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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
宝珠クエストとリリーたちの結婚式
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#872 ワントワーク戦争停戦とダーレーの試練

早起き戦法とテスト問題の山が当たり、テスト二日目は無事に終了。テスト期間前にテストで出そうな所を絞っておいて、良かった。


家に帰ってきた俺はゲームにログインするとインフォが来た。


『ワントワークでの戦争が停戦となりました。これによりワントワークは上半分がワントワーク。下半分が魏という国となりました』


やっと停戦したか…これで曹操がどう動くかが注目だけど、流石にすぐには動けないだろう。何せ戦争をしていたんだからな。ライヒでもデュランダルの持ち主が決まったことだし、手出しは中々厳しいところだ。


案外、ライヒとワントワークの間で取引とかあったのかもしれない。タイミングが良すぎるからな。


さて、今日はダーレーの試練に挑戦だ。まずは約束のリリーにお肉料理を教える。


「ふん、ふふーん」


「調味料に手を出さない」


「で、でもタクト! アレンジが」


「自分が全部食べるならそれをしてもいいが、自分が食べないならそれをするのは禁止だ。ほら、料理から目を離さない」


「タクトが厳しいよ! みんな~」


リリーが助けを求めるが誰も助けない。


「私たちもタクトさんの特訓を乗り越えて料理が出来るようになったんですよ」


「頑張ってください! リリーお姉ちゃん!」


「任せて! 恋火ちゃん!」


「目を離さないって言ったよな?」


軽くチョップする。


「あう…ごめんなさい」


「ほら。もう焼けてきたから味付けをして」


「うん!」


リリーが作ったのがこちら。


豚肉の生姜焼き:レア度4 料理 品質D

効果:満腹度20%回復、筋力30分アップ(中)

豚肉を醤油、生姜、食用酒で味付けして焼いた料理。少し焦げているが食欲を唆る味付けとなっている。


「出来た~!」


「これを今日は全員分作って貰うぞ」


「ぜ、全員分?」


「全員分」


リリーの顔が絶望に染まる。俺やキキが普段どれだけ大変なのかリリーは知ることになった。


「もうダメ…お腹減ったよ。タクト~。食べさせて~」


「いいぞ」


俺はその間に作っておいた生姜焼きお弁当をへーパイストスたちと安綱さんたちに届けに行った。


「お弁当だー! ありがとう! おじ様」


「俺たちの分まで悪いな。それに酒まで」


「朝からお酒はダメですよ。これは私が預かっておきます」


「ぐ…」


案外今も昔もこの光景は変わらないのかも知れないと思った。帰ってきた俺もリリーが作った料理を食べる。


「ど、どう? タクト」


「うん。美味しいぞ。ご飯が進むな」


やはり生姜焼きとご飯はセットだよね。


「やったー! 聞いた? イオンちゃん!」


「はいはい。聞きましたよ」


リリーにとって、これが一つの目標だったんだろうな。その後、生産活動してからイクスの星に向かい、素材を交換する。そして改造した武器はエネルギーバリアだ。


名前 イクス デウスエクスマキナLv1


生命力 293

魔力  293

筋力  293

防御力 293

俊敏性 293

器用値 293


スキル


高飛翔Lv32 多重兵装Lv38 神感覚Lv5 神瞳Lv29 千里眼Lv35 

狙撃Lv43 必中Lv35 詳細解析Lv17 量子演算Lv37 指揮Lv19 

多照準Lv28 行動予知Lv35 遠距離索敵Lv36 魔力感知Lv18 反射Lv15 

神装甲Lv14 魔力超回復Lv26 連射Lv38 加速Lv16 バリアLv17→神バリアLv17 

空間把握Lv17 瞬間換装Lv11 神リンクLv35 支援要請Lv14 超連携Lv15 

遠隔魔力充電Lv24 神波動Lv2 光化Lv1 リミッター解除Lv4 DEMバーストLv6 

神威解放Lv1 神の加護Lv3


次に獣魔ギルドに向かう。試練内容はまた二つあった。


ギルドクエスト『仙馬の試練』:難易度S+

報酬:仙馬の宝珠

西海仙竜(せいかいせんりゅう)の試練を攻略せよ。


ギルドクエスト『大王馬の試練』:難易度S+

報酬:大王馬の宝珠

大王の試練を攻略せよ。


どちらもロコモコの試練並かよ。仙馬の試練はこれだけでは分からなかったけど、西海仙竜で大体わかった。恐らくは西海仙竜は西遊記に登場する西海竜王(せいかいりゅうおう)のことだろう。


