#86 獣魔ギルドでの買い物
もう一体ホースが欲しくて、挑むが失敗。ホース5連敗、記録更新中。火魔石を使ったほうが良かったかと後悔したが、今更意味がない。恋火を連れて、召喚の間を後にしようしていた時に事件が起きた。発生源はリリーだ。
「恋火ちゃんの尻尾、触らせて!」
「ふぇ!? ダ、ダメです!」
「固いこといわないでさ~なでなでさせて~」
リリーがそういいながら、恋火の尻尾を触る。
「や!? あ、ダメ!!」
次の瞬間、リリーのいる地面に魔法陣が描かれる。それは俺が知らない魔法陣の色だった。例えるなら紅。これが炎魔法か?俺がそう思った瞬間、恋火が唱える。
「フレイムサークル!」
魔法陣から火柱が吹き上がる。その光景を見て、確信する。明らかに火魔法より強いな。火柱が消えると中心にいたリリーは黒焦げになっていた。自業自得だな。
「…ケホ」
そう言いながら倒れるリリー。恋火が慌てて、謝る。
「ご、ごめんなさい! 私、つい」
「気にしなくていいです。リリーの自業自得です」
「イオンちゃん、冷たい」
リリーがそう言いながら立ち上がる。このゲームでは室内ではダメージは発生しないことになっている。実際にさっきの魔法でリリーにダメージはない。ダメージはないがわざわざ黒焦げ演出するところがこのゲームの遊び心なのだろう。
因みに黒焦げになっても服が破れることは当然なかった。そもそもリリーたちの服にはステータスはもちろん、耐久値も存在していない無敵状態だ。スカートの中は見えないし、相変わらずの鉄壁っぷりです。
恋火に炎魔法の事を聞くと、恋火が使えるのは【フレイムサークル】【トリッドヘル】が使えるらしい。トリッドヘルは日本語で炎熱地獄。恋火によるとフィールドを炎熱地獄に変える魔法で、効果は敵に徐々に火属性を与え、火属性、爆属性の効果アップと水属性、氷属性の効果ダウンらしい。
実際に使ってみないとわからないが滅茶苦茶強そうなのは伝わってきたぞ。ただ恋火は火魔法は使えないらしい。どういうことか不明だ。
部屋を出るとネフィさんに挨拶。ネフィさんは恋火の性格を察して、優しく接してくれたので、無事に挨拶ができてよかった。
そして獣魔ギルド内にあるアイテムや装備などを案内してもらう。目的はリキュールの装備だけどどうせならいろいろ見てみたい。
そして道中は恋火の話になる。
「今日は驚いてばかりです。狐のセリアンビーストも珍しいんですけど、更に亜種に出会えるなんて」
「え? 恋火も亜種なんですか?」
「えぇ、そうです。本来の狐のセリアンビーストは金髪なんですよ」
な、なんだってー!今日だけで亜種が2体となったわけか。ついでに何か特典とかあるのかな?
「亜人種の亜種も当然進化先は通常とは異なりますね」
やはりそうなんだな。そういえばリリーたちが進化した際に名前の変化がなかったんだよな。それについても聞いてみるか。
「亜人種の進化には色々種類があります。普通に進化する種もいますが、ドラゴニュートは進化するには特定の条件があるはずです。調べればわかると思いますが教えることはギルドのルールで禁止されているので、ごめんなさい」
やっぱりダメか。でも特定の条件が必要なのがわかっただけでも良しとするか。それがレベルなのかなんなのか分からないがリリーたちがそれを望むなら俺は全力で手を貸すだけさ。
しかしギルドのルール?あ、錬金ギルドでおばあちゃんがそんなことを話していた気がするな。あの時は確か学問は商売であり強さだって話だったな。
「ギルドのルールで禁止しているのはそれが強さに関わるからですか?」
「その通りです。特に強い召喚獣はそれだけで軍事力になります。この国を建国し、獣魔ギルドを作った王様は強力な召喚獣を多数引き連れて、国を守っていたと言われています。因みにその王様はペガサスを連れていたそうです」
マジか!いいなー。俺もいつの日かリキュールに乗って、空を飛び回りたいものだ。そんなことを話していたら、目的地に到着したようだ。
アウラさんが言っていたように品ぞろえが半端ない。召喚獣のご飯だけでたくさんの種類があった。試しに四人に聞いてみるが恋火を除く三人娘は興味ないようです。
「「「タクト(さん、様)の料理がいい!」」」
うん。嬉しいんだけど、楽しちゃダメかな?召喚獣は増えてきて、色々大変なんです。
「愛されていますね。タクトさん」
ネフィさん、笑ってますよ?アウラさんと姉妹という情報は間違いないと今、確信した!
