ!? 爆発するんですか!?」
「しない。プレゼントは俺の刀…この迅雷だ」
「へー。それなら確かに爆発はしない…えぇええ!? タ、タクト殿のその刀を頂けるのですか!?」
うん。素晴らしいリアクションだ。
「あぁ。俺の新しい刀はもうすぐ完成するだろうし、剣は他にもあるからな。迅雷を燎刃に託すよ」
「は、はい! 大切に使わせて貰います!」
燎刃が早速迅雷を腰に装備して、迅雷を抜く。
「これがタクト殿をずっと支えてきた刀…」
「あぁ。きっと燎刃の力になってくれるはずだ。思いっきり使ってあげてくれ」
「はい! 大切に使わせて頂きます!」
ここでアリナが危惧を話す。
「恋火お姉様たちに話さなくてもいいの? お兄様」
「恋火たちなら欲しがるだろうけど、恋火たちが自分の刀を大切にしていることを知っているからな。恋火たちにはこのまま自分の刀を大切にして欲しいんだよ」
「それを話したら、恋火お姉様たちはイチコロだと思うなの」
恋火たちにまた話さないといけないのか。ま、それで理解してくるなら話すしかないだろうな。さて、ここで黄金の林檎の効果を確認するのに獲物をテウメソスアレプーに変更する。テウメソスアレプーの毛皮は根強い人気を誇るし、俺たちの素材としても十分使えるから狩る価値が有る。
ここで一度燎刃に戦闘を任せてみることにした。テウメソスアレプーを出した瞬間、燎刃が仕掛ける。
「参る! はぁ!」
テウメソスアレプーがあっさり燎刃の迅雷での攻撃を回避する。そこまでは普通の光景だったのだが、迅雷が燎刃の手から離れて飛んでいった。
「あぁ!? 手から離れて!?」
「狙ったんじゃないんじゃないのか!?」
どうやら迅雷の速度についていけず、手から離れてしまったらしい。すると地面に刺さっている迅雷をテウメソスアレプーは後ろ足で蹴り、踏みつけやがった。
「それはお兄様の地雷なの」
「燎刃、ちょっと撤回だ。こいつは俺がやる」
「は、はい!」
俺はブリューナクを取り出す。それを見たテウメソスアレプーは飛びかかってくる。
「英雄障壁!」
テウメソスアレプーの爪が英雄障壁に阻まれる。
「剣のルーン」
俺はブリューナクに発生した刃を振るとテウメソスアレプーは回避する。相変わらずすばしっこいがブリューナクの速度には勝てはしない。
「死ね」
ブリューナクを投擲するとテウメソスアレプーに命中して、倒される。これで燎刃が上がったレベルは七。ユウェルが今の燎刃の時と同じくらいのレベルの時に確か三上がったはずだ。因幡の白兎の経験値繰越があるから正確な数値はよく分からないが間違いなく上がっていると思う。
解体すると外れ。碌でもない奴は解体しても何も残さないのか。燎刃が迅雷を回収したところで再度テウメソスアレプーに挑む。これで黄金の林檎のブーストがはっきりすると思う。
俺は手を出さず、みんなでテウメソスアレプーに二回挑んで貰った。夕凪が防御、アリナとリオーネが誘導、ルミが氷結による拘束、とどめは燎刃が担当して、見事に倒した。そしてインフォが来る。
『燎刃のレベルが30に到達しました。特殊クエスト『太陽竜の試練』を実行しますか?』
ユウェルの時は因幡の白兎を二回倒して、レベルを上げたはずだ。これで黄金の林檎を使うとテウメソスアレプーが因幡の白兎ぐらいの経験値になることがわかった。これはかなり美味しいな。
そして解体すると毛皮が一つゲット出来た。ま、一つゲット出来ただけで良しとしよう。それじゃあ、燎刃の試練に挑むとしよう。俺が試練を実行すると燎刃から強烈な赤い光が放たれ、俺は転移する。