それならば進化先は同じく西遊記に登場する三蔵法師(さんぞうほうし)の馬だと思う。あまり活躍が書かれていない馬だけど、主人や仲間のために戦うシーンがある馬でかなり気になっている。


もう一つは大王となるとやはりアレクサンドロス大王のことだろうな。正確にはアレクサンドロス3世。アレキサンダー大王やイスカンダルという名前のほうが知られているかも知れない。


この王様は本当に凄い王様で戦えば負けることはない戦術の天才と言われており、ギリシア、メソポタミア、エジプト、ペルシア、インドを征服し、一つに繋いだ歴史上最も成功した軍事指揮官として知られている。


彼の凄いところは戦いだけでなく、共通通貨の流通や異文化の交流をさせて、世界を一変させたところだ。彼が出現してなかったら、もしかしたら今の世界の仕組みにはなっていなかったかも知れない。そんなことを考えさせられる人物だ。


肝心の馬については人喰い馬で乗りこなせれば世界を支配できる馬だとされている。それ以外にあまり伝説がない馬だから乗り手への支援特化のような気がしている。


今までのダーレーのことを考えると下だけど…ここは上の気持ちが優った。


しかし俺はすぐにはクエストを受けず、新たなスキルを覚えることにした。それが超連携。ダーレーはもちろんグレイや優牙にも有用なスキルだ。必要なスキルポイントは30pt。迷わず使用する。


『連携スキルが超連携スキルに進化しました』


これで俺の残りスキルポイントは80ptとなった。これでダーレーの試練はクリアしやすくなったはずだ。


クエストを受けた俺はダーレーと共に転移した先は建物の中、デザインは竜宮城に似ている。


「試練を受けに来た召喚師か? 我が息子の力を欲するとは物好きな召喚師もいたものだ」


西海仙竜?

? ? ?


現れたのは中国の王冠とされる冕冠(べんかん)を被った白髪のイケメンドラゴニュート。体つきは細いながらも鍛え抜かれた肉体をしている。


「初めまして。召喚師のタクトと申します」


「西海仙竜をしている敖閏ごうじゅんだ。本来は竜の姿だが、今日は試練だからな。この姿でさせて貰う。早速だが、試練はこいつに勝つことだ」


敖閏がそう言うと現れたのは黄金の鎧を身に着けた赤毛が特徴的な狼のセリアンビーストだった。


黄袍怪こうほうかい

? ? ?


こいつも西遊記の登場人物だ。俺が先に話したエピソードで登場する敵役でぶっちゃけ相当強いはずだ。何せ悟空以外全員負けているからな。手に待っている武器はかなり大きい中国刀。更に黄袍怪が口から煙を出すと煙が大きな虎となる。


あの虎、三蔵法師じゃないだろうな。三蔵法師はこいつに虎の姿に変えられてしまっているから心配だ。すると黄袍怪は虎に騎乗する。これで条件は五分と言いたいわけだな。虎と馬で全然違うと言いたいけど、虎にビビる俺たちじゃない。


これを見た俺は使い慣れている迅雷を選択した。ブリューナクを使うのが少し怖い。どんな技を使ってくるのか予想がしづらいからだ。いつものようにファミーユを展開して、ダーレーに乗る。


「準備はいいか?」


「はい」


「では、試練を始める!」


先手は俺が取った。


『『『『レールガン』』』』


レールガンの四連射を黄袍怪は中国刀で受けた。その間に俺とダーレーは間合いを詰めている。そして攻撃範囲に入ったところで俺はダーレーの蹴りを選択する。


「ヒヒーン!」


「ガ!?」


ダーレーの前足での蹴りが中国刀と黄袍怪が乗っている虎の眉間に決まる。そしてダーレーが元の体制に戻っていると黄袍怪が中国刀に火炎を宿し、振ってくると火炎の斬撃を飛ばして来た。


これは俺が魔力切断でガードすると黄袍怪が虎と共に飛びかかってきた。激突が発動しているがそういう攻撃は俺には通用しない!