そして次のものはリリーたちが超反応を示す。それは服だった。このお店は亜人種用の服を売っているお店だった。注目は防具ではないということ。話を聞くと亜人種でもおしゃれしたい子がいるらしく、このお店はそういう願いに答えたお店という話だった。
じー
リリーたちが俺を見る。もの凄く欲しそうだ。だが完全に嗜好品なんだよな。一番安い服の値段を見ると10万G。現時点で買えません。服で10万ってどんな服だ。だだをこねるリリー達にお金に余裕が出来たら買ってあげると約束したことで引き下がる。そんな俺の様子を笑ってみている女性店員さんとネフィさん。
助けてくれよ。これ、トラップだろ。
次はアクセサリー。どうなったか察して下さい。ただここは俺も興味があった。
「クォーツを手に入れたのですが、それで召喚獣用のアクセサリーって作れるんですか?」
「作れますよ。クォーツだと弱いですけどね」
ま、この世界だと普通の水晶みたいだし、宝石と比べてたらダメだろう。だが俺の一言に四人が反応する。
「リリーが装備する! 一番のお姉ちゃんだし!」
「何言っているんですか! 私が装備するに決まってます!」
「宝石は私のようなエルフにこそ相応しい装備です!」
「あ、あう…あたしも…欲しいです…」
「「「「むむむー」」」」
戦争勃発です。これを宥めるのは大変だった。そしてやっと馬のお店に到着。俺の精神的なHPが少ない。早速見てみよう。
コードバンの鞍:レア度2 防具 品質E
重さ:5
追加效果:騎乗時、バランスが安定する。
乗馬する際の必須装備。馬の背に装備することで安定して乗ることができる。
コードバンの鐙:レア度2 防具 品質E
重さ:5
追加效果:騎乗時、姿勢が安定する。
騎乗戦闘する際の必須装備。バランスを崩すことなく武器を扱えるようになる。
また馬に乗る際にも便利。
コードバンの手綱:レア度2 防具 品質E
重さ:5
追加效果:騎乗時、馬への指示が可能になる。
騎乗する際の必須装備。左右への旋回、止まれの指示などが可能になる。
どれも1000Gするがこの3つが騎乗する際の必須装備みたいだ。因みに手綱にはハミや頭絡がセットになっている。
「凄い人だと装備全部、オリジナルで作ってしまうんですよ」
いつかそうなれたらいいけど、先は長そうだ。というわけで3つとも買うことにした。リキュールを召喚して装備させて貰う。これはサービスらしい。助かった。馬の装備の仕方なんてわからないからな。
そして装備が終わったリキュールに乗ってみる。乗り心地がいいな。さすがコードバンだ。因みにコードバンは馬革の一種だ。現実でもよく使われている。靴やバッグ、ランドセルなどが有名かな。
リキュールを少し走らせてみる。乗馬の経験はないが装備品の効果で気持ちよく乗ることができる。現実だとこうはいかないだろう。何せ馬の扱い方も手綱の使い方も知らないのだ。落馬する自信がある。
その後、羨ましがったリリーたちを一人ずつ乗せていく。乗馬を楽しんだおかげでリキュールの乗馬スキルが上がった。しかしリリーたちを乗せたほうが機嫌がよく感じたのは気のせいかな?
まぁ、今日はこれで満足だ。ログアウトすることした。ベッドで四人で寝るとき、恋火が温かった。
名前 リキュール 一角馬Lv1
生命力 20
魔力 2
筋力 20
防御力 15
俊敏性 35
器用値 30
スキル
角撃Lv1 蹴り技Lv1 突進Lv1 乗馬Lv1→Lv3 疾走Lv1
次回は掲示板回です。