「空間歪曲! 行くぞ! ダーレー!」


「ヒヒーン!」


空間歪曲に黄袍怪と虎が飛び込み、ダーレーの正面上空に移動させると俺とダーレーの超連携が発動する。蒼炎と迅雷から発生した万雷が俺たちを包み込む。そして飛び込んだ瞬間だった。


星震(せいしん)!」


黄袍怪が何も持ってない拳が突き出される。距離があるため、攻撃が届くはずがないが第六感が危険を知らせた瞬間だった。目の前の景色が歪んだ次の瞬間、強烈な衝撃波を受けて、俺とダーレーはぶっ飛ばれた。


「かは!? な…んだ。今のは…っ!?」


「グランドスラッシュ!」


空間跳躍で現れた黄袍怪の中国刀での一撃を受ける。そして着地した黄袍怪は何度も中国刀を斬り下ろして来た。滅茶苦茶強引だと思っていると迅雷が欠けた。武器破壊が狙いか!


『ヒヒン』


ダーレーが俺に合図をくれる。俺はダーレーを信じてみた。


「グランドスラッシュ!」


「ヒヒーン!」


「っ! そこ!」


「ガゥ!?」


黄袍怪の攻撃のタイミングでダーレーは身体を強引に回転させる。乗っている俺も回転することとなり、黄袍怪が乗っている虎の顔を斬り裂き、両目に致命傷を与えたことで虎が痛みで後ろに下がったことで黄袍怪の攻撃から難を逃れて、立ち上がることが出来た。


俺は今、平将門に感謝している。少ししか戦闘出来なかったけど、平将門と戦闘し、経験を積んだことで俺たちは戦えているからだ。


俺は武器を変えながら回復する。選んだ武器はグランアルヴリングとクルージーン。俺が武器を変えている間に黄袍怪は虎を消すと再び新たな虎を出した。これでほぼ振り出しだ。


「星震!」


『『『『ランパード』』』』


「「「「ディメンションフォールト!」」」」


ランパードが全体的に破壊され、ディメンションフォールトも壊れて、ぶっ飛ばれされる。でもこれでこの謎のスキルの正体が大体わかった。拳を突き出した方向に強烈な衝撃波を放つ技で範囲は突き出した方向全体だ。更に壁やディメンションフォールトを破壊する威力がある。


反則級の技だが、対応が出来ないわけじゃない。そして吹っ飛ばれた俺たちに黄袍怪は再び襲いかかってくる。今度は中国刀ではなく、虎が襲いかかってきた。それは判断ミスだ。


俺は虎の爪をグランアルヴリングで受け止めるとクルージーンを構える。


「光熱刃!」


「ガ!?」


クルージーンの光熱刃が虎を貫き、黄袍怪も貫いた。すると黄袍怪は光熱刃を掴み、砕くことで脱出した。それでも初めての致命傷だ。そう思っていると仙術の自己再生で回復し、肉体活性で強くなる。俺たちは起き上がり、回復する。


俺は作戦を考え、勝負に出る。


「全宝玉解放! クルージーン! 伝説解放!」


クルージーン(伝説解放):レア度9 剣 品質S

重さ:100 耐久値:800 攻撃力:1200

効果:英気、万物切断、光熱刃、魔法剣技【クー・グレイヴ】

光の刃を発生させることが出来る魔法剣。万里の先まで光の刃は届き、山々を光熱で切断してしまうほどの力を持っている。光の刃は魔力を注げば注ぐほど、大きくなるが魔力の消費が大きくなるため、注意が必要。


俺が勝負に出たことで黄袍怪も中国刀の力を発揮させ、黒炎が発生する。虎は召喚しない。完全に邪魔と判断したな。さて、クルージーンの技を見せて貰おう。


「魔法剣技! クー・グレイヴ!」


山をぶった斬る技だと思っていたがそうではなかった。普通に光熱刃が黄袍怪に向かう。これを黄袍怪は弾こうとするが弾かれる前に光熱刃が直角に向きを変え、黄袍怪の攻撃を躱してしまう。更に連続で直角に向きを変え、黄袍怪に襲いかかった。


これを黄袍怪は仰け反る形で躱すがその瞬間、また直角に向きが変化して、黄袍怪を貫いた。


まるで犯人を追いかける警察犬のように追尾する技か…躱し続ければ問題はない技だが、追尾している間、移動したところに光熱刃が発生しており、動きが制限される。中々いい技だ。


そして今度は回復させない。ダーレーと超連携が発動し、両方の剣に蒼炎が発動する。光熱刃に貫かれた黄袍怪は倒れていたがすぐに起き上がり、拳を構える。


「星震!」


『テレポート』


テレポートで黄袍怪の背後に回ることで星震を躱す。しかしそれは黄袍怪に読まれて、俺の二刀流の振り下ろし攻撃は止められる。そして弾かれて、ダーレーごと飛ばされる。随分筋力を強化させてしまったな。これだとヘラクレスの再来になりそうだ。早めに決めないと!


見事に着地したダーレーは再度突っ込む。すると黄袍怪も向かってきた。


『飛べ! ダーレー!』


「ヒヒーン!」


黄袍怪はダーレーを狙い、横に両断しようとしたがダーレーはジャンプし、後ろ足で黄袍怪を踏みつけ、回避する。


そして蒼炎が宿る二本の剣と黒炎の中国刀が激しくぶつかる。ダーレーを狙ってくるところがうざったい。それでも手数はこちらが上でダーレーへの攻撃はクルージーンの光熱刃でカバー出来ている。


「「「「アクセラレーション!」」」」


ここで俺は畳み掛けた。


「熱波!」


「俺に炎は効かねーよ!」


高速の連続攻撃の果てに黄袍怪を下がらせた。


「オォオオ!」


黄袍怪は狂戦士化を使用した。かかった!


『『『『ディセラレーション』』』』


黄袍怪の動きが遅くなった。狂戦士化は防御することが出来ない。そしてダーレーには回避を封じる激突を持っている。ここでのスピードダウンは決定打となった。


「ここで決めるぞ! ダーレー!」


「ヒヒーン!」


俺たちの超連携の攻撃が面白いぐらいに決まる。もう黄袍怪は斬られるままだ。そしてこれで止めだ!


「ヒヒーン!」


「魔法剣技! アルティメットシャリオ!」


「諸刃の一撃! 星震!」


放電が宿ったアルティメットシャリオと星震がぶつかり、アルティメットシャリオが消し飛ばされる。まだだ!


「ヒヒーン!」


「光熱刃!」


ダーレーから譲渡を受けてありったけの光熱刃を発生させると巨大な光熱刃は星震を耐え抜き、黄袍怪を貫いた。それと同時に俺たちは星震を受けて吹っ飛ばされる。黄袍怪の最後の一撃は耐え切れるものじゃない。


それでも俺とダーレーは生きていた。敖閏が来る。


「中々の死闘だったな。僅かだが、お前たちの攻撃のほうが先に届いていた。そのため、試練はクリアだ」


「はぁ…良かったな」


「ヒヒーン」


ダーレーに舐められる。何気に初めてかも知れない。お互いによく頑張ったって感じだ。


「これが報酬だ」


俺は仙馬の宝珠を受け取り、倒れている黄袍怪を解体する。手に入ったのは星核だった。これで俺たちは転移の光に包まれる。すると敖閏が最後に言う。


「迷惑ばかり掛ける馬鹿息子だが、よろしく頼む」


どれだけ親不幸息子でも父親というのはこういうことを言ってしまうものなのかも知れないな。滅茶苦茶きつい試練だったけど、最後は温かい気持ちとなって、獣魔ギルドに戻った。

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最新作『異世界転生した鼠小僧は義賊になる 』を連載開始しました。
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異世界転生した鼠小僧は義賊になる
― 新着の感想 ―
[一言] ダーレーも人化するのかな。 もちろんおひょいさんに!
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